ホーム > ゴルフの基礎編 >
ゴルフ基礎編

【ゴルフボールの見方】アドレスからインパクトの瞬間までボールのどこを見るか?

「ボールをよく見て打て」

ゴルフを始めたばかりの頃は、そんな風にアドバイスしてもらったことがあるかも知れません。

でも、ボールをよく見るといっても、ボールのどこを見ればいいの?

そんな風に思われる方もいらっしゃるかも知れません。

このボールの見方ですが、大きくわけると2つの見方、方法があります。

それらは、

の2つになります。

また、ボールは基本的にはアドレスで構えた時から、インパクトの瞬間(またはインパクト後)まで見るというのが一般的ですが、中には、アドレスではボールを見て、インパクトではボールを見ないプロもいます。

今回はそんなことも含めて、ボールの見方について色々とご紹介してゆきたいと思います。

また、「インパクトの瞬間はボールを見ていますか?」「インパクトの瞬間はボールのどこを見ればいいですか?」そんな風に聞いていただくこともありますが、インパクトの瞬間はどうしたらいいか?ということについても記事の後半でご紹介したいと思います。

目次

ボールの2つの見方

さて、ボールの見方ですが、冒頭でもご紹介した通り、2つの見方があります。

どちらがいいか?ということですが、結論から申し上げると、ご自分に合った見方であれば、どちらの方法でも構わないと思います。

ただ、「どちらがおすすめですか?」と聞かれれば、僕としては②ボールのどこか一部を見る方法がおすすめです。

①ボール全体を見る方法

プロの中にもボールは具体的にここを見ている・・というわけではなく、全体を漠然と見ていると答える人もいます。

中にはボールを意識すると、スイングのリズムやテンポが狂ってしまったり、かえってボールが曲がるようになる・・という人もいます。

そういう人の場合は、ボールのどこを見る・・ということではなく、全体を漠然と見るのもいいかも知れませんし、どちらかというと、ボールを打つという意識よりは、スイングする、もしくは、ヘッドの通り道の途中にボールがある・・という意識の方が合っているかも知れません。

そういう意味ではスインガー※タイプの人はこのボールを漠然と見る方法の方が合っているかも知れません。

※スインガー・・・スイング全体のリズムがよく、滑らかなスイングをするタイプのゴルファー。テークバックからフィニッシュまでがスイングというとらえ方をしていて、ボールを打つというよりは、運ぶような打ち方をする。

②ボールのどこか一部を見る方法

当サイトでおすすめしている方法になります。(ただし、先ほどのようにスインガータイプの方にはボールを漠然と見る方法が合っている場合もあるかも知れません)

じゃあ、ボールのどの部分を見ればいいのか?

ということですが、ゴルフボールというのは、地面の上に置かれています。それを1メートル以上も上から見下ろす形になります。

ですので、何も考えないと、ついそのボールの上の部分を見てしまいたくなると思うんですね。

ですが、例えば、こんなことをイメージしてみてください。
もし、ゴルフボールの直径が1メートルあったら、と。

このボールが、直径1メートルの巨大なボールだったら・・

そして、その巨大なボールをドライバーやアイアンで打ってくださいと言われたら・・どこを見て構えますか?

この巨大なボールを前にして構える時、ボールのどこを見るかというと、ボールの真上の部分は見ないと思うんですね。

きっと、その直径1メートルの巨大なボールの横、つまり、フェースを当てたいスポットを見て(狙って)構えて、そして、打つと思うのです。

実際のゴルフボールというのはもっともっと小さいですから、ついボールの上を見てしまったり、または、何となくボールを見下ろしてしまったりします。

ただ、どこを見るか、どこに焦点を合わせるかというのはとても大切なことで、ボールの上を見れば、ボールの上の部分に焦点が合いますから、どうしてもトップしやすくなると思います。または、それを防ごうとするとダフリが出たり。

ボールの見方といっても色々な考え方があって、先ほどご紹介したように、ボール全体を漠然と見る方法もあります。

そして、その方法が合っている人もいらっしゃると思うんですね。

ただ、僕自身は、ボールの真横、フェースが当たる場所を見て構えるべきだと思っています。

少なくとも、ボールは真上を見るのではなくて、直径1メートルのボールを打つ時のようにボールの真横を見て打つべきだと思っています。

そして、ボールの上を見れば、叩きつけるようなゴルフスイングになりやすく、ボールの真横を見れば払い打つようなスイングになりやすいのではないかなと思います。

実際に上からボールに向かってクラブを振り下ろすようなスイングで、スライスや引っ掛けが出ている人に「ボールのどこを見ていますか?」と聞くと、ボールの真横を見ていると答える人はとても少ないです。

多くの方は、ボールを漠然と見ているか、ボールの真上を見てしまっています。

こういった人達に「ボールの真横を見てスイングするようにしてみてください」とお伝えするだけで、スイングの軌道が改善するケースもありますが、ボールの見方というのはそういう意味でも、とても大事なことだと思います。

ちなみに、このボールの見方は先ほどとは反対で、どちらかというとヒッター※タイプのゴルファーに合っているかも知れません。

※ヒッター・・・インパクトにタイミングに合せて、ダウンスイングでクラブヘッドを加速させて打つようなタイプのゴルファーのこと。スインガーとは違い、ボールを運ぶというよりは打ちにいくタイプのゴルファーです。

ただ、スインガータイプのゴルファーであっても、このボールの真横を見て構えて、そして打つという方法は個人的にはおすすめです。

ゴルフの帝王と呼ばれた人が発見した「芯でとらえやすいボールの見方」

ボールの見方について、2つの考え方をご紹介させていただきましたが、タイガー・ウッズが憧れたゴルフの帝王、ジャック・ニクラウスは、ボールの見方についてこんな風に語っています。

「いつもはボールの一部ではなくて、全体的に見ている」(ジャック・ニクラウス)

ただ、それは毎回のことではなかったようです。ボールを芯でとらえやすいボールの見方があると言うのです。それはどんな見方だったかというと、

「私は時々、ボールの右半分を見ることでよりボールを芯でとらえやすくなることを発見した。」(ジャック・ニクラウス)

アドレスした時にボールを(頭の中で)半分にします。

そして、クラブフェース側のボール半分に意識を集中させることでより芯でボールをとらえやすくなる・・と言うのです。

先ほどはボールの真横を見て打つ方法をご紹介しましたが、それだと目標が小さすぎてスイングが安定しないという人は、このボールの右半分を見るという方法でもいいかも知れません。

アドレス時とインパクト時ではボールの見方を変えるか?

アドレスで構えた際と、インパクトの際ですが、ボールの見方を変えた方がいいでしょうか?

これは基本的には一緒でいいと思います。

①ボール全体を(漠然と)見る方法の場合は、アドレスで構えた時も、インパクトの際も、ボール全体を漠然と見る方法で構いません。

②ボールのどこか一部を見る方法(ボールの真横、もしくはボールの右半分を見る方法)の場合も、アドレス時もインパクト時もボールの真横、もしくはボールの右半分を見るようにします。

ただ、もう1つ、方法があります。

それが、アドレスではボールを見るけど、インパクトではボールを見ないという方法です。

これは一般的なやり方ではありませんが、プロの中には、インパクトの瞬間には目線がボールよりもターゲット方向に移動している人もいます。

つまり、ボールを見て構えるのですが、ボールを見て打たない・・というやり方です。

これは少し特殊な方法になりますので、いきなりこのやり方をおすすめすることはありませんが、ただ、そういう打ち方でトッププロにまでなる人もいます。

しっかりボールを見て構えたら、後はボールのことはあまり気にしない。中には、そんなやり方が合っているという人もいるかも知れません。

ただし、この方法で振り遅れてしまったり、スライスが出る場合は、インパクトでもボールをしっかりと見た方がいいかも知れません。

インパクトの瞬間を見る?どこを見てる?

「インパクトの瞬間はボールを見ていますか?」
「ボールのどこを見ていますか?」

そんな風に聞いていただいたことがあります。

これもその人によってやり方が違ってくると思いますが、僕の場合はインパクトの瞬間は見るようにしていますし、その際も、ボールの真横を見るようにしています。

ツアープロの場合も、インパクトの瞬間はボールを見ている、もしくは、少なくとも頭が残っている人が大多数だと思います。

ただ、実際にはヘッドの動きが速すぎて、肉眼ではインパクトの瞬間を見ることはできないと思います。

しかし、イメージの中でインパクトの瞬間を見るようにします。ボールがフェースに当たって、つぶれているその瞬間を頭のイメージの中で「見る」ようにします。

すると、自然とインパクトで頭が残るようになると思います。

インパクトでヘッドアップやルックアップしてしまう・・という人は、そんな形で頭の中でインパクトを見るようにしてみるといいかも知れません。

ヘッドアップ、ルックアップとは?原因と簡単にできる3つの矯正方法

ちなみにどこまで頭を残すようにするといいか?ボールを見続けていたらいいか?

・・ということですが、プロの場合は、下のイラストのように、インパクトを過ぎて、両手が腰の高さに来るまで頭が残っているということが多いです。

ただ、そこまで残す意識だと、頭がかえって残り過ぎて、体の動きが不自然になってしまうこともあるので、インパクト後に右手が左ひざを通り過ぎるまで・・・頭を残そうと思ってみてもいいかも知れません。

インパクトで頭を残すということについては下記にて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

ゴルフスイングで「頭を残す」がうまくいかない時にできる5つのこと

ちょっと変わったボールの見方

インパクトの際ですが、ちょっと変わったボールの見方もあります。

ゴルフボールというのは丸いわけですが、そのボールが四角だとイメージして、そして、その四角いボールを打ってみるのです。

イメージとしては、ゴルフボールの大きさのサイコロがそこに置いてあって、そのサイコロを打つような、そんな意識です。

丸い形をしたボールより、サイコロのような四角い立方体を打とうとしてみた方が、フェースをスクエア※に当てるイメージが湧きやすい・・ということもあるかも知れません。

※目標に対してフェースが直角になること

ちなみに、スライスを直したいという人は、そのサイコロがこんな風に置いてあるとイメージしてみると、フェースが閉じやすいかも知れません。

反対にフックボールがひどいという人は、そのサイコロがこんな風に置いてあるとイメージして打つといいかも知れません。

ちなみにこのイメージでボールを打つ時は、ヘッドの軌道がインサイド・インになるように意識してみてください。

少し変わったボールの見方(?)ですが、機会があれば是非試してみてください。

スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。