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ショートゲーム編

パターとイップスについて。克服するには?

今回はパターとイップスについて書かせていただきたいと思います。

ゴルフで言うところのイップスにもいろいろな種類がありますが、特にパターのイップスに悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

ショートパット、入れて当然と言われるような距離からのパットになると突然のように緊張しはじめて、手が震える・・・ということがあります。

また、距離感が合わなくなるイップスもあります。普段では考えられないほどショートしたり、オーバーしたりすることがあるのです。

パターのイップスは、初心者というよりも、中上級者がなりやすく、長年プレーした人ほどなりやすいという傾向があります。

トッププロでもイップスになる例も多く、イップスによって引退した選手もいます。

今回はパターのイップスを治すための方法についてご紹介してゆきたいと思います。

パッティング中の眼球の動き

イップスで悩まされている人に関する調査が以前に行われています。

それによると、イップスで悩んでいるゴルファーはストローク中(パッティング中)に眼球の動きが多い/速いということが分かっています

人は目で見たもの(ボールやパターフェースの向き、ライン、ストローク・・・etc)を脳に伝えますが、眼球の動きが多い/速いという現象がその情報の伝達の邪魔をしているというのです。

これは簡単に言うと、パッティングの際に、あれこれ考えすぎている・・・ということになると思います。

全くの初心者の方にパターを渡して、

「このボールをそのパターで打ってカップに入れようとしてみてください。」

・・・とお伝えすると、その人は何を考えて打つでしょう・・?

恐らく、あまりあれこれ考えないと思うんです。

パットを打ったことがないから、外したらどうしよう?オーバーしたらどうしよう?真っ直ぐに転がらなかったら・・・というように、打つことそのもの以外のことについては考えないと思うのです。

だから、それほど緊張もせずパットが打てる。

パターのイップスを治すには、この不安と緊張の仕組みについて理解する必要があるのかも知れません。

過度に緊張してしまう仕組み

「緊張と不安」というものはイップスを治す上では特に重要になってくるキーワードだと思います。

イップスに悩まされている方は・・・

・自分が緊張してくると、「緊張してはだめだ」と思ったりしていないでしょうか?
・どうにかして緊張しないようにしようとしてはいませんでしょうか?

プロのアスリートはオリンピックなどの大きな大会で自己最高記録などを出すことがあります。

彼らは、緊張していないかと言うと、そうではなくて、やはり、「必ず」緊張するものです。

でも、イップスの方と大きな大会でより高いパフォーマンスができるアスリートの違いは、恐らく、「緊張をどうにかしようとしていない」・・・ということではないでしょうか?

 

実は緊張には面白い特徴があります。

 

これは不安についても同じなのですが、緊張や不安というものは、「なんとかしようとすると高まる」という特徴があります。

つまり、緊張してはダメだと思えば思うほど、不安をなんとかしてしずめようとすればするほど、緊張や不安は高まる・・・ということになります。

これは何故かと言うと、緊張や不安はどうにもできないことだから・・・です。

不安というものは人間に備わった機能であり、それをなくしてしまうことはできないし、なくなったら、むしろ大変なことになります。不安に思うから、身を守れているのですから・・。

どうにもならないことを、何とかしようとしてもやはりどうすることもできず、それがさらに不安をあおってしまい、どんどん緊張してゆきます。

それが症状をして現れると、手が震えたり、声が震えたり、パッティングで言えば、手が動かなかったり・・・ということになります。

ですが、不安や緊張にはもう1つの特徴があります。

不安や緊張が静まる、ある方法

不安や緊張ももう1つの特徴・・・それは、

 

受け入れると静まる・・・というものです。

 

不安や緊張というのは1つのシグナルです。

例えば、夜道を一人で歩くとき、不安を感じることがあります。これは、不安がシグナルを発してくれているからです。

不安に思うことで、例えば、誰かと一緒に帰ろうとか、もっと明るい道を歩こうと考え、身を守ることができます。

ですが、ここで、不安を感じちゃダメだ・・・、怖くない、怖くない・・・なんて不安を打ち消そうとするとどうなるでしょう。

不安はシグナルを発したのですが、そのシグナルを無視されたので、余計シグナルを発します。何度も、何度も。それは気づいてもらうためです。

パターのイップスでも同じことが言えます。

不安を打ち消そう、緊張しちゃだめだ・・・そう思ってしまうと、余計に不安は繰り返しシグナルを送り続け、結果的にはそれが過度の緊張につながり、手が震えだしたり、体が動かなくなります。

じゃあ、何をしたらよかったのでしょうか?

それは、不安を不安として受け入れてしまうことだと思うんです。そして、これは当たり前のことだ、正常な反応だ・・・と思ってしまうことです。

繰り返しますが、不安は打ち消そうとすると、どんどん大きくなります。それが過度の緊張を生みます。

ですが、不安というものは、シグナルを発して受け取ってもらおうとしているだけなので、自分がそのシグナルを受け取ってしまえば、つまり、不安を受け入れて、どうにかしよう、打ち消そうと思わなければ、不安はそれ以上シグナルを発してくることはありません。

それは自分の仕事を終えたから・・・だと思うのです。

ゴルフも長く続けていると、経験から、このパットはかなりオーバーするかも知れない・・・とか、過去に外してしまったショートパットを思い出すこともあります。

それが「不安」を生みます。この時、その不安を打ち消してしまおうとすると、イップスになる・・・ということだと思うんです。

不安はシグナルです。過去にパットをオーバーさせてことを思いださせて、警告するのがそのシグナルの役割だとしたら、シグナルを受けて、対策を立てることだと思うのです。

この場合なら、いつもよりも弱めに打って行こう、ショートしてもいい位の強さで打とう・・・というような対策を立てます。

手が震えて打てなかった時との違いは、不安をまずシグナルだと思って受け入れたこと。

受け入れたことで、シグナルはそれ以上大きくなりません。そして、その対策を立てたこと・・・です。

不安を感じたら、緊張してきたと思ったら、「来たな。これは当たり前のことだ。」と受け入れてみます。

それは最初はとても怖いことですが、不思議と受け入れてしまえば、それ以上緊張することはありません。

それがイップスを治す鍵だと思うんです。

イップスの原因は、不安をなくそうとしたこと、緊張してはいけないと思ったことにあるのかも・・・知れません。

ゴルフでは緊張する場面、不安を感じる場面が沢山あります。

朝一のティーショット、池越えのセカンドショット、バーディがかかったショートパット、速いグリーンでオーバーが怖いロングパット、ベストスコアがかかったパット・・・。

でも、そんな場面で大事なことは、緊張や不安を感じないでプレーすることではなくて、それらを当たり前のことだと受け止めてしまうことだと思うんです。

「緊張を楽しむ」

・・・なかなかできることではありませんが、大きな大会で高いパフォーマンスを発揮する人達の中には緊張を楽しもうとしている人がいます。

できるかできないかは別にして、その「楽しもうとすること」こそが、大事なのかも知れません。

緊張する場面で打った思い通りのショットは、練習場で打った最高の一発よりも、長く心に残るし、その時の喜びは比べ物にならないものだと思うのです。

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