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スライスの直し方編

スライスの原因とウィークグリップ。右肩と両手の位置についても

これからスライスの直し方編でスライスの原因について、一つづつご紹介してゆきますが、まず最初のスライスの原因、そして、スライスの一番大きな原因がグリップの握り方になります。

具体的には、ウィークグリップで握っていることがスライスの原因となっているケースが非常に多いです。


ウィークグリップとは、フェードボールやスライス系のショットが出やすいと言われているグリップの握り方。

左手の甲が目標方向に向くように握るグリップと定義されることも

また、スライスを打っている方のグリップはウィークグリップになっているだけではなく、アドレスで右肩と両手の位置に問題があるケースが多いです。

それらはすべて、スイング中にクラブフェースが開いてしまう原因になるだけでなく、飛距離不足の大きな原因となることがあります。

今回は、そんなスライスの原因とウィークグリップについて、また、スライスを直すためにはどのようにグリップを握ったらいいか?ということについても、ご紹介してゆきたいと思います。

目次

ウィークグリップとは?

スライスの原因の一つがウィークグリップになります。

そのウィークグリップですが、どんな握り方のことを言うのでしょうか?

冒頭では、

ウィークグリップとは、フェードボールやスライス系のショットが出やすいと言われているグリップの握り方。

左手の甲が目標方向に向くように握るグリップと定義されることも

と書かせていただきました。

少々曖昧な説明なのですが、実は、万国共通のウィークグリップの基準というのは存在しません。

専門家やレッスンプロによって、ウィークグリップの定義というのは多少異なっているのです。

ただ、最も一般的な考え方、認識として、


①左手のこぶしの山が1個~2個見える
②左手の人差し指と親指でできるV字があごを指している
③右手の人差し指と親指でできるV字があごかそれより少し右を指している
④フェード、もしくはスライスが出やすいグリップである

といったグリップをウィークグリップと呼ぶことが多いです。

1つづつ簡単にご説明したいと思いますが、(どれか1つでも)下記のような形でグリップを握っていると、一般的にはスライスが出やすくなります。

①左手のこぶしの山が1個~2個見える

この左手のこぶしの山が1個~2個見える・・というのは、ボールを前にしてアドレスをとった後で左手を見た時に、左手のこぶしの山が1個~2個見える・・という意味になります。

下の写真は左手のこぶしの山が1個見えている形です。


写真はこぶしの山をわかりやすく写すために手を上げて撮影していますが、実際には、構えて、さぁ、ボールを打つぞ・・という時に、左手を見て、こぶしの山を確認してみてください。

②左手の人差し指と親指でできるV字があごを指している

この下の写真のV字が、あごの辺りを指していることがウィークグリップの2つ目の見分け方になります。

③右手の人差し指と親指でできるV字があごかそれより少し右を指している

右手の人差し指と親指の間でできるV字(↓)ですが、これがあごの辺りを指しているということが3つ目のウィークグリップの見分け方になります。

その他、ウィークグリップになっている例については、ウィークグリップの握り方にて詳しくご紹介していますので、そちらも参照ください。

ただ、いずれにしてもこのような形で握っていると、一般的にはスライスが出やすくなりますし、また、このウィークグリップがスライスの原因としては一番多いと思います。

ウィークグリップだと何故スライスするのか?

さて、でも、何故ウィークグリップだとスライスが出やすくなるのでしょうか?

それはウィークグリップで握ると、スイング中、もっと言うと、スイングのかなり早い段階でフェースが開くことが多いためです。

何故このグリップだと、クラブフェースが開いてしまうのか?ということですが、ウィークグリップとは、基本的には、自分にとって自然な位置よりも左手、右手、もしくは両手を左に回転させて握っているため・・です。

ここで、ちょっとした実験をしてみたいと思います。

まず、真っすぐに立ってみます。
両手は体のわきにぶら~んとさせておきます。

両手の力を抜いた、気をつけの形です。

さて、ここで左手を見てみてください。

左手の平が自分の体の方を向いていると思います。

これが気をつけをした時の自分の左手、もしくは左腕の自然な位置です。

次に先ほどの「ウィークグリップの場合、自分にとって自然な位置よりも左手、右手、もしくは両手を左に回転させて握っている・・・」というお話に戻りますが・・

この気をつけをした状態で、今度は左手の平が自分の体ではなくて、真正面を向くように左手、または左腕を左に回転させてみてください。

そして、その位置を維持します。

そしたら、次に左腕、左手の力を一気にフッと抜いてください。

するとどうでしょう?

左手が右に回転するようにして、左手の平がまた自分の方を向く、自然な形に戻ったのではないでしょうか?

今回はわかりやすくするために、クラブを持たずにこんな実験をしましたが、自分にとってウィークグリップで握ると、これと似たようなことが起こります。

スイング中に、この実験と同じように左手(腕)、もしくは右手(腕)が、本来の自然な位置に戻ろうとして、右に自然と回転します。

つまり、フェースが勝手に開くのです。

だから、ゴルフでは、自分の自然な位置、形でグリップを握ってあげることが大切で、それさえできていれば、フェースは勝手に開いたりしなくなりますので、ボールも毎回安定して真っすぐに打てるようになります。

ただ、この「自分にとって自然な位置」というのが大切です。

ウィークグリップというのは多くの方にとっては、フェースが開いてしまいやすいグリップであることが多いです。

ただ、このグリップで真っすぐにボールが打てる人もいます。

また、ウィークグリップよりも、左手、右手を右に回転させてから握る、スクエアグリップは多くの方にとってはボールが一番真っすぐに飛びやすいグリップと考えられているのですが(プロや上級者にとってはそうであるケースが多いのですが)・・一般的には、このグリップでもスライスする方が多いです。

スクエアグリップ(ニュートラルグリップ)の握り方

当サイトでは、特にスライスが出てしまう方には、フックグリップ(ストロンググリップ)をおすすめしています。

ゴルファーの大半(8割から9割)はスライサーであると言われています。

そのため、プロや上級者、一部のゴルファーではフックボールが出やすいと言われているフックグリップ(ストロンググリップ)の方が、スライサーの方にとっては最適なグリップであることが多いと、僕はそう考えています。

フックグリップ(ストロンググリップ)の握り方

実際に、ウィークグリップをフックグリップ(ストロンググリップ)に変えることで、飛距離を大きく伸ばしたり、スライスが改善する方が多いです。

先ほど、ウィークグリップの見分け方について下記のような点を挙げました。

①左手のこぶしの山が1個~2個見える
②左手の人差し指と親指でできるV字があごを指している
③右手の人差し指と親指でできるV字があごかそれより少し右を指している

フックグリップに変えるためには、下記のような形になるように、握ってゆきます。

フックグリップで握るためには、

①左手のこぶしの山が3個以上見えるように握る
②左手の人差し指と親指でできるV字が右肩を指すようにする
③右手の人差し指と親指でできるV字が右肩かそれより少し右を指すようにする

詳しいフックグリップの握り方については、フックグリップ(ストロンググリップ)の握り方にて写真付きでご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

多くのスライサーの方は、さらに間違った形のウィークグリップになっている

さて、ここまではウィークグリップとは何か?何故、ウィークグリップだとスライスが出やすいのか?ということについてご紹介してきました。

スライスを打ってしまっている方の多くは、先ほどご紹介したウィークグリップの形になっているのに加えて、あと2か所に大きな問題があることが多く、それがスライスを悪化させているケースが多々あります。

その2つについては、後ほど、スライスの直し方編にて詳しくご紹介したいと思いますので、今回は簡単にご紹介しますが・・

その2か所とは、アドレスでの、

1)右肩の位置
2)両手の位置

になります。

どういうことか簡単にご紹介します。

1)右肩の位置

右肩の位置ですが、スライスを打ってしまっている方でウィークグリップで握っている方の多くは、アドレスでの右肩の位置が高すぎる傾向があります。

ゴルフでは右手が左手よりも下に来る分だけ、右肩も左肩より下げて構えるのが自然な形になります。

ところが、右肩を左肩よりも下げる・・なんていうことが日常ではまずないと思います。

また、それはきつい姿勢だと思います。

ですので、多くのゴルファーの方は、右肩をあまり下げずに、グリップしようとします。

具体的にどうやるかというと、右肩を前に出して、左肩を下げるような形にします。

すると、あまり右肩を下げることなく・・右手を左手よりも下げることができます。

ただ、このように構えると大きな問題が出てきます。

両肩が開くのです。

ゴルフでは、基本的には飛球線(ターゲットライン)に対して、両肩を結んだラインが平行になるようにして構えます。

両肩が開くということは、両肩のラインがこの飛球線よりも左を向くということです。

スイングの軌道というのは、両肩のライン(向き)に大きな影響を受けますので、両肩が開いたままスイングすると、アウトサイドインのスイング軌道になりやすくなります。

これだとボールをカットするような打ち方(カットスイング)になり、スライスが出やすくなるのです。

カット打ち(カットスイング)の8つの原因と直し方

2)両手の位置

2つ目の問題点がアドレスでの両手の位置です。

これも右肩を下げてから、グリップを握っていない・・ということが少なからず関係していると思いますが、ウィークグリップでスライスを打っている方の多くは、両手の位置がズボンのジッパーの前に来ています。

アドレス時のグリップ(両手)の正しい位置。ドライバーからアイアンまで

このような形で構えると、ハンドレイトの構え方になり、これもまたスライスの大きな原因となることがあります。

フックグリップ(ストロンググリップ)が最初はおすすめ

さて、ここまでスライスの原因とウィークグリップについて見てきました。

先ほども少し書かせていただきましたが、ウィークグリップの形で握っていて、スライスが出る方の場合は、グリップをフックグリップ(ストロンググリップ)にしてみることが当サイトとしてはおすすめです。

フックグリップ(ストロンググリップ)の握り方

フックグリップにすることで、飛距離が大きく伸びたり、スライスが解消されるケースも多々あります。

また、これはプロでもそうなのですが、最初はフックグリップから入って、上達した後で、または力をつけた後でスクエアグリップ(ニュートラルグリップ)に戻す・・という人もいます。

世界ナンバーワンゴルファーと言われたタイガー・ウッズがそうでした。

タイガーの場合は、最初、まだ力のないジュニア時代はフックグリップで飛距離を稼ぎ、力がついてきたところで、スクエアグリップ、または彼が言うところのニュートラルなグリップに変更しています。

このように最初はフックグリップで自分なりの飛距離が出せるようになった段階で、または、フックグリップでフックボールが出ることが多くなったと感じた段階で、スクエアグリップに徐々に変えてゆく・・というのもよい方法だと思います。

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