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ゴルフクラブの選び方

ロストボールの性能について。新品との違い、おすすめはどっち?

ゴルフショップに行くと、新品のボールの横にロストボールが並んでいることがあります。

価格を見ると、新品に比べて非常にお買い得になっていることも多いと思います。

今回はそんなロストボールについて、

1)性能の面では大丈夫なのか?
2)新品との違いは何か?
3)ロストボールはおすすめできるか?

・・・といったことについてご紹介したいと思います。

目次

どんなゴルファーがロストボールを使っているの?

以前、ゴルフダイジェスト・オンラインが行った調査(ロストボールと新品の使用率を都内中古ショップで調査)があります。

その調査の結果では、ロストボールを使用している割合は(ゴルファーの平均スコア別で)、

平均スコア 110以上

平均スコア 90から100台

平均スコア 89以下

まとめると

ゴルファーの平均スコア ロストボール
使用率
110以上 83%
90から100台 71%
89以下 25%

 

これだけの割合のゴルファーがロストボールを使用していることがわかりました。

ちなみにこのロストボールを使っている割合は、全部ロストボール、ほぼロスト、半々(新品とロスト)を合計した数値になります。

平均スコアが100以上のゴルファーの80%以上がロストボールを使っているのに対して、平均スコアが89以下のゴルファーは25%しかロストボールを使っておらず、上級者になるほど、ロストボールを使わない傾向にあることがわかりました。

この数値は、その時々で変化してゆくものだと思いますが、上級者になるほどロストボールを使わないというのは、何かしら、経験から、または知識として、ロストボールは使わない方がいいと、ご存知の方が多いからなのかも、知れません。

というのも、ロストボールの場合、新品と比べて、性能が落ちてしまうと言われていて、実際にそういった実験結果もいくつか出ています。

次にロストボールはどの程度性能が落ちてしまうのか?といったことについて見てみたいと思います。

ロストボールの性能は新品と比べてどの程度落ちるか?

ここでいうロストボールとは、ゴルフコース内でゴルファーが紛失したボールを再利用して販売されている、いわゆる中古品ですが、お店で見るととても綺麗な状態で売られているものも多いです。

見た目は新品と変わらないものもあり、実際に性能も新品と変わらないものも多くあります。

ただ、コース内で紛失されたボールですから、中には、ほぼ新品のものもあれば、ものによっては、何か硬いものに当たって(ボールの内側に)ダメージを受けているものもあったり、または、池に落ちてしまったボールもあるかも知れません。

実は以前(96年)にアメリカのゴルフダイジェスト社によって、ゴルフボールを一定の期間水につけておくと、飛距離がどの程度落ちるか?という実験が行われています。

その結果は・・

水につけておく期間 飛距離
1週間 6ヤード落ちる
3カ月 12ヤード落ちる
6カ月 15ヤード落ちる

という結果※が出ています。

15ヤードというのは、かなりの飛距離ロスになります。

ちなみに、ほかの調査でもゴルフボールは水を吸収するといった実験結果も出ています。

※ゴルフボールも毎年のように進化していますので、このデータもまた、変わってくるかも知れませんし、水に強いボールも出てくるかも知れません

パッティングの実験では・・?

もう一つ、新品のボールとロストボールを使ってバッティングをすると、どんな違いが出てくるか・・という実験も行われています。(ゴルフダイジェストオンラインによる調査)

この調査では、被験者に目隠しをしてもらった状態で、新品のボールとロストボールをそれぞれ3球ずつ、5メートル先の目印の近くに止まるように意識して、パットしてもらいました。

実験では、(被験者には目隠しをしてもらって)新品かロストボールか、どちらのボールで打つかを教えずにパットを打ってもらいました。

その結果、ロストボールの場合、距離感がピッタリ合ったものもあれば、2メートルも大きくショートしたものもあり、距離感がバラバラになる・・という結果になりました。

一方、新品のボールを使って打った3球は、3球ともややショートしましたが、ほぼ同じ位置に止まる・・という結果となっています。

また同じ実験をしたら違う結果になることもあるかも知れませんが、このパッティングの実験でこれだけの差が出たのは、ロストボールに「個体差があるため」だと、クラブフィッターの筒康博さんはゴルフダイジェストのインタビューの中で答えています。

筒康博さんはまた、インタビューの中でこんな風に語っています。

「一般的にギアにこだわりを持っている人ほど、ロスト(ボール)を使わなくなる傾向があります。それはボールもスコアにとって重要なギアだと分かっているからです。

アベレージゴルファーはロスト(ボール)を使っておけばいいと言う人もいますが、私は100を切っていない人こそ、ぜひ決まった新品を使うべきだと思っています

(中略)

パターが入らない理由として、ストロークを疑うのと同じくらい、ボールを疑うことがスコアを良くする近道です」(出典:「ロストボール」のどこが悪い? 上級者が新品を選ぶ決定的な理由 lesson.golfdigest.co.jp/gear/topics/article.aspx/71056/1/

ロストボールといっても、性能でいえば、新品と全く変わらないものも多くありますし、実際のところは、打ってみてもわからないものもあるかも、知れません。

ただ、ロストボールの中には、ここまでご紹介してきたように、性能が落ちるものが含まれている可能性もあって、それは例えば、ほんのちょっとの違いではあっても、感覚が大事になってくるパッティングであったり、ショートゲームでは、そのほんのちょっとの違いが大きく影響してくることも、あるかも知れません。

ロストボールはおすすめできるか?

さて、ここまでロストボールの性能について見てきました。

ロストボールはおすすめできるか?

ということですが、僕としては、できるだけ、新品の方がいいのではないかなと、思います。

ただ、ゴルフボールは正直高いとは思います。

初心者の方の中には、「ボールがこんなに高いの?!」と驚かれる方もいます。

ですので、特にボールをすぐになくしてしまいやすい、ゴルフを始めたばかりの頃であれば、ロストボールを使うというのも一つの方法かなと、思います。

その場合は、色々なブランドを混ぜて販売されているセットではなくて、単一のブランドのセットにした方がいいかも知れません。

ロストボールは個体差があるというお話をさせていただきましたが、ブランドが変わると、例えば、ディスタンス系のボールをさっきまで使っていたのに、次に取り出したボールがスピン系だったりすると、感覚(特にショートゲームの感覚)が変わってきてしまいますので。

また、同じ系統のボールであっても、ブランドによっては感覚が変わってくることもありますので、やはり同じブランドに統一するのが良いかも知れません。

中級者以上の方では、できれば、新品がおすすめですが、ロストボールも使いたいという場合は、同じブランド、同じ系統のボール、それでいて、できればお使いの新品のボールと同じ製品にしてみると性能が悪いものがあった時にすぐにわかっていいかも知れません。

ただ、繰り返すようですが、できれば、新品のボールがおすすめかなと思います。

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