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スライスの直し方編

【ドローボールの4つのメリット】ドローの方が圧倒的に飛距離が出るのは何故か?

こんにちは。ゴルフ総研の森です。

前回、ドローボールとフェードボールの違いやメリット・デメリットについて【どっちがいい?】ではドローボールとフェードボールの違いについてご紹介しました。

その中でも少し触れましたが、今回はドローボールのメリットについて解説していきたいと思います。

また、記事の最後ではドローボールはどんな人におすすめか?ということについてもご紹介したいと思います。

目次

ドローボールの4つのメリット

まず最初にドローボールのメリットについて見ていきましょう。

ドローボールには、主に4つのメリットがあります。

①飛距離が出る

1つ目のメリットが、飛距離が出ることです。

ドローボールはフェードボールやストレートボールと比べると飛距離の出るショットです。

でも何故、ドローボールの方が飛距離が出るかというと、ドローボールの場合、インパクトでフェースが少し閉じるような形になります。

下のイラストのようにインパクトでフェースが目標よりも少し閉じる形になります。

するとどうなるかと言うと、インパクトでクラブのロフトが立ちます。(ロフト角が減るということ)

下のイラストの右下がロフトが立っている状態です。

そのため、例えば、7番アイアンで打っていても、インパクトでは6番アイアンのロフト角になっていたりして、ドローボールの方が飛ぶんですね。

ちなみにフェードボールの場合は、フェースをインパクトが少し開く形になります。

そのため、ドローボールに比べるとインパクトでロフトが寝る(ロフトが増える)形になりますので、飛距離はどうしてもドローに比べると落ちます。

②スライサーはさらに飛ぶ

2つ目のメリットが、スライサーの人はドローにするとさらに飛距離が出ることです。

アマチュアゴルファーの殆どはスライサーだと言われています。

スライスはインパクトでフェースが大きく開き、バックスピン量が多いのが特徴です。

そのため、ショットは高く上がるのですが飛距離が出ません。

また、スライスが出ている方の殆どはアウトサイド・インの軌道で振っています。

詳しい理由は今回は割愛しますが、このような軌道で振っているとヘッドスピードが上がりにくいんですね。

反対にドローボールを打っている方は、インサイド・インか

もしくは、若干インサイド・アウトで振っている方が多いです。

このようにインサイド・インで振るようにすると、バックスイングで体を水平に回しやすくなり、しっかりと回転できるようになって、結果的にヘッドスピードも上がるんですね。

一方、アウトサイド・インだとバックスイングで体が伸び上がりやすく、回転不足になる傾向があって、結果的にヘッドスピードも落ちます。

また、インサイド・インで振ることによって、ダウンスイングでふところにスペースができやすくなるのですが、そうすると思い切って腕を振っていくことができて、ヘッドスピードも上がります。

スライスを打っている方がドローボールを習得すると飛距離が一気に伸びる理由はそういった理由でヘッドスピードが上がるということも大きく関係しているんですね。

そんな形で、スライスに悩まされている方がドローボールを習得すると、飛距離が一気に伸びることがよくあります。

プロでは考えられませんが、人によってはドライバーで50ヤードも飛距離が伸びる人もいます。

それもドローボールの大きな魅力かなと思います。

③スコアが良くなる

ドローボールの3つ目のメリットが、スコアが良くなることです。

特にスライスを打っていた方がドローボールを習得されると、スコアは一気に良くなる傾向があります。

これは何故かと言うと、ドローボールの方がスライスよりも圧倒的に飛ぶからです

先ほどお伝えしたように人によってはドライバーで50ヤードも飛距離が伸びる方もいます。そういうケースが本当によくあります。

50ヤード違うと番手が5つも(!)違ってきます。

セカンドショットの残りの距離が130ヤードから80ヤードになると、使うクラブも例えば、7番アイアンからサンドウェッジになったりします。

どう考えてもそっちの方が有利です。

ここまで飛距離が違うと、スコアが上がらないはずがないんですね。

また、ドライバーだけではなく、全てのクラブの飛距離が伸びます。

ですので、以前は7番アイアンで打っていた距離を8番アイアンで打てたり、9番アイアンで打てたりするわけですが、7番アイアンで打っていたところを9番で打てたら・・スコアは必然的に上がると思うんですね。

④体への負担が少ない

ドローボールの4つ目のメリットが、体への負担が少ないことです。

ドローボールはフェードボールに比べると、主に腰、手首、肘などへの負担が少ないショットになります。

でも、どうしてドローボールの方がフェードボールよりも体への負担が少ないのか?

ということですが、簡単にお伝えすると、ドローボールはスイングが横振りになりやすく、フェードボールは縦振りになりやすいです。

腰への負担という意味では、横振りの方が負担が少ないんですね。プロの中にも、腰を痛めてから持ち球をフェードボールからドローボールに変える人もいますが、フェードボールよりもドローボールの方が腰への負担は減ると思います。

スライスを打っている方の場合は特に縦振りの度合いが強くなるので、腰を痛めやすいですが、そういった方にもドローボールはおすすめです。

スライスを直したり、持ち球をフェードからドローボールにして腰痛が良くなる方も多いです。

ドローボールはまた、手首や肘、右利きの方の場合は左肘ですね、そういった手首や肘への負担が少なくなります。

これは何故かと言うと、ヘッドの入射角が関係しています。

ドローボールの場合は、クラブヘッドがより地面に対して水平に入ってきやすく、ディボット跡(=ショットを打った際、芝が削り取られたことでできる穴、凹み)が浅くなる傾向があります。

一方、フェードボールの場合は、クラブヘッドがドローボールよりもやや鋭角に、ボールの上から入ってくることが多く、ディボット後は比較的深くなる傾向があります。

ディボット跡が深くなると、それだけ手首や肘に衝撃が加わります。スライスが出ている方の場合はさらにディボット跡が深くなる傾向があるので、手首や肘には大きな負荷がかかっているはずです。

ゴルフでは手首や肘を負傷してしまう方も多いですが、実は僕自身も以前はフェード系のショットを打っていたのですが、練習中に手首を負傷してしばらくボールが打てなくなったことがあります。

その後にドローボールを持ち球にしたのですが、それ以来一度も手首を痛めたことがありません。

特にスライスが出ている方で手首や肘をよく痛めている方はヘッドが鋭角に入りすぎていて、そのヘッドが地面に当たった衝撃で手首や肘を痛めている可能性があります。

その場合はヘッドをもう少しボールの真横から入れる意識で打っていただくと、手首や肘への負担が減ると思います。

いずれにしても、体への負担が少ないというのも、ドローボールの大きなメリットかなと思います。

ドローボールはどんな人におすすめか?

ここまでドローボールの4つのメリットについて見てきました。

最後にドローボールはどんな人におすすめか?

ということですが、ドローボールは以下の人におすすめです。

飛距離が不足している方

ここまで見てきたようにドローボールは飛距離が不足している方におすすめです。

男子プロの場合はフェード打ちの人が多く、女子プロはドローボールを使う選手の方が多い傾向があるのですが、これは何故かというと、男子プロの場合、特にPGAツアーの男子プロの場合は既に十分な飛距離が出るため、飛距離よりも正確性を求める選手が多く、そういった意味で、男子プロの場合はよりコントロールしやすいフェードボールが好まれる傾向があります。

一方、女子プロの場合は、飛距離を求める選手も多く、そういった意味でより飛距離の出るドローボールを多用する選手も多いです。

アマチュアの場合は女子プロのように飛距離が必要な方が多いので、ドローボールはアマチュアの方、特に初心者~中級者の方にはおすすめのショットです。

スライスを直したい方

また、スライスが出ている方はストレートショットを打とうとするのではなく、まずはドローボールを習得してみることがおすすめです。

曲げ方を知らないと真っすぐには打てないんですね。

真っすぐしか打てないと、いざ曲がり出した時に対応できません。

だから、まずは反対のショット、左に曲がるドローボールを打てるようしてみることがおすすめです。曲げ方がわかれば、真っすぐに打てるようになります。

腰や手首、肘を痛めたことのある方

これも先ほどお伝えした通りですが、腰や手首、肘を痛めたことのある方、または今現在痛めている方には、フェードボールよりもドローボールの方がおすすめです。

ゴルフというと腰痛と切っても切り離せないイメージがありますが、ドローボールに変えてから腰痛で悩まなくなったという方もとても多いんですね。

それだけドローボールは腰への負担が少ないわけですが、言い換えると、それ以外のショット、特にスライスは腰に負担がかかるんですね。

先ほど、お伝えしたようにスライスは縦振りの度合いが大きくなりやすく、その結果、フィニッシュで体がのけぞる形になりやすいです。

そうすると腰に大きな負担がかかるわけです。

ドローボールにすると体をもっと水平に回していけるため、腰への負担は減ると思います。

また、先ほども書かせていただきましたが、ドローボールはインパクトでヘッドがボールの真横から入ってきやすく、ヘッドが地面に当たった時の衝撃も少ないです。

スライスを打っている方の場合は、極端に言うとヘッドを上からドン!と入れているので、手首や肘などの関節には大きな負担になってしまうんですね。

練習をよくする方ですとか、コースによく出る方の場合は、ゴルフのし過ぎて怪我をするということも多いですが、体に負担の少ない打ち方にするだけでそういったことも意外と簡単に予防できます。

ということで、今回はドローボールのメリットやドローボールはどんな人におすすめか、ということについて見てきました。

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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