ゴルフスイング中に考えること?チェックポイントは1つにする
以前にシングルプレーヤーの方にお会いしました。
彼はラウンド中に僕に、今練習をしているのだと話すのです。何でも右腕をダウンスイングで体にひきつけるような動きを試しているのだとか。
そして、彼は僕に聞いてきました。「あなたはダウンスイング中にどんなことを考えていますか?」・・・と。
僕は答えました、「何も考えていませんよ」・・と。
マスターズチャンピオンも育てたレッスンプロ、ハーヴィー・ぺニック (1904-1995)はこんな言葉を残しています:
Once you address the golf ball, hitting it has got to be the most important thing in your life at that moment. Shut out all thoughts other than picking out a target and taking dead aim at it. (Harvey Penick Little Red Book p45)
翻訳すると:
一度アドレスをとったら、今あなたの人生で一番大切なことはボールを打つことだ。あれこれ考えるのはやめて、ターゲットに狙いを定めなさい。(ハーヴィー・ぺニック)
とてもいいアドバイスだなあと・・思いました。
緊張はどこから来るのでしょう。他人の評価が気になるから、○○しなければならない・・・と結果に執着しているから、そのショットに確信が持てないから・・・・色々あると思います。
しかし、そんなことに気をとられている時間があれば、自分がこれから狙うべきターゲットに集中することの方が大事なのかも知れません。
結果がどうだったか・・・というよりも、そのショットにどのようにして臨んだか・・・そちらの方を僕は大事にしていきたいと思うんです。
ゴルフスイングのチェックポイントは1つにする
あれこれ考えるとショットが打てなくなります。
腰は右に流さないようにしよう、ルックアップしないようにしよう、スウェーには気を付けよう、ボールの後ろを見よう・・・・こういったことを全部注意しながらスイングするなんて無理な話なのかも知れません・・。
そういう風に自分の課題というか問題点を把握してそれを直そうとするのはとてもいいことだし、楽しかったりします。
でもそれを全部ゴルフコースに持ち込まないということが大事ではないかと思います。
石川遼選手もスイングのチェックポイントは1つに絞ると話していたことがありました。「今日のチェックポイント」を1つ決め、ラウンド中にそれを実践する。そして、「原因」と「今日の結果」を出すそうです。
例えば、
今日のチェックポイント: 「ボールが右に曲がるのを矯正する」
原因: 「インパクトで右肩が下がってしまうこと」
結果: 「右に曲がるボールを少なくできた」(参考:ゴルフは楽しみながらうまくなる。 石川遼)
という風に分析するそうです。そして、ここに「今日の反省」と「次への課題」を加えるそうです。
僕がスイング中に考える3つのこと
それから、スイング中にどんなことを考えていますか?という質問をいただくこともあります。
冒頭でお話したように、基本的には構えたら、何も考えずに打つ・・・というのが理想だと思います。
でもあえて言うなら、僕がスイング中に考えていることは3つのパターンに分かれます。
どれか1つの時もあるし、2つとか3つが一緒になったようなパターンもありますが、基本的にはこの3つです。使う頻度が多いものから順に書きます。
①芯でとらえるイメージ
僕はスイング中はクラブフェースのスウィートスポットでボールの芯をとらえたショットが思い通りの弾道でターゲットに向かって飛んでゆくイメージを持ってスイングしていることが多いです。
そのイメージが明確に描けた時ほど良いショットになります。
特にダウンスイングでは、ボールの真っ芯に当たっているイメージを強く描きながら振っている感覚です。意識するのは、芯に当たった感触だったり、音などの時もあります。
②フェースの向き
これは主にダウンスイングからインパクトまでのフェースの向きです。意識をフェースに持って行きます。極端に言うと自分がフェースそのものになったような感じです。
③フェースの向きとクラブヘッドの軌道
これも主にダウンスイングからインパクト、特にインパクト前のクラブヘッドの軌道になります。
少しだけインサイドからとか、インサイドから入りすぎないようにクラブヘッドが描く円というか円の軌道をイメージしてそこにヘッドを通すことを意識することは稀にあります。
こうやって考えてみると、ほとんど1番目のイメージを描いているように思います。
考えること・・・というと、スイング中というよりも、アドレスについてのことが多いですね。グリップ、スタンス、体の向き(アライメント)、ボールの位置といったことです。
でもそれは、構える際に、ここは大丈夫か?とか考えるわけではなくて、ルーティンの中にそれを組み込んでしまうというか、例えば、ボールの位置をチェックしながらスタンスをとる・・・ということを習慣(ルーティン)にしている感じです。
「あぁ、左に打ちたくないなぁ」とか「ここは無難にフェアウェイに打ちたいなぁ・・・」という風に結果に意識が向くとミスになるパターンって多いと思います。
そうじゃなくて、例えば「しっかり振ろう」とか、「芯に当たるイメージを持とう」とか、今やるべきことに意識を向けた方が結果的には良いショットになることが多いようです。
やはり、結果よりも過程が大事なのだと思います。大袈裟に言えば、「結果なんてどうにでもなれ!」・・・と思い切って考えていた方が良いのかも知れませんね。
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