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メンタル編

ゴルフで緊張しない方法ってありますか?

他のスポーツと同じようにゴルフでもミスショットの原因が緊張のし過ぎにあったりすることは多くあります。

ゴルフは特にメンタル的な要素が非常に多いスポーツだとよく言われます。

プロのレベルでもそうですが、アマチュアのレベルであっても、良いショットと悪いショットの分かれ道はメンタル的なものだったりすることもあると思うんです。

朝一番のショットで緊張したり、バーディーパットになると手が震えたり、ベストスコアがかかったホールでは大たたき・・・なんてことはよくあります・・。

そんなことを経験してしまうと、「緊張しない方法」・・・というものを多くの方が探そうとされます。

例えば、トップアスリートの方であったり、芸能人の方や有名なミュージシャンの方にその方法を聞いてみたとします。

恐らく、みなさん、全員が緊張を完全になくすことはできないと答えると思うんです。

でも同時に多くの人が緊張することはむしろいいことだ・・・と答えるのではないかなと。

トップアスリートが大きな大会で世界記録を出したりするのは、緊張が良い方向に働いている証拠だと思うんです。

ですから、緊張そのものは本当は悪いことではなくて、むしろ、良い方向にも働くということになると思います。

しかし、避けたいのが緊張しすぎることです。
適度な緊張はよいですが、緊張しすぎてしまってはいけない。

多くの場合、緊張しすぎる原因は、最初に少し緊張した自分を何とかしようとしたことにあるようです

つまり、緊張してはいけないと考えて何とかしようとした結果、余計緊張してしまうのだと思います。

緊張というのはなくそうとすると、余計大きくなるようにできているようです。

しかし、緊張することを当たり前ととらえて、それを受け入れた途端、緊張は薄れていったりします。

緊張にはそういう特徴があるようです。

そのショット、そのパットに特別な意味を持たせない

パドレイグ・ハリントンという選手をご存知でしょうか?

2007年、2008年と全英オープンを連覇したプレーヤーです。2008年は全米プロにも勝っています。

2007年の全英オープンはセルヒオ・ガルシアと4ホールのプレーオフになりました。

ハリントンはこのプレーオフの時、何を考えていたかを彼のメンタル・コーチ、ボブ・ロテラ氏に話しています。

彼はパットを打つ際、それがどんな意味を持つパットなのかや、パッティングの技術的なことなどは一切考えず、ルーティンだけに集中していたと話したそうです。

パドレイグ・ハリントンは優勝を決めるパットを打つ際、「そこには(優勝だとかは関係なく)ボールとカップしかなかった」・・・と語っていますが、それが本当の心の強さなのかも知れません。

パットの際にしびれて、手が動かなくなったら

プレッシャーがかかった場面で、突然のように手が動かなくなること、体が固まってしまって普段通りのストロークができないことがあります。

コンペであったり、アマチュアの大会、ベストスコアがかかったパット・・・などなど、緊張するような場面では「普段通りに」できる方がむしろおかしなことなのかも知れません。

だから、コツは普段通りにやろうとすることではなくて、普段通りにはやれないのが当たり前だと思っておくことだと思うのです

その上でやるべきことをする。

片山晋吾選手は、緊張やプレッシャーでしびれてきた時、手が動かなくなった時は、「ダーと声を出しながらボールを打とう」と考えるそうです。

これには訳があって、片山プロはこんな風に話しています。

「イップスとまでいかないにしろ、手が動かなくなったときはどうするか。僕は「ダー」と声を出します。

これは、人間というのは面白い機能を持っていて、一瞬という短い間には1つのことしか考えられないんです。

例えば、食事中に友人から結婚すると電話がかかってきた時は、「あいつよかったな」と思いますが、「あ、ご飯食べよう。やっぱり炊きたてはうまいな」と思った瞬間には、友人の結婚のことを忘れているんです。」(片山晋吾 ゴルフはインパクトがすべて)

パットを打とうとした時に手が動かないとか、しびれてきた・・・と思った時は、瞬間的に「ダーと声を出しながらボールを打とう」と考えることで、手がしびれていることを一瞬忘れることができて、手がスムーズに動く・・・というのです。

このやり方、パッティングだけでなく、例えば、朝一のティーショットとか、色々な場面で応用できそうですね。

緊張するパットを打つ前、最後に考えること

キャリー・ミドルコフというPGAツアーで40勝、メジャー大会で3勝を挙げたゴルファーがいました。もう随分昔に活躍した選手で、日本では殆ど知られていないと思います。

なんでそんな選手をご紹介したかと言うと、彼が面白い言葉を残しているから・・・です。

ゴルフは、ショットとショットの間に時間があって、それが緊張を生んだりするのだと思います。

人は皆、パット(ショットでもそうですが)を打つ前に頭の中で何かしらのおしゃべりをしているものです。

ラインはこうだとか、芝目がどうだとか、緊張しないようにとか、この一打に集中しようとか・・・そういったことを打つ前には無意識の間に頭の中で考えています。

冒頭でご紹介したキャリー・ミドルコフというプロが最後に考えていたのは、

Miss or make, my wife will still love me, and I'll still eat steak for dinner.

このパットを入れても外しても、僕の妻は僕を愛してくれるし、今夜はどっちにしてもステーキを食べることに変わりはない

アメリカンジョークにも聞こえますが(笑)・・・でも、「このパットを入れても外しても」自分は変わらないよ・・・と思うことで思い切って緊張するパットやショットを打ってる気持ちにはなると思うんです。

緊張する場面では色々なことが頭を駆け巡ります・・・。

でも最後は、このパットを入れても外しても、このショットが真っすぐに飛ぼうと曲がろうと、自分は変わることはない・・・そう思うことで気持ちは楽になるのかも知れません。

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