ゴルフが上手くならない?上手くなる方法は?「ゴルフクラブ、練習&コース編」
今回は、ゴルフが上手くならない?上手くなる方法と上達する人の特徴についてからの続き、「ゴルフクラブ、練習&コース編」になります。
前回は、ゴルフが上手くなる人の特徴や共通点についてご紹介しました。
今回は、ゴルフが上手くなるための練習方法やコースで気を付けたいこと、コースでのプレーの仕方についてです。
また、中にはゴルフクラブが合っていないことが原因で思うように上達しない方もいらっしゃいます。
そういった方の中にはクラブを買い替えることでこれまでが嘘のように上手くなってゆく人もいますが、今回は実際にあったケースをご紹介したいと思います。
ゴルフクラブ次第では打てるショットも打てなくなる?
「道具にこだわるのは、ある程度の技術が身に付いてからでいい」
ゴルフでも、または他のスポーツでもそんな風に言われることがありますが、ただ、ゴルフに限っては、ゴルフクラブが自分に合っていないと打てるショットも打てなくなることがあります。
これは実際にあったケースですが、右に弱々しく飛んでゆくスライスしか出ないという方のスイングを見せていただいたことがありました。
彼のスイングを見ると、そんなにスライスが出るようなスイングには見えませんでしたし、アドレスの姿勢もグリップも修正点はあるものの、そこまで大きな問題があるようには見えなかったのです。
そこで、クラブを見せてもらったのですが、彼が使っていたクラブは、一般的なアイアンの中ではライ角が少々フラットでした。
ライ角とは、下の図で示す角度のことです。
このライ角が大きいものをアップライト、小さいものをフラットと言います。
同じ番手でここまでライ角が違うことはまずありませんが、下は同じ番手だと思ってください。
このライ角ですが、自分にとってフラットなものを使っていると、インパクトでフェースが開きやすくなります。
・アイアンのライ角がショットに与える影響とは?
・【図解!】アイアンのライ角。正しいライ角を見極める簡単な方法!
・ドライバーのライ角はアップライトにするとスライスが改善される
※このページ内でご紹介する記事へのリンクは、このページ下部の関連記事の欄にまとめておきます
そこで、彼にもう少しアップライトなアイアンを使ってみてはどうかと提案しました。
そして、実際にこれまで使っていたクラブよりもアップライトなアイアンを試打してみると、右に弱々しく飛んでいたスライスが、ストレート系のショットに変わったのです。
一瞬にして・・です。
もう一人、今度は女性ゴルファーの話です。
彼女も先ほどの彼と同じく、スライスばかりが出て困っていました。
彼女のスイングを見せてもらうと、フックボールが出てもおかしくないのにな・・と思いました。
そこで、クラブを見せてもらうと、レディース用のクラブを使っていることがわかりました。
女性ですから、当然です。
ただ、1つ問題がありました。彼女は身長が170センチだったのです。
女性用のクラブはもっと身長が低い人を想定して作られていると思います。
そんなクラブを背の高い人が使うと、フラットなアイアンを持つような形になります。
つまり、フェースがインパクトで開きやすくなる・・・ということになります。
そこで、彼女には、メンズのクラブで軽めのものを用意して、実際に打ってもらいました。
すると、スライスは改善され、彼女はドロー系のショットを打てるようになったのです。
これはほんの一例ですが、こんな風にして、ゴルフクラブそのものが上達の妨げになっているケースもあります。
ですので、前回ご紹介したようなこと、アドレスやグリップなどをいくら変えても結果につながらないような場合はゴルフクラブそのものを見直してみてもいいかも知れません。
ゴルフクラブについてはゴルフクラブの選び方にて色々とご紹介していますので、よかったらそちらを参照下さい。
ゴルフが上手くなるための練習の仕方
これは他のスポーツと一緒で、ゴルフが上手くなるためには、練習が必要になってきます。
ただ、いくら練習しても上手くならないと言う人も案外多いです。
もし練習しても上手くならないと感じた場合ですが、下記のようなポイントに気を付けていただいてもいいかも知れません。
①スイングを直す前にアドレスを見直す
練習場でボールを打っていると、ボールがスライスしたり、フックしたりといったミスが出ることがあると思います。
この時、多くの人はスイングに問題があると思って、振り方を変えようとしますが、ただ、前回も書かせていただきましたが、ミスショットの原因の8割はアドレスの段階にあります。
つまり、
・グリップ
・ボールの位置
・アドレスの姿勢
・アドレスの向き
といった中にミスショットの原因があることが殆どです。
ですので、まずはそういったスイングをする前の段階を見直してみるということが大事なポイントになります。
スイングそのものを見直すのは、その後でも十分だと思います。
・ゴルフ基礎編(グリップ、スタンス、ボールの位置、アドレスの姿勢)
②目標のない練習はしない
ゴルフの練習をしている人に、「どこを狙っているのですか?」と尋ねると、あの辺とか、この辺という答えが返ってくることが多いです。
ただ、ゴルフは点から点にボールを運ぶゲームですので、この辺ではなく、この「点」という風に点で狙いを定めてゆく方がよいと思います。
狙いが大きくなるほど、ミスする範囲も広くなります。点で狙うほど、ミスの範囲も狭くなります。
コースに出た時にもそういった狙い方をすることがおすすめです。
③マットの上から打てて、芝で打てない場合
練習場のマットの上からは打てるのに、芝の上からだと打てないという方も案外多いです。
マットと芝。
何が違うのかというと、マットの場合は、多少ダフってもクラブのソールが滑ってくれて、それなりにボールが飛んでくれます。
ただ、芝の場合は、ダフってしまうと土(芝)の抵抗を受けて、全く飛ばなかったりします。
マットでは打てるのに、芝の上では打てないという場合、ソールを滑らせて打っている可能性があると思います。
この場合は、その癖(ダフる癖)を直す必要があります。
マットの上からダフっているか、クリーンに当たっているかは、音や感触でわかるのですが、最初はわかりにくいかも知れません。
その場合はどうしたらいいか?
ということですが、ソールを滑らせて打っていると思った場合は、いつも練習場で打っているショットの弾道よりも、少し低い弾道で打ってみようとするといいかも知れません。
・練習場のマットの上からアイアンを打つ時の注意点は?芝の上からの違いも
いつもよりも低い弾道で打つということはつまり、ロフトを立てて打つということになります。
右下の写真がロフトを立てている状態です。
ロフトを立てて打つということは、両手の位置がアドレスの位置よりもさらに少し目標寄りに来る形でインパクトする(ハンドファースト)ということになります。
または、インパクトの際に、シャフトがアドレスの時の角度よりもさらに目標寄りに傾くイメージでもいいかも知れません。
そのような形で打ってみると、ダフリにくくなりますし、芝の上からでも打てるようになると思います。
④コースの状況を想定する
練習場では、ボールをポン・ポンと連続して打つことができますが、本番では1球しか打つことができません。
ですので、練習場でも、本番を想定して、ここは○○カントリークラブの1番ホールだ・・・と頭の中でイメージして、本番だと思って一球打ってみる。
例えば、そんな本番を頭の中でイメージして打つ練習も非常に効果的だと思います。
実は、頭は現実とイメージの区別をするのがそれほど得意ではありません。
その証拠に、目をつぶって、ものすごく高い場所で命綱なしで綱渡りをしているとイメージしてみてください。
こんな感じ。マンションの14階の高さで命綱なしです。
・・・すると、足がすくんだり、手に汗かいたり、ドキドキしてきませんか?
これは、脳がイメージと現実をはっきりと区別していない証拠です。
ゴルフでもこの脳の特徴を生かして、頭の中で、実際のコースの様子を思い描いた上でショットを打つ練習をするのも良い方法だと思います。
その際は、コースの景色は勿論、一緒に回っているゴルファー、後続の組の人達、キャディさんなど、できるだけ本番に起こり得るような状況をイメージしてみるといいかも知れません。
そうやって打った一発はものすごく効果のある練習になると思います。
⑤ストレートショットは打たなくていい
これは前回も書かせていただきましたが、ゴルフでは真っすぐに打つということが一番難しいです。
プロであっても、サイドスピンがゼロのショットを打つのは至難の業で、プロもわずかですが、どちらかにボールを曲げています。
ところが、初心者の方の多くは真っすぐに打とうとされる方が多いです。
これだと、ミスをした時にどちらに曲がるかがわからないので、フェアウェイの真ん中を狙って打つしかなく、フェアウェイの幅を半分しか使えません。
そうではなくて、ミスするなら右とか左、といった風にミスする場所を限定できる自分の持ち球のようなものを作ってみるといいかも知れません。
真っすぐ打ちたい場合も、真っすぐ系のショットで構いません。
少し左に曲がるストレートショット、少し右に曲がるストレートショットを打つようにします。
持ち球を作ってゆく際ですが、例えば、右に曲がるショット(フェードボール)で行こうと思ったら、真っすぐか右に曲がるショットしか打たないようにします。
大きく右に曲がってしまってもいいので、間違っても、左に曲がるショットは打たないようにします。
こういった持ち球ができると、この場合は、フェアウェイ左サイドを狙うことができ、フェアウェイの幅全体を使うことができます。
こういった持ち球がないと、フェアウェイの真ん中を狙うしかなく、フェアウェイの幅を半分しか使えないので、コースを攻めてゆく上では圧倒的に不利になります。
⑥ボールを反対に曲げる練習
例えば、スライスを直したい、フックボールを直したいと思った場合ですが、ボールをあえて反対に曲げる練習も非常に効果的です。
スライスが出ている時は、あえて、フックボールを打ってみます。
フックボールが出ている時は、あえて、スライスを打ってみます。
コースでプレーする際の2つのポイント
最後にコースでプレーする際のコツやポイントについてです。
ゴルフが上手くなるために、この場合は、スコアをアップさせるためにということになると思いますが、そのためにはどんなことを心掛けてプレーすればいいでしょうか?
その方法は色々とあるのですが、今回は2つ、ご紹介したいと思います。
①持ち球で攻めること
②目指すべきモノ、目指さなくていいモノをはっきりさせること
①持ち球で攻めること
これは先ほどの練習で持ち球を作ることが前提になってきますが、持ち球があるとないでは、全く違ってきます。
スコアがまとまらないという人、例えば、100を切れないという方の場合は、大叩きして、スコアが崩れてしまうケースが多いように思います。
こんな時も持ち球があると大叩きしなくなります。
ミスを限定できるため、フェアウェイ、またはグリーンを広く使えるためです。
例えば、上級者の場合は、確信を持ってショットを打っていることが多いのですが、それはミスはしないという確信ではありません。
そうではなくて、ここには絶対に打たないという確信になります。
ゴルフはミスをするスポーツですが、ミスを限定することはできます。
そして、ゴルフが上手な人は、ミスを限定していて、それはプロであっても同じことです。
ミスを限定させるためには、やはり、持ち球が非常に有効になります。
持ち球といっても、最初は精度の高いものではなくても構いません。
精度は高くなくていい、例えば、大きく曲がってもいいのですが、ただ、右だったら、必ず右に曲がる持ち球を作るようにします。間違っても左には曲がらないショットです。
そういったショットを持っている人は、安定してスコアをまとめてきますし、後は、その持ち球を磨いてゆくことで、スコアは面白いようにアップしてゆくと思います。
②目指すべきモノ、目指さなくていいモノをはっきりさせること
ゴルフではコースマネジメントなんて言葉もありますが、どんなレベルであっても、自分なりの戦略を持つということは非常に大切なことではないかなと、思います。
ゴルフはミスをするスポーツと書かせていただきましたが、場合によっては、ミスはしてもいい場面もあるわけです。
ただ、ミスしてはいけない場面もあります。
例えば、ティーショットがトップ気味のミスになっても構わないわけです。次で挽回できます。
ただ、OBはしてはいけないミスです。
また、例えば、目指すスコアによってもそういったしてもいいミスとしてはいけないミスも変わってきますし、戦略も変わってくると思います。
100を切る!100切りの7つの方法と戦略とは?でも書かせていただきましたが、100を切ろうと思った時、ダブルボギーが9つ、ボギーが9つ(=99)が目指すべきスコアになります。
そう考えると、パーオンは必要ないわけです。
パーオン・・・規定の打数よりも2打少ない状態でボールをグリーンに乗せること。パー4のホールであれば、2打でグリーンに乗せること。
パーオンは必要ないとわかれば、ティーショットもOBのリスクをおかす必要もないわけです。
また、ボギーオンした場合、つまり、パー4で3打でグリーンに乗せた場合、2パットでボギー、3パットでもダブルボギーです。
そう考えると、グリーンに乗ってからも無理に入れにいく必要はないことがわかります。
スコアをまとめてゆく上では、そんな風にして、目指すべきモノ、目指さなくていいモノをはっきりさせることも1つの戦略になるように思います。
ゴルフがどんどん上手くなってゆく人は、その時の自分のレベルに合わせたコースの攻め方をしていることが多いように思います。
また、ゴルフは18ホール、時間にすると4時間ちょっとの長丁場です。
そのため、時には大胆に攻める場面と、しっかり守りに入る場面を使い分けてたり、集中する場面とある程度気持ちを楽にプレーしていい場面を使い分ける・・・といったこともスコアをまとめてゆく上ではとても大切なことになると思います。
そのためにも、そのラウンドで目指すべきモノ、目指さなくていいモノをはっきりと把握しておくということが大切になってくるのではないかなと、思います。
▼スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。