イップスとは?【よくわかる!ゴルフ用語集】
イップスとは、過度の緊張や不安などの影響で体が震えたり、硬直してしまい、普段通りの動作ができなくなることを言います。イップス病とも言います。
イップスという言葉は、全米オープンや全米プロ、全英オープンで優勝するなど、1920~1930年代に活躍したプロゴルファー、トミー・アーマー氏が著書「ABCゴルフ」の中で、それまで問題なくパットを打てていたゴルファーがある日突然のようにパットが思うように打てなくなってしまう症状に対して「イップス」と命名したのが始まりと言われています。
現在はゴルフだけではなく、野球やテニスなど他のスポーツでもイップスという言葉が使われています。
ゴルフのイップスの2つの症状
ゴルフのイップスの症状は大きくわけて2つあります。
①精神的な症状
・過度の不安と恐れ
・過度の緊張
・集中力の欠如
②身体的な症状
・アドレスで動けなくなってしまう
・スイング中に止まってしまう
・パッティングのストローク中に止まってしまう
・過度に力んでしまう
・震えや筋肉の硬直
・練習では出ないようなミスが出る
ゴルフのイップスの種類
ゴルフのイップスには、下記のようなものがあります。
①パターのイップス
②ドライバーのイップス
③アプローチショットのイップス
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パターのイップスがよく知られていますが、他にドライバーやアプローチショットのイップスに悩まされている方もいます。
一方、アイアンのイップスというのは他のクラブに比べると少ない傾向があります。
この理由については【ゴルフとイップス】症状、原因と治し方。克服するために必要なこととは?にて詳しくご紹介しています。
イップスの原因
イップスには、先ほどご紹介したように、パターのイップス、ドライバーのイップス、アプローチショットのイップスなどがありますが、全てのイップスに共通する原因は「不安と恐れ」です。
「失敗したらどうしよう」「外してしまったらどうしよう」といった不安や恐れが、過度の緊張や体の震え、硬直などを引き起こし、それがイップスの症状につながっているケースが多いです。
また、イップスになってしまう人は完璧主義の傾向があり、上手くやらなければならないというある種の完全欲を持っている人が多いようです。
そのため、例えば、パットを打つ前から「入らなかったらどうしよう」という風に結果に意識がいってしまい、それが結果的に集中力を奪ったり、体の自然な動きの邪魔をしてしまうのです。
イップスの治し方
イップスは、結果に対する不安や恐れが原因になっているケースが多いですが、イップスを治すためには、結果ではなく、何か他のものに意識を向けてゆく必要があります。
では、何に意識を向けたらいいか?
ということですが、意識を向けるべきなのは結果の手前にある「過程」です。
もっと言うと、結果のように自分ではコントロールできないものではなく、過程のように自分にコントロールできることに意識を向けてゆくことが大切になってきます。
例えば、パターの場合、カップに入るかどうかは自分には100%コントロールできません。
完璧なラインに打ち出しても、例えば、グリーン上の目には見えない凹凸に影響を受けて、パットが外れてしまうこともあります。
ですので、パットを入れようと思うことは、実は自分にはコントロールできないことに意識を向けていることになるんですね。
じゃあ、どうしたらいいかと言ったら、自分が思ったラインに打ち出すことを目標にしてみます。
そして、そのラインに打ち出すことができたら、それで目標達成と考えてみます。
その目標であれば、自分にコントロールできます。
結果的にパットが外れることがあってもいいのです。
大事なことは、自分がコントロールできることに意識を向け、その自分にコントロールできることを実践する、ということです。
人は、考えても実践できないことや自分にコントロールできないことを考えれば考えるほど、緊張したり、不安になってゆきます。
一方で、自分にコントロールできること、今、具体的に実践できることを考えて、そこに意識を向ければ向けるほど、緊張や不安は和らいでゆき、集中できるようになります。
それが、つまり、自分にコントロールできることを考えること、今、具体的に実践できることに意識を向けるということが、イップスを克服するためにはとても大事なことになります。
イップスの克服方法については下記の記事でも詳しくご紹介していますので、よかったら参考になさってください。
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