スライスの原因と「猫背」。猫背で縦振りだとスライスする?
以前、スライスの原因とアドレスの姿勢という記事を書かせていただいたことがありました。
その中で、アドレスのどのような問題点がスライスの原因となっているか?また、その場合はどのようにアドレスを修正すればいいか?ということについてご紹介しました。
その記事の中でも少し触れましたが、アドレスの際の猫背の姿勢がスライスの原因になるケースもあります。
今回は、何故、猫背だとスライスしてしまうのか?また、そもそも猫背になってしまう理由は何か?そして、猫背を直すための簡単なコツについてもご紹介してゆきます。
では早速はじめましょう。
猫背だと何故スライスしてしまうのか?
アドレスで構えた時、背中が丸まってしまっていると、つまり、猫背になっているとスライスが出やすくなってしまうことがあります。
普段からミスする時はスライスが多い・・という方の中にも、猫背になってしまっている方も多くいらっしゃいます。
でも、何故、猫背だとスライスしやすいのでしょうか・・?
背中を丸めて、猫背で構えると(アドレスの姿勢をとると)、どうしても、前傾姿勢も必要以上に深くなってしまいがちです。
必要以上に前傾姿勢を深くすると何が起こるか?
・・というと、スイングそのものがアップライトになってきます。
ここで言うアップライトとは、スイングの軌道のことを言っているのですが、簡単に表現すると、「縦振り」ということになります。その反対がフラットなスイング、横振りになります。
スイングは、縦振りとか、横振りなどと表現されることがありますが、縦振りはアップライト、横振りはフラットなスイングと言われることもあります。
スライスの原因になりやすいのは、縦振り、つまりアップライトなスイングになります。
先ほども書かせていただきましたが、アドレスで猫背で構えると、前傾姿勢が必要以上に深くなります。
前傾姿勢が深くなると、必然的にスイングも縦振りになります。
例えると・・下の写真のような、つま先下がりのライで構えると、前傾姿勢はいつもよりも深くなると思います。
すると、スイングもアップライト(縦振り)になると思います。
スイングの軌道が、アップライト(縦振り)になると、スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすく、真っすぐにボールを打ち出そうとすると、インパクトではフェースが開きやすくなる・・という特徴があります。(反対に、スイングの軌道がフラット(横振り)になると、インパクトではフェースが閉じやすくなります)
ですので、つま先下がりのライからのショットのようにスイングがアップライトになってしまうようなライからは、スライスが出やすくなります。
ライとはボールが置かれた状況(状態)のこと
猫背で構えた際も、このつま先下がりのライで構える形に少し似ていて、必要以上に前傾姿勢が深くなり、その結果、スイングの軌道がアップライト(縦振り)になり・・インパクトでフェースが開きやすくなります。
つまり、スライスが出やすくなる・・ということになります。
猫背だとトップ付近で上半身が浮き上がってしまうことがある
また、猫背で前傾姿勢が必要以上に深くなる形で構えると、バックスイングをしてトップに来た辺りで、上半身が浮き上がってしまうケースもあります。
バックスイング中に上半身が浮き上がってしまうのは、最初から前傾しすぎていたからかも知れませんし、または、猫背だと体重移動がうまくいかないことがあり、右足に体重を移そうと、無意識の間に上半身が浮き上がってしまっている・・ということもあるかも知れません。
いずれにしても、この上半身が浮き上がる際にクラブフェースが開いてしまいやすく、それがスライスの原因になっていることもあります。
猫背になってしまう理由は何か?
さて、ではそもそも何故、猫背になってしまうのでしょうか・・?
普段から猫背が癖になっているから・・ということもその理由の1つかも知れません。
その場合は、ゴルフの時だけではなくて、普段、立ったり、座ったりする時も背筋を少し伸ばす意識にしてみるといいのかも知れません。
猫背になってしまうもう1つの理由ですが、前傾姿勢の作り方に問題があることもあります。
猫背で構えている方は、腰、または背中から前傾しようと(上半身を曲げようと)していらっしゃるケースが非常に多いです。
腰から体を曲げようとすると、どうしても猫背になってしまいます。
ではどうしたらいいか?ということですが、腰、または背中からではなく、両足の付け根から前傾するようにします。
猫背を直すためのコツ、前傾の仕方について
アドレスの姿勢の作り方については簡単にできる正しいアドレスの姿勢(ポスチャー)の作り方・構え方でも書かせていただきましたが、今回は前傾姿勢の作り方に注目してみたいと思います。
前傾姿勢を作る際のポイントですが、背中からではなく、両足の付け根から前傾するようにします。
両足の付け根から、前傾しようとすると、背中が丸まらずにすみます。
下の写真のモデルのように、両足の付け根(赤い丸の辺り)から、前傾します。
両足の付け根から前傾しようとすると、背中が丸まらなくて済むかと思いますが、ただ、慣れないうちは、つい、背中から体を曲げたくなるものだと思います。
ですので、その辺は根気強く、両足の付け根から前傾してゆく癖をつけてゆく必要があるかも知れません。
また、スライスの原因とアドレスの姿勢でも書かせていただきましたが、シニアの方など、どうしても背中が丸まってしまう方は、無理に伸ばしていただかなくても大丈夫です。
ただ、その場合もやはり、腰からではなく、両足の付け根から前傾するように意識していただくといいかと思います。
猫背だとバックスイングが浅くなりやすい
猫背の場合は、バックスイングが浅くなりやすく、先ほど、トップで上半身が伸び上がってしまう点について書かせていただきましたが、上半身が伸び上がってしまうのは、バックスイングが浅いことを補うために無意識にやっていることでもあるのかも、知れません。
猫背を直して、背筋が適度に伸びた状態で構えることで、バックスイングがしやすくなったと感じる方も多く、実際にバックスイングが大きくなるケースも多々あります。
また、背筋は無理に伸ばす必要はありません。
背筋を伸ばそうとして、背中をそらせるような形になってしまう方もいらっしゃいますが、その形だとむしろ、バックスイングで回転しずらくなってしまいます。
そうではなくて、背骨の自然なS字カーブを保つ形で立って、両足の付け根から前景するようにするといいかと思います。
この下のイラストの右端のように、背中を無理に反らすのではなく、左端のように無理のない形で背筋を伸ばすような形がベストです。
このように立ってから、両足の付け根から前傾姿勢をとるといいかと思います。
まとめ
さて、ここまでスライスの原因と猫背について見てきました。
猫背で構えると、前傾姿勢が必要以上に深くなることで、スイングの軌道(スイングプレーン)がアップライト(縦振り)になりやすいこと。
そして、アップライト(縦振り)のスイングだと、フェースがインパクトで開いてしまいやすいこともご紹介しました。
また、猫背になりやすい原因の1つは、前傾姿勢の作り方、具体的には腰、または背中から前傾しようとすると、猫背になりやすいということでした。
そして、最後に猫背にならないためには、背中からではなく、両足の付け根から前傾するようにすることがコツということもご紹介しました。
スライスの場合は、勿論ですが、猫背だけが原因ではなく、他のこと、例えば、グリップですとか、色々な原因があります。
そういった他の原因については、スライスの直し方編にて1つ1つ取り上げていますので、よかったらそちらを参照ください。
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