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ゴルフ基礎編

アドレスの前傾姿勢と前傾の角度。ドライバー、アイアンはどのくらい前傾すればいいの?猫背、あごの位置についても

アドレスの姿勢については、簡単にできる正しいアドレスの姿勢(ポスチャー)の作り方アドレスでは右肩を下げるスライスの原因と「猫背」などで色々とご紹介してきました。

今回は、アドレスの姿勢を作る際の前傾姿勢と前傾の角度に注目してみたいと思います。

前傾姿勢を作ってゆく際、大事になってくるポイントについて、また、猫背についても、何故猫背になってしまうのか?猫背にならないためにはどのように構えたらいいか?ということについてもご紹介してゆます。

また、前傾の角度ですが、ドライバー・アイアンなど、どの位前傾するのがいいのか?その簡単な判断方法についてもご紹介したいと思います。

それでは早速見てゆきたいと思います。

目次

前傾姿勢の作り方のポイント。何故、猫背になってしまうのか?

まず、最初に前傾姿勢の作り方についてです。

上の写真のモデルのように背筋が自然と伸びているのが理想的な形になります。

背中がこれよりも丸まってしまうと猫背になってしまいます。

猫背で構えてしまうと、前傾姿勢が必要以上に深くなることが多いです。

必要以上に前傾してしまうと・・スイング(スイングプレーン)がアップライトになりやすくなります。


ここで言うアップライトとは、スイングの軌道のことを言っているのですが、簡単に表現すると、「縦振り」ということになります。その反対がフラットなスイング、横振りになります。

そのような形(縦振り)でスイングすると、スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすく、スライスの原因になることがあります。

これについてはスライスの原因と「猫背」。猫背で縦振りだとスライスする?で詳しくご紹介しておりますので、よかったらそちらを参照ください。

では、どうやったら、猫背にならないように前傾することができるのでしょうか?

まず、猫背になっている方は、腰、または背中から、前傾しようとしている方が非常に多いです

腰や背中から上半身を曲げようとすると、どうしても背中が丸まってしまいやすくなります。

そうならないために、背筋が伸びた状態で前傾するためのポイントは、腰から前傾するのではなく、両足の付け根から前傾する・・という点になります

正しい前傾姿勢の作り方

さて、ここからは正しい前傾姿勢の作り方について具体的に見てゆきたいと思います。

正しい前傾姿勢のポイントは3つあります。

それらは・・


1)背筋が自然な形で伸びている(背骨のカーブが保たれている)
2)腰からではなく、両足の付け根から前傾する
3)あごが下がらないようにする

・・といった点になります。

では上記のポイントを踏まえた上で、実際に前傾姿勢を作ってゆきたいと思います。

今回はわかりやすくするためにクラブは使わないでやってみたいと思います。

1)背筋が自然な形で伸びている(背骨のカーブが保たれている)

まず、最初に真っ直ぐに立って背筋を伸ばします。

両足は肩幅程度に広げます。

この立った時の姿勢が重要になってきます。この段階で背中が丸まっていると、正しい前傾姿勢を作れませんので。

ポイントですが、背筋が自然な形で伸びているようにします。

背筋が自然な形で伸びているというのは、背骨のS字カーブが保たれている・・ということになります。

下の右端の図のように背中を無理に反らすと背骨の自然なカーブが崩れてしまいますので、左端のように無理のない形で背筋を伸ばす形がベストです。

また上の図の真ん中ですが、背中が丸まって猫背になっています。

この立った状態で猫背になっている場合ですが、下を見ながら立とうとすると猫背になりやすいです

その場合は、真っ直ぐ正面を見て立つようにしてみると、背筋がすっと伸びるかと思います。(下を向かないようにします)

下を見てしまうと、重心が前に移動してしまって、猫背になりやすいです。

そうならないように、重心が前にいかないように、真っすぐ正面を見て、背筋を伸ばします。

2)腰からではなく、両足の付け根から前傾する

背筋を伸ばして、真っすぐに立ったら次に前傾してゆきます。

先ほども重要なポイントとして書かせていただきましたが、前傾する際は腰や背中からではなく、足の付け根から前傾するようにします。

下の写真のように、両足の付け根(赤い丸の辺り)から、前傾します。

この足の付け根から曲げる・・ということが重要になってきます。

前傾する際、腰から上体を曲げようとする方もいらっしゃいますが、その形だと猫背になりやすいので注意してみてください。

この足の付け根から前傾する方法ですが、慣れないうちはつい腰から曲げたくなるかも知れません。

ただ、そこは根気強く、足の付け根から前傾する練習を繰り返してみてください。

前傾姿勢を作ったら、両手をぶらんとさせて、膝を軽く曲げます。

次に、右肩を左肩よりも下げます。このようにすると、若干ですが、背骨が右に傾くかと思いますが、それでOKです。

アドレスでは右肩を下げる。背骨の傾き(右に傾けること)について

後はその状態でクラブを握ります。(今回はクラブは使わない設定でやっていますが)

3)あごが下がらないように。やや下目遣いでボールを見る

さて、3つ目のポイントですが、前傾姿勢をとった時、あごが下がらないようにします

ボールを凝視してしまうと、顔が下を向いてしまって、猫背になってしまうことがありますので、注意してみてください。(あごが下がってしまうと、猫背になりやすいですので)

あごが下がってしまうと、猫背になるだけでなく、バックスイングが制限されてしまうこともあります。

バックスイングでは、あごの下に左肩を入れてゆくような形になりますが、そのあごが下がっていたのではバックスイングも制限されてしまいます。

ですので、アドレスではやや下目遣いでボールを見て、あごを上げるようにすると、いいかと思いますし、そうすることで、バックスイングでも深く回転できるようになると思います。

それから、どの程度下目遣いにしたらいいか?ということですが・・

上記でやったように、

1)まず正面を向いて真っ直ぐに立ちます。

この時にすでに下を向いていると猫背になりますので、真正面を向いて真っ直ぐに背筋を伸ばして立ちます。

2)次に腰や背中から曲げずに、足の付け根から上体を前傾させてゆきます。

3)前傾させたら、膝を軽く曲げます。

4)次に両手(両腕)をぶらりと垂らします。そしたら、右手が下になる分だけ、右肩を下げます。この状態でグリップを握ります。

こうやってアドレスした時、この手順の途中で顔を下に向けたりしないでいれば、やや下目遣いでボールを見る形になるかと思います

5)最後に確認をします。

顔の向きなどを一切変えずに、今度は前傾をやめて、真っ直ぐに立ちます。前傾姿勢をほどいていって、真っ直ぐに足った時、右肩が下がっていると思いますので、右肩を上げます。

この状態で顔が真正面を向いていたら、ちゃんとアドレスできていた証拠、猫背になっていない証拠です。

この状態で顔が下を向いていたら、どこかで下を向いてしまったり、あごを下げてしまったのだと思いますので、もう一度、最初のステップからやり直してみます。

前傾の角度について。どの位前傾したらいいの?

さて、最後に前傾の角度についてです。

アドレスではどの程度前傾したらいいのでしょうか?

これはクラブによっても変わってきます。

シャフトが長いクラブでは前傾は浅くなり、シャフトが短いクラブでは深く前傾する形になります。

また、前傾の角度は個人差もあります。

ですので、一概に何番アイアンで何度前傾してください・・とは言えないわけですが、ただ、1つ、目安になるやり方というか、判断方法がありますので、ご紹介したいと思います。

前傾の角度を各クラブ毎に決める際ですが、大事なポイントは、ハンドアップにならないこと、ハンドダウンになり過ぎないように構えること、になります。

ハンドダウン、ハンドアップとは?メリット・デメリット、インパクトへの影響も
ドライバーの構え方とハンドダウン、ハンドアップについて

構えた際にクラブのトゥ側が少し浮くまで、前傾する

ここからは少し具体的にご説明させていただきたいと思います。

まず、先ほどの要領で前傾姿勢を作ってゆきます。今回はクラブを1本用意してください。ミドルアイアンなどで結構です。

前傾姿勢を作ったら、クラブを握る前に、両手をぶら~んと垂らしてください。

前傾した姿勢で、両手をぶら~んと体の前に垂らしたら、両手の平を「パン!」と体の前で合わせます。

次に右肩を下げるようにして、右手を左手よりも下げ、そして、グリップを握ってみてください。

その際、両手が左足太もも内側の前に来るようにします

さて、このようにしてクラブを握るわけですが、そうやって構えた時、クラブのトゥ側が少し浮いているように、前傾の角度を調節します。

もし、下の写真のようにヒール側が浮いていたら、前傾の角度が浅すぎます。これだとハンドアップの形になります。


ハンドアップとは、アドレスで構えた際、両手が自分にとって最適な位置よりも高い位置に来ている状態のこと。構えた際にクラブのヒール側が地面から浮いていることが多い。

もし、下の写真のようにトゥ側が浮き上がりすぎていたら、前傾の角度が深すぎます。(ハンドダウンの形です)


ハンドダウンとは、アドレスで構えた際、両手が自分にとって最適な位置よりも低い位置に来ている状態のこと。構えた際にクラブのトゥ側が大きく浮き上がっていることが多い。

じゃあ、どの程度、クラブのトゥ側を浮かせたらいいか?

・・ということですが、目安としては、クラブを構えた際に、クラブヘッドのトゥ側を10円玉が数枚入る程度、浮くようにします。

この程度、トゥ側が浮くまで前傾してゆく・・という形になります。

ドライバーの場合はこんな風にソールが湾曲しているものもあります。これだとライ角通りに構えるだけで、トゥ部分の下に10円玉が数枚は入りそうですが・・

この場合は、ヘッド下部が湾曲していなかったと仮定して・・下記の位置に10円玉が数枚入るようにします。

もし、普段からミスすることが多い・・という方は、若干ハンドダウン、または、上記のよりもほんの少しトゥ側が浮く形でもいいかも知れません。

それから、大切なポイントですが、グリップはある程度しっかり握っても、両腕の力は抜くようにしてください。

両腕に力が入っていない状態で、グリップを握って、そして、クラブのトゥ側が上記のように浮くまで・・前傾してゆきます。

何故、クラブのトゥ側を浮かせて構えるのか?ということについては、トゥダウン現象とは? グリップの握り方とクラブの選び方もハンドダウン、ハンドアップとは?メリット・デメリット、インパクトへの影響もにてご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

このような形で、クラブのトゥ側が少し浮く形になるまで前傾すると、大体正しい角度で前傾できているかと思います。

そこを1つの基準にして、ショットを打ちながら、ご自分なりに少しづつ前傾角度を調節していってもいいかも知れません。

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