【ゴルフ】素振りのように打つには?素振りはいいのに本番で打てない理由
素振りはいいのに本番では思うように打てない。
この記事ではそんな人に向けて、
- 素振りはいいのに本番では思うように打てない原因
- 素振りのように打つための具体的な方法
についてご紹介してゆきます。
目次
プロとアマチュアの「素振りと本番の違い」
以前に、プロとアマチュア、それぞれの素振りと本番のドライバーのヘッドスピードの違いを調べるという実験が行われています。(アマチュア11人、プロ9人を計測)
その結果・・
アマチュア
・本番でヘッドスピードが3m/s以上ダウン(46%)
・本番でヘッドスピードが0~3m/s未満ダウン(27%)
・本番でヘッドスピードが0~3m/s未満アップ(27%)
プロ
・本番でヘッドスピードが4m/s以上アップ(67%)
・本番でヘッドスピードが0~4m/s未満アップ(33%)
参考:素振りと本番、プロとアマでは結果は大違い ゴルフへ行こうWEB by golfdigest
上記の結果を見ると一目瞭然ですが、アマチュアの多くは本番になるとヘッドスピードが素振りの時よりも減速していて、プロは本番ではむしろヘッドスピードを上げて打っているのがわかります。
何でこんな結果になったか?
ということですが、アマチュアが本番でヘッドスピードを減速させてしまっているのは、本番ではボールを打つ必要があったから、かも知れません。
ちょっとわかりにくい表現だったかも知れませんが、これはつまりボールを想定して素振りをしていないということなのかなと思います。
プロの場合は、本番を想定して素振りをしていることが多いです。
また、少し話がそれますが、プロの場合は素振りと本番で全く違うスイングをする人もいます。
例えば、あえてアウトサイド・インの軌道で素振りをして、インサイドから振り過ぎてしまう癖を修正している選手もいたりします。
または、素振りは体や筋肉をリラックスさせるためだけに行う選手もいて、そもそも素振りを本番のリハーサルとは考えていない人もいます。
勿論、素振りを本番のリハーサルとしてとらえている選手もいますが、中にはそんな形で素振りと本番を別々のものであると考えている選手もいます。
このように素振りには
①本番のリハーサルとして行う
②①以外の目的で行う(癖の修正、筋肉をほぐすなど)
という2つの目的があるのですが、ここからは、①本番のリハーサルとして行う素振りを前提に、何故、素振りはいいのに本番で打てないのか、素振りのように打つためにはどうしたらいいか?ということについてご紹介してゆきたいと思います。
素振りのように打てない4つの原因
さて、素振りのように打てない原因ですが、主に4つあると思います。
- 1)ボールを想定していない
- 2)フェースの向きを意識していない
- 3)緊張感のない素振り、緊張感のある本番
- 4)素振りでは振ること、本番では打つことに意識が向いている
それぞれについて具体的にご紹介します。
1)ボールを想定していない
素振りはいいのに、本番では思うように打てない1つ目の理由がボールがそこにあると想定していないことです。
ボールを意識しないで素振りをしていると、素振りがなかなか本番で生きてきません。
というのも、スイングというのはボールの位置次第で大きく変わってくるんですね。
ボールの位置については、図解!ボールの位置。ドライバーからサンドウェッジまでにてご紹介しましたが、この位置よりもボールが右にあると、スイングの軌道はインサイド・アウトになりやすいです。
反対にこの位置よりも左にあるとスイングの軌道はアウトサイド・インになりやすい。
ボールの位置次第でスイングは簡単に、しかも無意識の間に変わってしまうのですが、素振りも、ボールの位置を想定してやらなければ本番では生きてこないと思います。
また、ボールの位置が変わればスイングが変わるわけですから、素振りの際も本番の時と同じ場所にボールがあると想定して行う必要があると思います。
2)フェースの向きを意識していない
素振りをする際に重要になってくるのがフェースの向きです。
思うようなショットを打つには、スイングの軌道も大事なのですが、もっと重要なのはフェースの向きになります。
極端なことを言えば、スイングの軌道が間違っていても、フェースの向き次第では真っすぐに打てます。
ですので、素振りでもフェースの向きを意識する必要があると思います。このやり方については後ほどご紹介します。
3)緊張感のない素振り、緊張感のある本番
緊張感のない状態で行っている素振りと、緊張感のある状態で行っている本番のスイングでは当然、違いも出てくると思います。
ですので、素振りのように本番でも打つには、素振りをする場合も、本番の精神状態に近い状態で行う必要があると思います。
4)素振りでは振ること、本番では打つことに意識が向いている
多くの人は素振りでは振ることに意識が向いていて、本番では打つことに意識が向いています。
この違いが、素振りのように打てない理由の1つかも知れません。
素振りのように打つための3つの方法
さて、ここまでは素振りのように打てない原因について見てきましたが、ここからは具体的にどうやったら素振りのように打てるのか?ということについて見てゆきます。
素振りのように打つにはどうしたらいいか?
ということですが、最初に結論からお伝えすると、
- 1)本番と同じように構える
- 2)ボールを想定して素振りをする
- 3)本番と同じ精神状態で素振りをする
という3つが必要になってくると思います。
1)本番と同じように構える
素振りのように打つための1つ目のポイントが、素振りでも本番と同じように構えるということになります。
素振りと本番で構え方に違いが出てしまっている人も多いのですが、特に注意したい点が2つあって、1つ目が両手の位置、2つ目が右肩の位置です。
両手の位置ですが、素振りをはじめる前に両手が左足太もも内側の前に来ていることを確認してみてください。
勢いをつけて、クラブをターゲット方向に一度振って、クラブ(ヘッド)が戻ってくるその勢いを利用して素振りをする人もいらっしゃると思いますが、その場合でも、最初のスタートの時点では両手が上記の位置にあることを確認してみます。
2つ目は右肩の位置ですが、素振りの際、右肩の位置が高すぎる人が多いです。
右利きの人の場合、右手が左手よりも下になる分だけ、右肩が左肩よりも下がるのが自然な形ですが、構えた時、右肩が適度に下がっていないと(右肩の位置が高いと)スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすいです。
これだとアウトサイド・インのリハーサルをしているようなもので、本番ではスライスや引っ掛けが出やすくなります。
その点にも注意してみてください。
2)ボールを想定して素振りをする
素振りはいいのに本番では思うように打てない理由の1つが、ボールを想定していないこと・・でした。
繰り返しになりますが、スイングというのはボールの位置次第で大きく変わってきます。
具体的にはボールを右に置きすぎると※、スイングの軌道はインサイド・アウトになりやすいです。
※ボールの位置の基準については図解!ボールの位置。ドライバーからサンドウェッジまでをご覧ください
反対に左に置きすぎるとスイングの軌道はアウトサイド・インになりやすい。
ボールの位置次第でスイングは変わってしまうので、素振りでもボールの位置を明確に意識して行う必要があります。
ボールの位置を意識する方法ですが、1つはそこにボールがあるとイメージして素振りをすること。
もう1つは、素振りでもインパクトの瞬間を見るようにすることです。
もっとも、実際のインパクトの瞬間も肉眼では見ることはできませんが、頭のイメージの中でフェースにボールが当たってつぶれているところを思い描いてみます。
このようにインパクトを意識して素振りをすることが、原因のところでご紹介したフェースの向きを意識した素振りにもつながると思います。
また、先ほどは素振りでは振ること、本番では打つことに意識が向いていることが原因の1つという風にも書かせていただきましたが、素振りでもインパクトを見ようとすること、インパクトを意識することで、素振りでも打つということに意識が向きます。
そうすることで、素振りを本番に近づけることができるのではないかなと思います。
この反対のやり方、本番でも素振りのように振ることを意識して打つという方法もあります。また、そういう意識でうまくいく人もいます。
ただ、本番ではどうしても打つことに意識が向きやすいので、どちらかというと、素振りでも打つことを意識する方がうまくいきやすいのかなと、僕はそう思っています。
3)本番と同じ精神状態で素振りをする
先ほどご紹介した通り、素振りのように打てない理由の1つは、素振りを本番の時とは全く違う精神状態で行っているから、だと思います。
本番はある程度緊張感のある状態でスイングすると思いますが、素振りではボールを打つ必要がないので、緊張感があまりない状態で行っている人もいらっしゃるかも知れません。
ただ、その違いが素振りのように打てない理由になっていることもあると思います。
じゃあ、どうしたらいいか?
というと、素振りでも本番に近い緊張感を持って行うということだと思います。
でも、どうやって?ということですが、脳はイメージの中と現実との違いをうまく認識できないようです。
例えば頭の中で、すごく高いところで綱渡りをしている自分をイメージすると・・
手に汗をかいてきたりしますよね。(汗)
これは脳がイメージの中と現実をあまり区別していない証拠だと思います。
ですので、素振りの際もこれが本番のショットだとイメージして行います。
そのためには先ほども書かせていただいたようにボールをイメージするのも良い方法だと思いますし、例えば、練習場でも、本番であればいるであろう同伴競技者やキャディさんをイメージした上で素振りをするのもいいかも知れません。
また、イメージする際ですが、素振りをした後、打ったショットが思うような弾道を描いて飛んで行くところをイメージしてみるのも良い方法だと思います。
* * * *
さて、ここまで素振りのように打つ方法について見てきました。
簡単にまとめると、素振りのように打てない原因は、
1)ボールを想定していない
2)フェースの向きを意識していない
3)緊張感のない状態で素振りをしている
4)本番のように「打つこと」に意識が向いていない
といったことがその理由でした。また、素振りのように打つためには、
1)本番と同じように構える
2)ボールを想定して素振りをする
3)本番と同じ精神状態で素振りをする
ということがポイントになります。
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