ロブショットとバンカーショットの打ち方の8つの違いとは?
前回、ロブショット(フロップショット)の打ち方ではロブショットの構え方や打ち方のコツ、ポイントについてご紹介しました。
その中でも少し書かせていただきましたが、ロブショットとバンカーショットの打ち方はとても似ています。
じゃあ、違いはないのか?
・・・ということですが、基本的な構え方や打ち方は同じなのですが、細かい点ではいくつかの違いがあります。
今回はそんなロブショットとバンカーショットの違いについてご紹介したいと思います。
打ち方やショットそのものの違い
ロブショットとバンカーショットは基本的には構え方も打ち方も殆ど一緒になります。
具体的な構え方、打ち方についてはロブショット(フロップショット)の打ち方でご紹介しましたので、今回は簡単にご説明すると・・
ロブショットもバンカーショットも、
①フェースを開いて構える
②体をオープンにして(左に向けて)構える
③ボールの位置は左足かかと線上※
④重心を下げて(膝をいつもより深く曲げて)構える
④体のラインに沿って振る
※ロブショットの場合はスタンスの中央から左足かかと線上の間にボールを置いてもいいです
・・・といった点で一緒です。
ですので、ロブショットもバンカーショットも基本的なことについては一緒ということになります。
ただ、細かな点で違いがあります。
1)アドレスの向き
バンカーショットの場合は、スクエア※に構えて打つ方法もありますが、ロブショットは基本的にはスクエアで構えることは少ないと思います。
スクエアとは、ボールと目標を結んだ飛球線に対して、体(スタンス、両肩のライン)が平行になるように構えること
2)クラブフェースの開き方
バンカーショット、ロブショット、どちらもフェースを開いて構えますが、ロブショットの場合は場合によってはクラブフェースが真上を向く位オープンにして構えるケースもあります※。
短めの芝の上にあるボールの下にクラブフェースをスライドさせるためのテクニックとして、そのような打ち方をするプロもいます。ただし、ボールに当たったり、トップしてしまうリスクの高いショットになります。
通常のロブショットでもフェースが真上を向く位開くこともできますが、フェースがボールの下を潜り過ぎてしまうミスが起こりやすくなるかも知れません。
バンカーショットの場合はそこまでフェースを開いて打つことは稀です。
3)スタンス幅
スタンス幅も基本的にはロブショットもバンカーショットも同じ程度の広さで構いません。
ただ、プロの中には、ロブショットを打つ際、バンカーショットの時よりもワイドスタンスで構える人もいます。タイガー・ウッズはワイドスタンスで構えると自身の著書の中で語っています。
何故、ワイドスタンスにするのか?
・・・ということですが、スタンス幅を広くすることで、ヘッドをより水平に近い形で(ボールの下に)入れることができ、その方がボールが高く上がりやすくなります。
4)ショットの高さ
バンカーショットよりもロブショットの方がボールを高く上げるケースが多いと思います。
砂の抵抗を受けるバンカーショットに比べると、(ライにもよりますが、砂よりも芝の抵抗が少ないため)ロブショットの方がボールを高く上げやすいと言えます。
5)打ち方の種類
バンカーショットの場合は、低く打って転がしたり、高く上げて止めたり、スピンを多めにしたり、スピンを少なめにしたりと色々な打ち方がありますが、ロブショットは基本的には高く上げて止めるショットで打ち方にバリエーションが殆どありません。
正確にはロブショットにもいくつかの打ち方、テクニックがあるのですが、プロやロブショットが得意な人でなければ、打ち方を使い分けるということは殆どないかと思います。
6)バウンス
バンカーショットはサンドウェッジについているバウンスを使って(生かして)、ヘッドが砂に潜り過ぎてしまわないようにします。
ロブショットの場合は、そのバウンスが地面に跳ね返ってしまってミスにつながる(邪魔をしてしまう)こともあります。(そのため、ロブショットの場合は、基本的にボールが浮いているようなライからしか打ちません)
7)フィニッシュ
ロブショットもバンカーショットも、インパクトでヘッドを加速させて打つことが打ち方のコツになってきます。
ただ、バンカーショットの場合、距離によってはフィニッシュまで振り抜かないこともあります。
また、目玉になっているライ(下の写真のようにボールが砂に沈んでいるライ)などでは、ドスンとヘッドを落として終わり、ということもあります。
一方、ロブショットの場合は距離に関わらず、最後まで振り抜くプロも多いです。(その場合は、距離をスイングの大きさではなく、スイングスピードで調節します)
8)ボールに当てる、当てない
バンカーショットの場合は、特殊なケースを除いて基本的には直接ボールを打つこと(フェースがボールに当たること)はありません。
ロブショットも基本的には、フェースをボールの下にスライドさせる打ち方になりますので、ボールに当てるというより、ボールの下を潜らせる・・・という形になります。
ただ、短く刈り込まれた芝の上から打つ場合など、ボールに当てるケースもあります。(あくまでもボールの下をフェースが潜るように打ってゆきます)
ロブショットで何かを変えるとしたら?
さて、ここまでロブショットとバンカーショットの違いについて見てきました。
どれも小さな違いかも知れませんね。基本的にはロブショットもバンカーショットも一緒だと思っていただいてもいいのかも知れません。
ただ、もしロブショットを打つ際、(バンカーショットの打ち方から)何かを変えるとしたら・・
①スタンス幅をバンカーショットよりも広めにしてみる
最初はほんの少し広いかな位でもいいと思います。
その形でより水平にヘッドを入れてゆくようなイメージでスイングして、ボールをいつもよりも高く上げる練習をしてみてもいいかも知れません。
②毎回最後まで振り抜く
ロブショットの場合、最後まで振り抜くプロも多いです。
その方がスイングも大きくなり、ヘッドをインパクトでより加速させるイメージで振れることもありますので、毎回、最後まで振り抜く形にしてみてもいいかも知れません。
その場合は、バックスイングの大きさを変えたり、スイングスピードを変えて、距離を調節してゆく形になります。
③フェースを真上に向けて構える
これは上級者向けのテクニックになりますが、思い切ってフェースが真上を向くまで開いて打ってみる練習をしてみてもいいかも知れません。
フェースを真上に向けて構えること以外は、通常のロブショットと一緒です。(ただ、このショットの時だけ、左足に多めに体重をかけて構えて打つプロもいます)
このショットは短めに刈られた芝の上から打つ際に使えるショットになります。
ただし、土の上や硬いフェアウェイの上からは打てません。
また、ふかふかの芝の上にボールが浮いているようなライからだとヘッドがボールの下を潜り抜けただけで、ボールが殆ど飛ばない・・といったミスが出やすくなりますので、注意してください。
このショットを打つ際のポイントですが、ふかふかの芝の上から打つロブショットに比べて、短めに刈られた芝の上からなので、フェースをボールの下にスライドさせにくいです。
ですので、いつもよりもインパクトで思い切ってヘッドを加速させてゆく必要があります。躊躇するとミスになりやすいので、思い切って振り抜くことがポイントです。
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