80を切る!80切りの7つの方法と戦略とは?
こんにちは。ゴルフ総研の森です。
前回は90を切るための方法について、90を切る!90切りの7つの方法と戦略とは?という記事を書かせていただきました。
100切り、90切りと来て、次はいよいよ80切りについて、その方法と戦略についてご紹介してゆきたいと思います。
その前に、80を切るゴルファー、70台で回ってくるゴルファーの割合ですが、日本パブリックゴルフ協会が行った調査では、70台でまわるゴルファーは全体の3.6%でした。
他の調査では、70台でプレーする人は1.9%という結果も出ています。
いずれにしても、70台でプレーする人は非常に少ないわけです。
70台は完全に上級者と言えますし、多くのアマチュアゴルファーが目指す最終的な目標スコアが70台かも知れません。
そんな憧れの70台というスコアですが、80台でプレーできる人なら、チャンスはあると思います。
今回は、80を切るために必要なフェアウェイキープ率やパーオンの回数、パット数やアプローチショット、バンカーショットで必要になってくることなどについて、ご紹介してゆきたいと思います。
それでは早速はじめましょう!
まずは目指すべきモノをはっきりさせる
これは、前々回の100切り、そして、前回の90切りを目指す際にも書かせていただいたことになりますが、漠然と80切りを目指すより、80を切るために必要になってくる、基準や目安になる数値のようなものをはっきりさせておくのも一つの方法だと思います。
18ホール全体のスコアで考えるのではなく、各分野ごとに分割して、目指すべき数値を作っておきます。
また、ゴルフは18ホールという長丁場で、すべてのショットで高い集中力を維持するのが難しいスポーツだと思います。
そのため、集中すべき場面と、少し気持ちを楽にプレーする場面を使い分けるようにすると、集中すべき時にしっかりと集中できるようになることがあります。
言い方を変えると、攻めるべき時と守るべき時を使い分けると言いましょうか。
この記事ではそんな風にして、(80切りの戦略の一つとして)集中すべき時と、気持ちを少し楽にプレーしていい時を使い分けてゆきたいと思います。
ここからはアマチュアを対象にした調査結果なども参照しながら目指すべきものをはっきりさせてゆきたいと思います。
1)スコア
まずは、スコアからです。
パー72のコースだった場合、80切りを達成するには、ボギーを7つ出してもいいことになります。
※ボギー・・・パーよりも1打多いこと
もし、パーが11個、ボギーが7個だと・・・
(パー × 11ホール) + (ボギー × 7ホール) = 79
80切りになります。
ボギーを7つ出してもいいわけなので、この7つのボギーを前半(アウト)と後半(イン)で分けたいと思います。
前半に4ボギー、後半3ボギー
・・か、
前半3ボギー、後半4ボギー
・・という作戦です。
言い方を変えると、前半、または後半で、それぞれ、最低でも3ホールは、パーをとりにいかなくてもいいホールができます。
距離のあるミドルホール(パー4)ですとか、苦手なサイドがOBでフェアウェイ幅も狭いホールなどは、パーはいらない、ボギーでいいと考えておくのも、大たたきしないための一つの方法だと思います。
80切りを目指すような方であれば、ティーイングエリアに立った時やそのホールのレイアウトを見れば、そのホールの難易度がすぐにおわかりになると思います。
または、例えば、ティーショットを大きくミスしたり、セカンドショットをバンカーに入れてしまうこともあるかも知れません。
そんな時、このホールは、無理すると大たたきするなと思われたら、前半、後半で、3回、もしくは4回出してもいいボギーを前提にプレーするのも一つの戦略だと思います。
または、下の図のようにスコアカード(18ホール)を3ホール毎に区切ってしまうのもよい方法だと思います。
1番ホールから3番ホールまでを一区切り・・という風にして、その3ホールの中で1回ボギーを出してもOKと考えてみてもいいかも知れません。
3ホールに1回ボギーを出すと、最終的に6オーバーで、78になります。
80切りだと、とにかくパーを獲らなきゃ・・という意識になりがちですが、3ホールに1回はボギーでOKと考えると、気持ちを楽にプレーできたり、思い切ってショットを打ってゆけるようになることもあると思います。
ここで簡単にまとめると、7回出していいボギーを前半と後半でわけます。無理に全ホール、パーを獲りにいかず、前後半でそれぞれ最低3ホールは捨ててもいいホールがあると考えるようにします。また、18ホールを3ホール毎に区切るのもGood。
2)ティーショット
次に、ティーショット(パー3を除く)です。
平均スコア80のゴルファーの場合、1ラウンド中にティーショットをフェアウェイに乗せる回数は、14回(パー3を除く)のうち8回という調査結果もあります。
80切りを考えると、フェアウェイキープ率(フェアウェイに乗せる確率)としては、14回中7回、つまり、50%を目指してみてもいいかも知れません。
2回に1回、フェアウェイに乗せればいいわけで、80切りを目指す方にとっては、比較的達成しやすい目標かも知れません。
また、飛距離ですが、そんなに出さなくて結構です。
パーオンが狙える距離までティーショットが打てればそれでOKです。
勿論、思い切り打って行ける場面では、ガツンと打っていただいて結構ですが、それ以外では、飛距離はそんなに出さなくてもパーオンさえ狙える位置まで打てればそれで結構です。
フェアウェイには2回に1回乗せればいい。
そんなに飛ばさなくてもいい。
なんだ簡単じゃないか・・ということなのですが、ただし、1つ条件があります。
それは何かと言うと・・
確信が持てるクラブ、ショットしか使わない、ということになります。
ティーショットはラフでも結構なのですが、ただ、OB、または、大きなトラブル(林の中、池など)がある場所には絶対に打たないと確信できるクラブ、ショットしか使わないことがこの記事でご紹介する80切りの条件になります。
これは各ホールによっても変わってきます。
例えば、ドライバーだとミスする時は、スライス系のショットが出ることが多いという方の場合、右サイドにOBがあれば、ドライバーでOBは打たないと確信できないかも・・知れません。
その場合は、ドライバーという選択肢を思い切って捨てます。
3番ウッドでもいいし、それでも確信が持てない場合は、5番ウッドでもいいです。
または、それでも右サイドのOBに打たないと確信が持てない場合は、ユーティリティやアイアンで刻んでゆきます。
ただ、右サイドに逃げるスペースがある場合、右サイドに大きなトラブルがないなら、OBは打たないと確信できるかも・・知れません。
その場合は、ドライバーで積極的に攻めてゆきます。
これは前回もご紹介させていただきましたが、例えば、毎回70台で回ってくるようなシングルプレーヤーなどは、確信を持ってショットを打っていることが多いです。
どういう確信かというと、それはミスはしないという確信ではなくて、ここには絶対に打たない・・という確信です。
ミスはでるものですから。どうしても。
ただ、ミスする場所を限定することはできます。
80切りを目指す際も、ティーショットだけに限らず、ミスする場所を限定してゆく・・という戦略が非常に効果的です。
ティーショットの際も、右サイドにトラブルがあれば、絶対に右には打たないクラブ、またはショットを打ちます。
左サイドにトラブルがあれば、そこには絶対に打たないクラブ、またはショットを打つ・・ということが重要になってくると思います。
つまり、どちらかへのミスの確率をできるだけ下げた上で、ショットを打ちます。
例えば、ティーイングエリアの真ん中に立って、フェアウェイの真ん中をストレート系のショットで狙う・・・というのは、ミスを限定していないことになります。
これだと、右にも左にもミスする可能性があり、フェアウェイの幅を半分しか使えないことになります。
そうではなくて、ドローボールなら、フェアウェイ右サイドを狙って打ち出し、曲げ幅を大きくしてでも必ず左に曲がるショットを打ちます。(※実際の打ち方についてはこのページでは省略します)
これだとフェアウェイの幅を全部使えます。
ショットを多少曲げすぎて、フェアウェイ左サイドまで行ってしまったとしても、必ず左に曲がるドローボール、場合によってはフックボールを打ちます。
ゴルフの帝王と呼ばれたジャック・ニクラウスも、実はこういったフェアウェイの幅全体を使ったリスクマネジメントを心掛けていました。
ニクラウスは、その時代ではかなりの飛ばし屋として知られていましたが、リスク管理をした上で、飛距離の出るショットを打っていた、または攻めていたのです。
80切りを目指す際も、大胆に攻めてゆくことも必要な場面があると思います。
また、ティーショットで思い切りドライバーを打ってゆくのも、ゴルフの醍醐味だと思います。
ただ、そういった大胆さは、何かの「確信」に支えられている必要があるかも知れません。
特に80切りという、非常に難しいスコアを達成するためには、リスクマネジメントをしながら攻めてゆく・・ということが必要になってくるように思います。
コンスタントに70台で回ってくる方の中にも、本当にビックリするほどアグレッシブにプレーする人もいます。
ただ、それは「こういうショットは打たない」という確信に支えられていることが多いです。
ここで簡単にまとめると、ティーショットでは、「2回に1回はフェアウェイに乗せる」、「OBや大きなトラブルのある場所に打たないという確信が持てるクラブ、及び、ショットしか使わない」がポイントです。
3)2打目
さて、ティーショットを打ったら、次は2打目です。
平均スコア80のゴルファーの場合、1ラウンド中にパーオン※した回数は平均で8回という調査結果もあります。
パーオン・・・規定の打数よりも2打少ない状態でボールをグリーンに乗せること。パー4のホールであれば、2打でグリーンに乗せること
80切りを目指す場合、2ホールに1回、パーオンできていると、かなりいいペースでプレーできていることになるかと思います。
すると、9ホールは2パットでパーになります。
残りの9ホールですが、少し後でご紹介しますが、リカバリー率(パーオンできなかったホールでパー以上のスコアを出す確率)というものがありまして、80切りを目指す方のレベルですと、大体30%以上は見込めると思います。
すると、パーオンしなかったホールが9ホール、そのうちの30%はリカバリー(パーかそれ以上のスコアを獲得)することができたとすると、パーが2つか、3つは期待できます。
そうすると・・・
合計で、パーが11か、12個。残りがボギーだとすると、スコアは、79か78になります。
これはすべて、あくまでも計算上のお話ですが、ただ、こういったことを考えると、2ホールに1回、パーオンできていると、かなり80切りに近づく、70台の可能性が高くなると思います。
ですので、2回に1回のパーオンを目指します。
この目標を達成するために、グリーンのセンターを狙います。
グリーンがビックリするほど広大なグリーンでもない限り、ピンのことは忘れていただいても結構です。
実は以前、面白い調査が行われています。
ピンを抜いた状態で18ホールプレーしたグループと通常通り(ピンありで)プレーしたグループ、どちらがスコアがいいか?・・・という調査だったのですが、結果は、ピンを抜いた状態でプレーしたグループの方がスコアはよかったのです。
ピンがないので(どこにカップがあるかわからないため)、グリーンのセンターを狙って打ったのでしょう。
80切りを目指す場合、2回に1回のパーオンが非常に大事なポイントになりますので、ピンはないと思って、グリーンセンターを狙ってゆくのも一つの戦略だと思います。
さて、話がそれましたが、ティーショットをミスしたり、グリーンまでの距離があったり、無理して攻めると池などのトラブルに打ってしまう可能性がある場合は、目標をボギーオンに切り替えます。
前半、後半で、最低でも3回は使えるボギーを出してもいいホールだと思って、目標を切り替えます。
そして、3打目に自分の得意な距離から打てるよう逆算するなどして、クラブを選びます。
そして、例えば、池を避ける場合は、池の手前を狙うのではなく、絶対に池には届かないクラブを選択するなど、トラブルを避ける場合は、「徹底的に」避けるようにします。
ここで簡単にまとめると、2回に1回のパーオンを目指します。ただ、状況次第では、ボギーオンに目標を切り替えます。
パー5の2打目の場合は?
パー5の2打目の場合ですが、ここまでと同じ考え方で、確信が持てるクラブを使う・・ということがポイントになると思います。
両サイドが林で、フェアウェイウッドだと、飛距離は出ても、曲げないという確信が持てない場合は、ユーティリティやアイアンで刻んでゆきます。
もっとも、2回に1回のパーオンでいいわけですから、2オンは必要ないわけです。3オン(パーオン)でもいいわけですので。
また、刻む場合ですが、3打目の残りの距離を逆算して、自分の得意な距離が残るように打ちます。
グリーンに近づけすぎて、フルスイングができない(40ヤードなどの)中途半端な距離が残らないように注意します。
4)3打目(アプローチショット)
さて、(パー4のホールで)2打目でグリーン周りまでボールを運ぶことができた場合ですが、次はアプローチショットになります。
先ほどもご紹介しましたが、パーオンできなかったホールでパーかそれ以上のスコアを獲得する確率を「リカバリー率」と言います。
このリカバリー率、平均スコア80のゴルファーで46%という調査結果もあります。(ちなみにリカバリー率は女子プロのランキング上位の選手でも60%前後になると思います)
そういったことを考えると、80切りを目指す一つの目安としては、パーオンを逃したホールの3打目は、2回に1回、パーが取れる距離まで寄せることを目標にしてみてもいいかも知れません。
つまり、リカバリー率50%、2回に1回寄せることを目標にします。1回ミスしても、次で挽回すればいいわけですね。
ここで簡単にまとめると、パーオンしなかったホールでは2回に1回パーがとれる位置まで寄せることを目標に。
5)3打目(バンカーショット)
(パー4での)3打目がグリーン周りからのアプローチショットではなくて、グリーンサイドバンカーからのバンカーショットになった場合について考えてみたいと思います。
グリーンサイドのバンカーから2打かそれより少ない打数でカップインする確率を「サンドセーブ率」と言います。
このサンドセーブ率ですが、平均スコア80のゴルファーの平均サンドセーブ率は3.32%という調査結果もあります。
ちなみに女子プロのトップ選手でも、50%を超えればかなりよい数字になります。
プロのトップ選手でも2回に1回は寄らない。
そう考えると、80切りのためには、バンカーショットも寄せなくて結構です。
グリーンサイドバンカーから打つ時点でパーは捨てて、目標をボギーに切り替えます。
言い方を変えると、バンカーショットはリカバリーするのが難しいショットなので、できるだけバンカーに入れないようなコースマネジメント、ショットの打ち方が大事になってくるように思います。
そういう意味でもグリーンセンター狙いというのは、大事になってくると思います。
また、プロでも2回に1回は寄らないわけですから、バンカーから寄せようというプレッシャーを自分にかける必要はないように思います。
バンカーからは、グリーンに乗ればOKと切り替えることも、最終的に80というスコアを切るためには大切なことだと思います。
それから、バンカーからの最悪なショットは、ボールをバンカーに残してしまうことです。それさえ、避けることができたらOKです。
ですので、グリーンの真ん中に乗せればいいやと思って、思い切って打ってゆきます。(出すことだけに集中します)
また、ボールがバンカーから出ない理由は色々ありますが、一番多いのは、ヘッドがダウンスイング、またはインパクトで減速してしまっていることです。
バンカーショットの基本は、ヘッドを加速させて打つことですが、緊張したり、躊躇したり、距離を合わせにいったりすると、ヘッドが十分に加速せずにインパクトをむかえてしまいやすくなります。
ですので、寄せようという思いを捨てた上で(そう思うと、距離を合わせにいったりして躊躇してしまうことが多いので)、
ヘッドを加速させて打つ
・・ということを心掛けていただいてもいいかも知れません。
これは一例ですが、フォロースルーの大きさ(を制限すること)で、距離を合わせる、距離感を出す方もいて、それもよい方法だと思います。
ただ、そのやり方で、フォロースルーを止める(制限する)ことに気持ちが行き過ぎて、インパクトでヘッドが減速してしまっている方もいます。
その場合は、インパクト時の、ヘッドが砂に当たる「ドンッ!」という音の「大きさ」、またはその衝撃の強さで距離感を出してみるのも一つの方法かも知れません。
その方がヘッドを加速させやすいと感じる方もいるかも知れませんので。
ここで簡単にまとめると、バンカーショットは寄せなくて結構です。グリーンに乗ればOK。そして、ヘッドを加速させて打つことをお忘れなく。
6)パット数
次はパット数になります。
1ラウンドの平均パット数ですが、平均スコア80のゴルファーの場合は、32パットという調査結果もあります。
80切りのためのパット数ですが、目標を32パット以下にするといいかと思います。
そのためには、まずすべてのホールで2パットを目指すことが1つの考え方だと思います。
それだと・・
18ホール × 2パット = 36パット
・・・になります。
さて、ここまでの目標として、2回に1回はパーオンすること。
パーオンを外したホールでは2回に1回パーを獲れる位置まで寄せること(リカバリー率50%)・・ということでした。
9回パーオンを逃して、そのうち2回、1パットでパーを獲ることを考えますと、1パットは4~5回でOK。後はすべて2パットを目指す・・・という考え方でもいいかも知れません。
それだと(1パットを4回と仮定すると)、
(4ホール × 1パット) + (14ホール × 2パット) = 32パット
・・・になります。
パット数に関してはこの32パット以下を目指すといいかと思います。
ここで簡単にまとめると、パット数は1ラウンド32パット以下を目指します。
ということで、今回は80を切るための方法と戦略について見てきました。
冒頭でもご紹介しましたが、70台でプレーするゴルファーはほんの一握りしかいません。
それだけ、80切りというのは難関になると思いますし、1打の勝負になってくるような世界だと思います。
ただ、その難しさが、80切りに挑戦する楽しさでもあるのかも知れないですね。
これから80切りを目指すという方がいらっしゃいましたら、頑張ってください。
Good luck!!
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