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トラブル解決編

90を切る!90切りの7つの方法と戦略とは?【90が切れない人へ】

こんにちは。ゴルフ総研の森です。

前回は100を切るための方法について、100を切る!100切りの7つの方法と戦略とは?という記事をご紹介しました。

今回は、次のステップ、90を切るための方法と戦略についてご紹介してゆきたいと思います。

その前に、90を切るゴルファーの割合が気になる方もいらっしゃるかも知れませんので、少しデータをご紹介したいと思います。

日本パブリックゴルフ協会が、全国のゴルファー、9687人を対象に行った調査があるのですが、その結果では、80台でまわるゴルファーの割合は16.4%でした。ちなみに70台は1.9%です。

こう考えると、80台というスコアは、難関ではありますが、越えられない壁ではないと思えてくるかも・・知れません。

今回は、90切りのコツや90を切るための戦略についてご紹介してゆきたいと思います。

まずは目指すべきモノをはっきりさせる

前回の100切りの際と一緒で、90切りを目指す際も、何か基準や目安になる数値のようなものを確認してみるのも一つの方法だと思います。

100切りもそうですが、90切りの場合は、さらに1打の重みが増します。

ですので、漠然と90を切ろうとするより(18ホール全体のスコアで考えるのではなく)、各分野ごとに分割して、目指すべき数値を作っておくといいかも知れません。

そうすることでまた、集中するべき時と、少し気持ちを楽にしてもいい時、または、攻めるべき時と守る時・・といったものを使い分けることができるようにもなると思いますので。

ここからはアマチュアを対象にした調査結果なども参照しながら目指すべきものをはっきりさせてゆきたいと思います。

1)スコア

まずは、スコアからです。

パー72のコースだった場合、全てのホールでボギー※だと・・

ボギー × 18ホール = 90

※ボギー・・・パーよりも1打多いこと

90切り一歩手前です。

ですので、まずは、全ホールでボギーを目指してみてもいいかも知れません。

これでもし、パーが1つでもとれたら、89。90切りです。

全ホール、ボギーを目指す場合ですが、パーはとらなくても、ダブルボギーは叩かないゴルフをすることが大切になってくるように思います

パーは1つでいいわけです。

ボギーを続けていれば、いつか、パーがとれるチャンスはまわってくると思います。

むしろ、例えば、ミドルやロングホール※のティーショットの段階から、パーをとりにいこうとすると、パーはとれるかも知れませんが、ダブルボギーのリスクも同時に抱えてしまうことになることも多いです。

※ミドルホール・・・パー4のホールのこと
※ロングホール・・・パー5のホールのこと

90切りを達成するためには、パーをとるゴルフではなく、ダブルボギーを叩かないゴルフを心掛けるようにします。

ここで簡単にまとめると、目指すべきスコアは「全ホール、ボギー」です。そして、どこかでパーが来るチャンスを待ちます。パーは1つでOK。

2)ティーショット

次に、ティーショット(パー3を除く)です。

平均スコア90で回ってくるゴルファーの場合、1ラウンド中にティーショットがフェアウェイに乗る回数は、14回(パー3を除く)のうち5回という調査結果もあります。

ですので、5回、フェアウェイに乗せることを目標にしてみてもいいかも知れません。

90切りを目指す方にとっては、そんなに難しい目標には思わないかも知れません。

実際に比較的簡単に達成できる目標ではあるかも知れません。

ただ、1つ条件があります。

それは、OB、または、大きなトラブル(林の中、池など)がある場所には打たないと確信できるクラブ、ショットしか使わないということになります

これは各ホールによっても変わってきます。

例えば、ドライバーだとミスする時は、スライス系のショットが出ることが多いという方の場合、右サイドにOBがあれば、ドライバーでOBは打たないと確信できないかも・・知れません。

その場合は、ドライバーという選択肢を思い切って捨てます。

3番ウッドでもいいし、それでも確信が持てない場合は、5番ウッドでもいいです。

または、それでも右サイドのOBに打たないと確信が持てない場合は、ユーティリティやアイアンで刻んでゆきます。

ただ、右サイドに逃げるスペースがある場合、右サイドに大きなトラブルがないなら、OBは打たないと確信できるかも・・知れません。

その場合は、ドライバーで積極的に攻めてゆきます。

ショットについても同じようなことが言えます。

持ち球はドローボールだけど、フェードボールも打てるとします。

ホールは軽い右のドッグレッグで、ドライバーでフェードボールを打てば、ショートカットになり、飛距離もかなり稼げます。

ただ、右サイドには林があり、そこには打ちたくはない。

この場合は、フェードボールを右に曲げすぎないと確信が持てない限り、フェードボールの選択肢は捨てます。

代わりに、番手を落として、持ち球のドローボールでフェアウェイ右サイドに打ち出して、フェアウェイセンターに戻ってくるドローボールを打ちます。

これは前回もご紹介させていただきましたが、例えば、シングルプレーヤーなどは、確信を持ってショットを打っていることが多いです。

どういう確信かというと、それはミスはしないという確信ではなくて、ここには打たない・・という確信です

ミスはでるものですから。どうしても。

ただ、ミスする場所を限定することはできます

90切りを目指す際も、ティーショットだけに限らず、ミスする場所を限定してゆく・・という戦略が非常に効果的だと思います。

ティーショットの際も、右サイドにトラブルがあれば、絶対に右には打たないクラブ、またはショットを打ちます。

左サイドにトラブルがあれば、そこには絶対に打たないクラブ、またはショットを打つ・・ということが重要になってくると思います。

もっとも、ティーショットは、ドライバーで思い切り打ちたいという人もいるかも知れません。

そして、それも間違いなく、ゴルフの醍醐味だと思います。

ただ、大胆さは、何かの「確信」に支えられている必要があるかも知れません。

特に90切りを達成して、80台という多くのゴルファーが憧れるスコアをコンスタントに出してゆくためには、リスクマネジメントをしながら攻めてゆく・・ということが必要になってくるように思います。

上級者の方でも、ビックリするほどアグレッシブにプレーする人もいます。

ただ、それは「こういうショットは打たない」という確信に支えられていることが多いです。

ここで簡単にまとめると、ティーショットでは、「5回以上はフェアウェイに乗せる」、「OBや大きなトラブルのある場所に打たないという確信が持てるクラブ、及び、ショットしか使わない」がポイントです

3)2打目

さて、ティーショットを打ったら、次は2打目です。

平均スコア90で回ってくるゴルファーの場合、1ラウンド中にパーオン※した回数は平均で3回という調査結果もあります。

ちなみに、平均スコア80で回ってくるゴルファーの場合は、8回でした。

パーオン・・・規定の打数よりも2打少ない状態でボールをグリーンに乗せること。パー4のホールであれば、2打でグリーンに乗せること

90切りのための目標スコアは全ホール、ボギーでした。そして、どこかでパーが1つ来るのを待つ、というのが戦略です。

ということを考えると、ボギーオンでもいいわけです

そこから2パットでボギーですから。

もっとも、90切りを目指す方は、パーオンの技術は十分持っていると思いますが、ただ、ボギーオンでもいいと思っていた方が気持ちを楽にできるかと思います。

さて、2打目ですが、先ほどと似ていますが、池などのトラブルに打ち込まないと「確信」が持てる距離から打つ場合、確信が持てるクラブで打てる場合は、積極的にパーオンを狙ってゆきます。

狙うのはグリーンのセンターで結構です。

以前、面白い調査が行われています。

ピンを抜いた状態で18ホールプレーしたグループと通常通り(ピンありで)プレーしたグループ、どちらがスコアがいいか?・・・という調査だったのですが、結果は、ピンを抜いた状態でプレーしたグループの方がスコアはよかったのです

ピンがないので(どこにカップがあるかわからないため)、グリーンのセンターを狙って打ったのでしょう。

90切りを目指す時も、ピンはないと思って、グリーンセンターを狙ってゆくのも一つのよい方法だと思います。

さて、話がそれましたが、2打目で、グリーン周りにあるトラブル、池、OBなどに打たないと確信が持てない距離から打つ場合は、目標をボギーオンに切り替えます。

そして、3打目に自分の得意な距離から打てるよう逆算して、クラブを選びます。

そして、例えば、池を避ける場合は、池の手前を狙うのではなく、絶対に池には届かないクラブを選択するなど、トラブルを避ける場合は、「徹底的に」避けるようにします

ここで簡単にまとめると、2打目はボギーオンでもOKと思っておく。確信が持てる距離からはパーオン狙い、確信が持てない距離からは、ボギーオン狙いに切り替えます。

パー5の2打目の場合は?

パー5の2打目の場合ですが、ここまでと同じ考え方で、確信が持てるクラブを使う・・ということがポイントになると思います。

両サイドが林で、フェアウェイウッドだと、飛距離は出ても、曲げないという確信が持てない場合は、ユーティリティやアイアンで刻んでゆきます。

もっとも、ボギーオンでもいいわけですから、2オンなんて必要はないわけです。4オン(ボギーオン)でもいいわけです。

また、刻む場合ですが、できれば、3打目(もしくは4打目)の残りの距離を逆算して、自分の得意な距離が残るように打ちます。

グリーンに近づけすぎて、フルスイングができない(40ヤードなどの)中途半端な距離が残らないように注意します

4)3打目(アプローチショット)

さて、(パー4のホールで)2打目でグリーン周りまでボールを運ぶことができた場合ですが、次はアプローチショットになります。

パーオンできなかったホールでパーかそれ以上のスコアを獲得する確率を「リカバリー率」と言いますが・・

このリカバリー率、平均スコア90で回るゴルファーの場合、17%であるという調査結果もあります。

平均スコア80のゴルファーでもリカバリー率は46%。

女子プロのランキング上位の選手でも60%前後になると思います。

言い方を変えると、プロでもアプローチショットは、10回打って4回は寄らないわけです。

さて、90切りを目指す場合ですが、グリーン周りのアプローチショットは寄せなくても結構です

これは前回もお話しましたが、むしろ、「寄せよう」と思うことは、ショットにはマイナスに働きます。

というのも、「寄せよう」と思うことに中に、ショットをピンに寄せるために実践できることが何一つないからです

人は実践できないことを考えると、緊張したり、不安になるものなので、だから、「寄せよう」と思うと、緊張してきたりします。

そんな時、「寄せなくていい」と考えてみてください。

目標スコアはボギーですので、アプローチショットがもしパー4の3打目なら、グリーンに乗せることができたら、そこから2パットでボギーです。

寄せる必要なんてありません。

・・位に考えておくと、気持ちを楽にして、アプローチを打てるかと思います。

そして、それが結果的によいスコアにつながることもあると思います。

寄せなくていいと最初から期待をすべて捨てて打つと、後は、どう打っても、期待を上回るショットになります

また、「寄せたいという思い」や「寄るだろうという期待すること」が、自分からそのショットへの集中力を奪ってゆくものです。

ですので、極力そういったショットの助けにはならないものを捨てておくと、集中力が高まって、(結果的に)よい結果につながることがあります。

ここで簡単にまとめると、アプローチショットは、寄せなくて結構です。期待を捨てることで集中力を高めて、ショットを打ちます。

5)3打目(バンカーショット)

(パー4での)3打目がグリーン周りからのアプローチショットではなくて、グリーンサイドバンカーからのバンカーショットになった場合について考えてみたいと思います。

グリーンサイドのバンカーから2打かそれより少ない打数でカップインする確率を「サンドセーブ率」と言います。

このサンドセーブ率ですが、平均スコア90のゴルファーの場合、0%という調査結果もあります。

ちなみに女子プロのトップ選手でも、50%を超えればかなりよい数字になります。

平均スコア90、80台も出るゴルファーでも10回打って、1回もピンに寄りません。

プロのトップ選手でも2回に1回は寄らない。

ですので、バンカーショットも寄せなくて結構です

バンカーショットはグリーンに乗せることだけを目標にしてみます。

90切りのためには、ボギーが目標スコアでした。

ですので、グリーンにさえ乗れば、まだ、2パットでボギーの可能性が残されているわけです。

バンカーショットもアプローチと一緒で、「寄せよう」と思うと、余計寄らなくなります。

それは、先ほどの理由と一緒で、「寄せよう」と思うことの中にショットをピンに寄せるために実践できることが何一つないから。

そして、人はできないことを考えると緊張するものなので、ショットへの集中力が奪われて、マイナスの結果になることが多いです。

ですので、最初から、「バンカーショットは寄せなくていい」と考えてみます。

すると、ある程度気持ちを楽に、ショットが打てるかと思いますので。

また、90切りを目指す上で一番避けたいのが、ボールをバンカーに残してしまうことです。

ボールがバンカーから出ない理由は色々ありますが、一番多いのは、ヘッドがダウンスイング、またはインパクトで減速してしまっていることです

バンカーショットの基本は、ヘッドを加速させて打つことですが、緊張したり、躊躇したり、距離を合わせにいったりすると、ヘッドが十分に加速せずにインパクトをむかえてしまいやすくなります。

バンカーショットの打ち方のコーナー

ですので、寄せよう(距離を合わせよう)という思いを捨てた上で、


ヘッドを加速させて打つ

・・ということを心掛けていただいてもいいかも知れません。

これは一例ですが、フォロースルーの大きさ(を制限すること)で、距離を合わせる、距離感を出す方もいて、それもよい方法だと思います。

ただ、そのやり方で、フォロースルーを止める(制限する)ことに気持ちが行き過ぎて、インパクトでヘッドが減速してしまっている方もいます。

その場合は、インパクト時の、ヘッドが砂に当たる「ドンッ!」という音の「大きさ」、またはその衝撃の強さで距離感を出してみるのも一つの方法かも知れません

その方がヘッドを加速させやすいと感じる方もいるかも知れません。

もう1つ、ポイントとしてはグリーンのセンターを狙うということになります。ピンは狙わなくても結構です。

グリーンセンターでいいと思うと、思い切って振ってゆけることもあると思います。

ここで簡単にまとめると、バンカーショットは寄せなくて結構です。グリーンに乗ればOK。そして、ヘッドを加速させて打つことをお忘れなく。

6)パット数

次はパット数になります。

1ラウンドの平均パット数ですが、平均90のスコアで回るゴルファーの場合は、35という調査結果もあります。

この35というのはどういう数字かというと・・

もし、全ホールで2パットだった場合は、

2パット × 18ホール = 36

・・になります。

90切りを目指す際は、この1ラウンド36パットを目指してみてもいいかも知れません。

つまり、2パットを目指します。

ただ、無理に2パットをとりにいかないようにします。

中にはロングパットが残ってしまって2パットが難しいホールもあるかも知れません。

そんな時、無理に2パットで入れにいく必要はないです。3パットはどうしても出てしまうものだと思いますから。

ただ、そのホールは3パットでも、他のホールで、例えば、アプローチショットが思いのほか寄って、1パットということも十分あるわけです。

ただ、3パットが何度も出たりすると、90切りが遠ざかってしまいます。

3パットが出てしまう理由も色々とありますが、距離感を合わせるのが苦手というのもその1つかも知れません。

その場合は、


1)苦手な距離から、カップを見ながらパットを打ってみる
2)手でボールを転がしてみる

・・という練習もおすすめです。

1)ですが、カップを見たまま、ボールは見ずにパットを打ってみます。

この練習を繰り返すことで距離感が合うようになったという方もいますが、おすすめの練習方法です。

2)も非常にいい練習になります。パターではなく、手でボールをカップに向かって転がしてみます。

距離感が合わない時は、頭で考え過ぎているケースが多いのですが、手で転がそうとしてみると、余計なことを考えずに、感覚で転がすことができます。

その時の「感覚」でパットを打ってみると、いいかと思います。

ここで簡単にまとめると、パット数は、まずは1ラウンド36パット、各ホールで2パットを目指します。3パットが多い時は1)カップを見ながら打つ、2)手でボールを転がす・・ということをしてみてください。

ゴルフクラブが合わないと打てるショットも打てなくなる

これは7つ目の90切りのための方法になりますが、最後にゴルフクラブについて少し。

これは100切りの時にお話させていただいたことですが、重要なことなので、もう一度紹介します。

ゴルフクラブの選び方のコーナーでも書かせていただいたことがあったと思いますが、ゴルフというのは、使っているクラブが自分に合わないと、打てるはずのショットも打てなくなるスポーツです。

よくスポーツの世界では、初心者は道具にこだわる前に技術を磨けといったことが言われたりします。

それは一理あるのかも知れません。

ただ、ゴルフというスポーツに限って言えば、道具は最初からとても大事になってくるように思います。

例えば、アイアンには、ライ角というものがあります。

このライ角が合っていないと、何をやっても、スライスが出たり、フックボールが出るようになることがあります。

例えば、もし、お使いのアイアンのライ角が自分にとってフラット過ぎた場合、スライスが出ます。ドローボールが出るようなスイングをしていても、です。

ライ角については、アイアンのライ角について。正しいライ角とは?でより詳しくご紹介していますので今回は詳しくご説明はしませんが・・

ただ、こんな感じで、ゴルフの場合はクラブが自分に合っていないと、いくら構え方を変えても、スイングを変えても、ショットが思うように改善されない・・ということもあります。

90切りを目指す方は、それなりに経験を積まれた方が多いのではないかなと思いますし、ゴルフクラブのこともよくご存じではあるとは思いますが、ただ、もし、クラブが合わないのではないかなと少しでも思われた場合は、他のクラブを試してみる価値はあるかも知れません。

ゴルフクラブの選び方については、ゴルフクラブの選び方にて、色々とご紹介していますので、よかったらそちらも参考になさってください。

ということで、今回は90を切るための方法と戦略についてご紹介してきました。

90切りというのは、とても大きな壁であることが多いと思います。

80台で回るためには、そんなに多くのミスができるわけではなく、ここはどうしてもボギーで切り抜けたい・・というようなスリリングなホールもいくつか出てきたりして、緊張との戦いになることもあるかも知れません。

また、80台というのは、やはり多くの人にとっての憧れのスコアで、80台はもう上級者と言えると思います。

90切りはそんなことへの大きな挑戦なわけですが、ただ、難しいからこそ楽しいのがゴルフなのかも知れないですね。

これから90切りを目指すという方がいらっしゃいましたら、是非、頑張ってください。

Good luck!!

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