フェアウェイバンカーからの打ち方と5つの基本。使うクラブについても
今回はフェアウェイバンカーショットの打ち方についてご紹介してゆきたいと思います。
最初はフェアウェイバンカーからの打ち方の基本、そして、その後に、フェアウェイバンカーショットの打ち方のコツと応用について、ご紹介します。
目次
フェアウェイバンカーショットの5つの基本
フェアウェイバンカーからのショットには5つの基本があります。
それらは、
- 1)1つか2つ大きめの番手で打つ
- 2)足を砂に潜らせる
- 3)グリップを普段より短めに持つ
- 4)あごを上げて構える
- 5)ボールを払い打つ
ということになります。少し詳しく見てゆきたいと思います。
1)1つか2つ大きめの番手で打つ
フェアウェイバンカーは芝の上からの通常のショットに比べて足場も悪く、どうしてもヘッドスピードが落ちます。
そのため、フェアウェイバンカーからは、1つ、場合によっては2つ番手を上げて打ちます。
例:いつもは8番アイアンの距離 → フェアウェイバンカーからは7番か6番アイアン
ただ、フェアウェイバンカーではクラブをソールできない(地面につけることができない)ので、クラブがトップめに入ることもあります。
この場合は反対に飛距離が出過ぎてしまうので、例えば、プロの中ではそういったミスを避けるために1つ番手を下げて打つ人もいます。
この辺は自分のミスの傾向に合わせて番手を選ぶといいかも知れません。
フェアウェイバンカーからは飛距離をロスすることが多い人は番手を上げて打つ、トップ気味のショットが多い人は番手はそのままか、場合によっては1つ番手を下げてみるのもいいかも知れません。
使用するクラブですが、アイアンもそうですが、ライ(=ボールが置かれた状況)が良ければショートウッド、ユーティリティを使ってもOKです。
ただ、フェアウェイバンカーからは、それ以上長いクラブを使うとミスにつながることが多く、おすすめしません。
2)足を砂に潜らせる
フェアウェイバンカーからはバンカーショットを同じ要領で、バランスを崩さないよう、両足を砂に少し潜らせるようにして下半身を安定させます。
3)グリップを普段より短めに持つ
フェアウェイバンカーからはグリップを少し短めに持つのが基本と言われています。
どの位、短く持てばいいのか・・・ということですが、それは、両足を砂に潜らせた分だけ短く持ちます。
両足を砂に潜らせるといっても、ほんのわずか、精々数センチなのですが、その分だけ、両足はボールよりも低い位置に来るようになります。
これは本当はそんなに神経質になる必要はないのですが、細かいことを言うと、上記のように構えると、若干ですが、つま先上がりのライに似た感じ、またはアップライトな(ライ角が大きい)アイアンを使って打つような感じになります。
その分をカバーするために、足を砂に潜らせた分だけ、グリップを短く持ちます。
ただ、ここはそんなに神経質になる必要はなくて、グリップを短く持たなくても結構です。
しかしながら、短く持って打ってみて、その方がボールをクリーンに打てると感じたら、またはその方がボールが曲がらないと感じたら、そのように(グリップを短く持って)打ってみるといいかと思います。
4)あごを上げて構える
フェアウェイバンカーからの打ち方のコツについて長年タイガー・ウッズのコーチだったブッチ・ハーモンは「あごを上げて構えること」と語っていたことがあります。
何故、あごを上げて構えることを意識するのかと言うと、前傾姿勢が深くなりすぎると、もしくは背中を丸めてしまって猫背になると、どうしても、縦振りというかアップライトなスイングになりやすくなります。
すると、どうしても上から叩きつけるようなスイングになります。
そのように打つと、フェアウェイバンカーからは、一番の飛距離ロスになります。
たとえ、クリーンに打てても、この打ち方だと飛距離が伸びないのにはある理由がありまして、それを次にご紹介したいと思います。
5)ボールを払い打つ
フェアウェイバンカーからはダウンブローで打つ?払い打つ?でもご紹介しましたが、フェアウェイバンカーからダウンブローでボールを打ってしまうと、インパクトでボールに与えた衝撃をやわらかい砂が吸収してしまって、結果的に飛距離を失ってしまいます。
これに関しては、タイガー・ウッズもフェアウェイバンカーから飛距離出すためには「砂にできるだけ触れないこと」と話しています。
じゃあどうしたらいいか・・・?
・・・ということですが、そのためにはダウンブローではなくて、ボールを横から払い打つようにすることだと思います。
そのためにも先ほどご紹介したように、猫背にならないようにすることが一つのポイントになると思います。
スイングについては、クラブヘッドを地面から50センチほど持ち上げて、その高さで素振りをしてみると、よりフラットなスイングというか横振りになりやすくなります。
そのイメージで打つことも、払い打つためにはよい方法だと思います。
また、これは以前にブッチ・ハーモンが語っていたちょっとしたイメージ・トレーニング(の一種)なのですが、フェアウェイバンカーは砂ではなくて、大きな一枚のガラスでできているとイメージして、そのガラスの上にボールが乗っていると想像します。
自分もそのガラスの上に立ってボールを打つのですが、ガラスを壊さないようにボールを横から払い打つ・・・そんなイメージでボールを打ってみます。
勿論、こうやって払い打つのは、ライ(ボールが置かれた状態)がいい場合に限ります。
ボールが沈んでいるような場合はダウンブローで打たなければならないケースもあるでしょうし、その場合はもう1つの方法として、わざとハーフトップさせる・・・という方法もあります。
フェアウェイバンカーショットのコツと応用
1)ボールが沈んでいる場合
ここまではボールが浮いている状態というか、ライがいい状態でのフェアウェイバンカーの打ち方についてみてきました。
では、ボールが少し砂に沈んでいるような場合はどのように打てばいいのでしょうか?
ボールが少しでも沈んでいる場合は、払い打つとダフってしまうことが多くなりますので、この場合は、ダウンブローでボールを打ってゆきます。
その際のポイントですが、
- ①ボールをいつもよりもボール1個分程度右に置く
- ②いつもよりも1つか2つ大き目の番手を使う
- ③フォロースルーを低く
②と③はこれまでご紹介させていただいたことと一緒です。
ボールの位置ですが、いつもの自分なりのボールの位置よりもボール1個分程度右に置くといいかも知れません。
その方がダウンブローで打ちやすくなります(クラブヘッドが最下点に達する前にボールをとらえやすくなります)。
ボールの位置の目安については図解!ボールの位置。ドライバーからサンドウェッジまでを参照ください。
ボールが沈んでいる場合、グリーンを狙うかどうか・・ですが、ボールの3分の1以上が砂に沈んでいる場合はプロでもグリーンを狙わないことが多いです。
この場合は、出すこと、次のショットでグリーンを狙いやすい位置に打つことを目標にします。
ボールの3分の1以上が砂に沈んでいたらグリーンは狙わない。
2)砂の硬さとあごの高さ
フェアウェイバンカーからのショットですが、砂の硬さによってショットの難易度も変わってきます。
砂が柔らかくなるほどショットは難しくなります。
ですので、この場合はある程度のミスや飛距離ロスを予測した上でショットを打つ、もしくは脱出させることを優先するようにします。
反対に、硬い砂の場合は、比較的簡単に打てますので、例えば、ボールが砂の上に綺麗に乗っているような場合は積極的に攻めてゆくのもいいかも知れません。
フェアウェイバンカーの場合は、あごの高さにも注意する必要があります。
もし、少しでもあごに当たりそうだなと思ったら、短いクラブに持ち替えて脱出させることを優先するようにします。
特にフェアウェイバンカーからはトップしやすく、ボールは低く出やすいので、ちょっとしたあごであっても注意する必要があります。
3)フォロースルーを低く出す
フェアウェイバンカーから打とうとすると、ダフリやトップのミスがどうしても多くなるものだと思いますが、それはボールを上げたい(バンカーから出したい、バンカーのアゴをクリアしたい)という心理が働いてしまうことが1つの要因ではないかなと思います。
ゴルフは面白いもので直感とは逆のことをするとうまくいく・・ということがあります。
例えば、ボールを上げたいと思ったら、直感ではボールをすくい上げたくなります。
しかし、地面に置いてあるボール(砂の上にあるボール)をすくい上げようとするとボール手前の砂に当たってしまいダフるか、トップしてしまうことが多くなります。
ボールを上げるにはボールを上げたいという心理に惑わされることなく・・・ロフトを信じてむしろ、フォロースルーでヘッドを低く出してゆくイメージ(芝の上からであれば、ダウンブローで打つイメージ)でなければなりません。
ボールを上げることは忘れて、フォロースルーでヘッドを低く出してゆくことを意識することで、ダフリやトップが改善されることがあると思いますし、ボールはむしろその方が高く上がると思います。
4)ハーフトップで打つテクニック
ここまでフェアウェイバンカーからの打ち方について色々と見てきました。
払い打った方がいいケースとダウンブローで打たなければならないようなケースについて見てきましたが、もう一つ、打ち方があります。
それがハーフトップさせて打つという方法です。
これはどちらかと言えば、上級者向けのテクニックかも知れませんが、ボールが少し沈んでいるライから距離を稼げるショットですので、ご紹介したいと思います。
ボールが少し沈んでいるライで、深く沈んでいないことが前提になりますが、このライからあえてハーフトップさせて打ちます。
バンカーのあごが高いような場合も打てないショットですので、注意してください。
打ち方はフェアウェイバンカーショットの5つの基本でご紹介したことと一緒ですが、あえて、わざとハーフトップさせて打ちます。
難しいショットではありますが、練習場などで7番アイアンを使って、わざとハーフトップ気味に打つ練習をするのもよい方法だと思います。
低く飛び出して、ランが出るショットになりますので、フェアウェイバンカーから距離を稼ぎたい時などには効果的なショットになると思います。
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