【センターシャフトのパター】特徴とメリット・デメリット。向いている人は?打ち方のコツも
パターについてはこれまで自分に合ったパターの選び方や初心者におすすめのパター、長さの選び方、軽いパターと重いパターなどについてご紹介してきました。
今回は「センターシャフト」のパターについて、その利点や欠点、向いている人や打ち方のコツについてご紹介してゆきたいと思います。
目次
センターシャフトとは?
ヘッドの中央(センター)部分からシャフトが真っすぐに伸びているものをセンターシャフトと呼びます。
下の写真のパターがセンターシャフトになります。
下の写真は別のモデル。シャフトがヘッド(トップブレード)の中央部分に挿入されているのがわかります。
重心距離が「ゼロ」
センターシャフトのパターの特徴は、シャフトの延長線上にスイートスポットが来ること、そのため重心距離が「0」になる点です。
下の写真のように、シャフトの延長線上にフェースの芯がある。
構造としては、テニスのラケットや野球のバットにとても似ています。
一般的なパターの場合は、シャフトの延長線上に芯が来ることはなく、下の図のようにシャフトの線上からフェースの芯まではある程度の距離(重心距離)があります。
センターシャフトのパターには多くの場合、この重心距離がなく、それが後ほどご紹介する他のパターにはないメリットを生み出しています。
プロの中にもセンターシャフトを好んで使う人もいますが、一般的には難しいパターという印象をお持ちの方もいるかも知れません。
実際に打ってみて違和感を感じたり、難しいと感じる方もいます。
ただ、その一方で、直感で打ってゆく人や感覚を大事にしてパットを打つ人とは相性が良いことも多く、また、パターを比較的真っすぐに引いて真っすぐに打ってゆくタイプの方とも相性が良いようです。
また、後ほどご紹介しますが、初心者の人の中には、このセンターシャフトのパターが一番構えやすく、打ちやすいと感じる人も多いようです。
センターシャフトのパターの利点
センターシャフトのパターの利点ですが、下記のような点が挙げられます。
- ①操作性がよく、直感で打ってゆける
- ②構えやすい
- ③インパクトの感触が伝わってくる
- ④距離感が合いやすい
- ⑤引っ掛けを予防できる
- ⑥ヘッドをより直線的に動かしてゆける
①操作性がよく、直感で打ってゆける
センターシャフトのパターの利点は何と言っても操作性がよく、直感で打ってゆける点です。
冒頭でもご紹介しましたが、センターシャフトの場合は、野球のバットやテニスやバドミントンのラケットのようにグリップの延長線上にフェースの芯が来ます。
言い換えると、手の延長線上にフェースの芯が来るわけですが、そうなることで操作性が良くなったり、フェースを感じやすくなったり、または、直感でパットを打ちやすくなるという利点があります。
芯で打つということだけを考えれば、野球のバットのような構造、手の延長線上に芯が来る形の方が打ちやすいと思いますし、その方がパットをよりシンプルに考えられる・・ということもあるかも知れません。
初心者を対象にしたある調査では、このセンターシャフトのパターが一番構えやすい、打ちやすいと感じた人が最も多かったそうですが、パターに慣れていない方にとっては、センターシャフトがその構造から、一番違和感なく、直感で打てるのかも知れません。
ただ、従来のパターに慣れ親しんできた方にとっては、特に最初のうちは、その慣れない構造に違和感を感じる方もいらっしゃるようです。
②構えやすい
上から見た写真。センターシャフトは構えやすいと感じる人も多い。
これは個人差がありますが、センターシャフトの方が目標にスクエアに構えやすいと感じる人もいます。
これもシャフトの延長線上にフェースの芯があることが関係しているのかも知れません。
③インパクトの感触が伝わってくる
これも同じくシャフトの延長線上に芯があることのメリットだと思いますが、センターシャフトのパターはインパクトの感触がより手に伝わってきやすいと言われています。
④距離感が合いやすい
インパクトの感触が手に伝わってくることのメリットは、距離感が合いやすくなるという点です。
センターシャフトは距離感が合いやすいと指摘する専門家も多いです。
⑤引っ掛けを予防できる
センターシャフトのパターはオフセットがないので、オフセットがあるパターに比べるとボールに当たるタイミングが早くなり、フェースが閉じて左に転がるミスを予防する効果があります。
下はオフセットがあるパターとオフセットがないパター(センターシャフト)の比較。オフセットがあるパターは、インパクトのタイミングが一瞬遅れるため、フェースを閉じやすい。
⑥ヘッドをより直線的に動かしてゆける
センターシャフトのパターはフェースローテーションをあまり使わずにヘッドを直線的に動かして打ってゆく人と相性がいいと言われています。
センターシャフトのパターの欠点
一方、センターシャフトのパターの欠点ですが、下記のような点が挙げられます。
- ①ミスヒットに弱い
- ②違和感がある
- ③押し出し(プッシュ)が出やすい
- ④距離感が合わないことも
①ミスヒットに弱い
センターシャフトのパターは操作性がいい反面、ミスヒットに弱く、芯を外すとフェース面がブレてしまいやすいと言われています。
②違和感がある
先ほど書かせていただいたように初心者の方だと、構えやすい、打ちやすいと感じる人も多いのですが、従来のパターに慣れ親しんだ人の中には、反対に構えにくい、打ちにくいと感じる人も。
③押し出し(プッシュ)が出やすい
センターシャフトのパターはオフセットがないこともあって、押し出し(プッシュ)のミスが出やすいかも知れません。
下の写真のようにオフセットがないと、ボールに当たるタイミングが早くなり、右へのミスが出やすくなる。
④距離感が合わないことも
先ほどの利点とは反対のことになりますが、他のパター、もしくは他のクラブにはない構造ですので、慣れないうちは距離感が合わないという人もいます。
ただ、これは慣れの問題でもあるかも知れません。慣れてくると、距離感が合いやすいと感じる人も多く、特に速いグリーンで力を発揮することも。
センターシャフトはこんな人におすすめ
ここまでご紹介してきたような点から、センターシャフトがおすすめな人は:
- ①感覚を生かしてパットを打ってゆきたい人
- ②引っ掛けが多い人
- ③考えすぎてしまってパットが入らない、距離感が合わないと感じている人
その他、今のパターが合わないと感じている方は、一度、センターシャフトを試打してみる価値はあるかも知れません。
初心者の方も、実際に打ってみて、構えやすい、打ちやすいと感じた場合は、センターシャフトを使ってみるのもありだと思います。
ただ、一般的には、オフセットがないセンターシャフトよりもオフセットのあるパターの方がやさしい傾向があるので、僕としては、最初はオフセットのあるタイプがおすすめです。(【よくわかる!パターの選び方】自分に合ったパターを選ぶ簡単な方法参照)
センターシャフトの打ち方
最後にセンターシャフトのパターの打ち方と注意したい点についてご紹介したいと思います。
ボールの位置
センターシャフトはオフセットがないため、ボールの位置は左目の真下か、またはそれで押し出し(カップの右に打ち出すミス)が出る場合はそれよりも数センチ程度左に置いて打ってみてもいいかも知れません。(右利きの方の場合)
ストローク
ストロークですが、先ほどご紹介したセンターシャフトの特徴から、より直線的なイメージで打ってゆくストーク、軽いインサイド・インのストロークの方がセンターシャフトのパターとは相性がいいとは思います。
ただ、決まりはありませんので、他の打ち方、スタイルでもいいと思います。
ただ、もし、フェースの開閉を使ってストロークしていた方で、センターシャフトだとプッシュアウトが多いと感じた場合は、少し前傾姿勢を浅くして、ボールに近づいて構えてみてもいいかも知れません。
そのように構えると、より直線的なイメージでストロークできます。
押し出し(プッシュ)が出る場合
センターシャフトのパターは、引っ掛けよりも押し出し(プッシュ)が出やすいパターだと思います。
もし、押し出し(プッシュ)が出る場合、先ほどのようにボールに少し近づいて構えてみてもいいですし、または、ボールの位置を左目の下かそれよりも若干左にしてみてもいいかも知れません。
また、ハンドファーストになり過ぎているとプッシュアウトが出やすいので、両手がクラブヘッドよりも前に出過ぎていないか、確認してみてもいいかも知れません。
反対に引っ掛けがもし出るような場合は、両手がハンドレイト※になっていないか確認してみてください。
※ハンドレイトとは、アドレスをした際に、両手がクラブヘッドよりも後ろ(ターゲットと反対方向)にあることを言います。
その場合は、両手が左足太もも内側の前に来るように構え、ボールの位置を左目の下に置くようにすると、引っ掛けが改善すると思います。
練習方法
センターシャフトにしたからといって特に変わった練習は必要ないとは思います。
ただ、感覚を生かしやすいパターなので、利き腕一本で打つ練習もおすすめです。
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