ホーム > ゴルフクラブ・用品の選び方 >
ゴルフクラブの選び方

【よくわかる!パターの選び方】自分に合ったパターを選ぶ簡単な方法

「どんなパターを選んだらいいの?」

ゴルフショップに行くと、色々な種類のパターが置いてあって、そんな風に思ってしまう方もいらっしゃるかも知れません。

もし、これからゴルフをはじめるという方であれば、僕はピン型のパターがおすすめです。

ピン型はバランスの取れたパターで、どんな打ち方にもある程度柔軟に対応してくれるためです。

これについては初心者のためのパターの選び方とおすすめのメーカーにて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照下さい。

ただ、ある程度、ゴルフ経験がある方の場合は、一概にこのパターがおすすめというよりは、ご自分に合ったパターを見つけるということが大切だと思います。

このページではそんな自分に合ったパターの見つけ方、選び方をステップ・バイ・ステップでご紹介してゆきたいと思います。

目次

1)パターの形を選ぶ

まず最初にパターの形を選んでゆきたいと思います。

パターの形ですが、大きく分けると4つのタイプがあります。

①ピン型
②マレット型
③ネオマレット型
④L字型

どのタイプがいいのか、1つ1つ見てゆきたいと思います。

①ピン型のパター

上の写真のような形をしたパターを「ピン型」と言います。(メーカーによっては「ブレード型」と呼びます)

ピン型の利点は、操作性がよく、構えやすい点です。また、ピン型はどんな打ち方にもある程度柔軟に対応してくれるバランスの取れたパターだと思います。

それに加えて、ピン型のパターは面長なのが特徴ですが、面長だとフェースをターゲットにセットしやすくなる他、ストローク中にフェース面を感じやすいという利点もあります。

ただし、面長であればあるほどいいかというと、そうではなくて、面長の度合いが強くなると重心距離が長くなってしまい、ストロークしづらくなったり、フェースも開きやすくなります。

さて、そういった点から、ピン型がおすすめな人は:

・パターに操作性を求める人
・フェース面を感じながらストロークしたい人
・フィーリングを重視する人
・バランスの取れたパターが欲しい人

になります。

ピン型パターについてはピン型パターの特徴とメリット・デメリット。打ち方のコツについてもでより詳しくご紹介していますので、よかったらそちらも参照ください。

②マレット型

上の写真のような形をしたパターを「マレット型」、もしくは「かまぼこ型」と言います。

このタイプのパターの特徴は重心位置がパターの後方にあること。これによって重心深度が深くなります。

重心深度が深くなるとどうなるかというと、パターが左右にぶれず、直線的なイメージでストロークしやすくなります。(ストロークが安定しやすくなります)

ですので、肩でストロークするようなタイプの方、ヘッドをより直線的に動かしたい方には向いているかも知れません。

ただ、フェースの開閉を使ってストロークをする人はマレット型よりもピン型や少し後でご紹介するL字型の方が向いていると思います。

中にはL字型のマレットパターもありますが、これはL字とマレット型の良い点を組み合わせたパターになります。

ストロークはある程度安定させたいけど、操作性が良いパター、フェースの開閉がしやすいパターが欲しいという方には向いているかも知れません。

下の写真のパターが、マレット型とL字型を組み合わせたタイプになります。

さて、そういった点から、マレット型がおすすめな人は:

・ヘッドをより直線的に動かしたい人
・フェースの開閉はあまり使わないでパットを打つ人
・ストローク、またはヘッドの軌道を安定させたい人

になります。

③ネオマレット型

上の写真のような形をしたパターも先ほどご紹介した「マレット型」の一種ですが、マレット型よりもヘッドが大きく「ネオマレット型」などと呼ばれることがあります。

ネオマレット型の利点はマレット型と一緒で重心深度が深く、より直線的なイメージでストロークしやすい点、ヘッドが左右にブレにくい点です。

また、ヘッドを大型化したことにより、ミスヒットにもより強くなっているのも特徴です。

下の写真のように大きなヘッドを生かして、視覚的に構えやすくする工夫が施されているモデルもあります。

ただし、これは大型ヘッド全般に言えることですが、ヘッドが大きくなることでミスには強くなるのですが、操作性が落ちる、繊細なタッチを出しにくいという欠点もあります。

そういった点から、ネオマレット型がおすすめな人は:

・パター任せでパットを打ってゆきたい人
・より直線的なイメージでストロークしたい人
・ミスに強いパターを求めている人

になります。

④L字型パター

上の写真のようなパターをL字型パターと言います。

L字パターといえば、パターの名手によって使われることが多いパターという印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。

通算100勝を超え、2010年に世界ゴルフ殿堂入りしたジャンボ尾崎プロもL字型を好み、「L字型はショットと同じような感覚でラインを出せる」と語っています。

L字型パターですが、面長なフェースでストローク中にフェース面を感じやすいという利点があります。

そのため、フィーリングを重視したい人には向いているかも知れません。

また、L字型はフェースの開閉がしやすいため、ドライバーやアイアンでドローボールを打つ人とは相性がいいと言われることもあります。

ただ、L字パターは重心距離が長く、フェースがストローク中に開きやすいという欠点もあり、多くの場合、特に初心者の方にとっては扱うのが難しいパターだと思います。

さて、そういった点から、L字型がおすすめな人は:

・フィーリングを重視したい上級者
・ドローボールを持ち球にしている人
・フェースの開閉を使ってパットを打つ人

になります。

ここで簡単にまとめると、操作性が良く、バランスの取れたパターが欲しい人はピン型、ヘッドをより直線的に動かしたい人、ストロークを安定させたい人はマレット型かネオマレット型、感覚を重視したい上級者はL字型がそれぞれおすすめ。

迷った時はピン型がおすすめです。

2)ネックの形状を選ぶ

パターは例えば、同じピン型でも、ネックの形状が違う・・ということもあります。

そのちょっとしたネックの形状の違いで、打った時の感覚がかなり変わってくることがあるので、ネックの形状もパターを選ぶ際は大切になってきます。

パターのネックの形状ですが、代表的な形状が下記の4つ。人気があるのは、①クランクネックと②ベントネックになります。

1つづつ簡単に見てゆきたいと思いますが、1)で選んだパターの形によっては、ネック形状の選択肢がないものもあります。その場合は、ネックの形状のところは飛ばして、次の3)パターの大きさに進んでください。

また、より詳しい説明はパターのネック形状の種類と自分に最適なネックの選び方をご覧いただければ幸いです。

①クランクネック

人気のあるネック形状です。

クランクネックは色々な意味でとてもバランスが取れていて、様々なパッティングのストロークに対応してくれます。

迷った時はこのクランクネックがおすすめです。

②ベントネック

これも人気のあるネック形状になります。

このネックの特徴は、より直感でパットを打ってゆける、ボールのつかまりがいい(押し出しを防ぐ効果がある)という点になります。

また、ショートパットが苦手な人にはこのベントネックがいいと指摘する専門家もいます。

このベントネックもおすすめです。

③ショートネック

この形は、フェースの開閉を使ってストロークする人と相性がいいと思います。

このタイプはフェースが開きやすいのが欠点ですが、後にご紹介するオフセットをつけることでその欠点を補っているパターもあります。

④センターネック

この形の特徴は、シャフトの延長線上にフェースの芯が来る点です。(センターシャフトのパターの利点と欠点

そうすることで、構えやすくなる、直感で打ってゆける、操作性がよくなる・・・といった利点があります。

ただ、今回ご紹介したネック形状の中では最も特殊な形なので、従来のパターに慣れている方の場合は違和感を感じることもあるかも知れません。

ここで簡単にまとめると、ネック形状を選択できる場合は、①クランクネック、もしくは、②ベントネックがおすすめ。その他のネック形状も、ご自分のパッティングのスタイルに合わせて選んでみてください。

3)パターの大きさを選ぶ

1)ではパターの形、タイプの選び方をご紹介しました。

色々考えて「よし。じゃあ、マレット型にしよう」と思ったとします。

ただ、同じマレット型でも商品によって、大きめのヘッドだったり、小ぶりのヘッドだったりと、ヘッドのサイズが違っていたりします。

この場合はどうしたらいいか?ということですが、ヘッドの大きさの違いによってこんな利点と欠点があります。

大きめのヘッド(大型ヘッド)

大型ヘッドの利点は、スイートスポットが広いこと、ストローク中のヘッドの余計な動きを抑制してくれる点です。

ドライバーでもそうですが、ヘッドが大型化することによりスイートスポットも広くなります。そのため、多少ミスヒットをしたとしても、ボールは真っすぐ転がってくれます。

逆に欠点は操作性が落ちること、繊細なタッチを出しにくいという点です。

ストロークを安定させたい方、パター任せでパットを打ちたい方には大型ヘッドが向いているかも知れません。

一般的なサイズ/小ぶりなヘッド

このサイズのパターの利点は、大型ヘッドに比べて操作性が良くなること、繊細なタッチが出しやすい点になります。

一方、欠点は大型ヘッドに比べると、スイートスポットがやや狭いこと、また、ヘッドが(大型ヘッドに比べると)ストローク中にブレやすい点になります。

パターに操作性を求める方、フィーリング重視でパットを打ちたい方はこのサイズの方が良いかも知れません。

また、もし迷った場合は一般的なサイズがおすすめだと思います。

ここで簡単にまとめると、ストロークを安定させたい方、パター任せでパットを打ってゆきたい方は大型ヘッドがおすすめ。パットに操作性を求める方、フィーリング重視の方は一般的なサイズがおすすめです。

4)フェースの硬さを選ぶ

フェースインサート、もしくはフェースの硬さもパターを選ぶ際には重要になってきます。

パターのフェース、もしくはフェースインサートにも、大きくわけると①硬めのフェースと②柔らかいフェースの2つの種類があります。

①硬いフェース(フェースインサート)

硬いフェース(フェースインサート)の利点は、「弾き」が良いということと、柔らかいボールとの相性がいいということになります。

一般的には、柔らかいボールには硬めのフェースがいいと言われていますが、柔らかめのボールを好んで使う方は硬めのフェースの方が合っているかも知れません。

一方、欠点は、弾きがいいため、パットを強めに打ちにくいこと。また、硬いフェース、硬いフェースインサートだと、フィーリングが出ないと感じる方も中にはいます。

②柔らかいフェース

柔らかい、もしくは柔らかめのフェース(フェースインサート)の利点は、打感が柔らかくなることでストロークがスムースになりやすいこと、思い切ってパットを打ってゆけることになります。

また、一般的には、硬いボールには柔らかめのフェースがいいと言われていますが、硬いボールを使っている人の場合は、柔らかめのフェースでもいいかも知れません。

また、ショートパットが苦手の人が柔らかいフェースインサートを使うと、パットが入りやすくなると指摘する専門家もいます。

その理由ですが、打感がやわらかくなることでオーバーするのが怖くなくなるから、だそうです。

確かに打感が硬いパターは「弾き」もいいですが、それと同時にオーバーするのでは・・・という不安もよぎるかも知れません。

尚、打感についてはパターの打感について。柔らかい打感、硬い打感の利点と欠点にてより詳しくご紹介しています。

ここで簡単にまとめると、弾きを重視する方、柔らかめのボールを使う方は硬めのフェースがおすすめ。一方、柔らかい打感を求める方やフィーリング重視の方、硬いボールを使うことが多い方は柔らかいフェースがおすすめです。

5)オフセットのある、なしを選ぶ

パターには①オフセットがあるものと②オフセットがないものがあります。

①オフセットがある

オフセットがあるパターは、下の写真のようにフェースが後ろに引っ込んでいる形をしています。

この形、オフセットがあるパターの方が人気が高いのですが、オフセットがあると、フェースが後ろに引っ込んでいるために、インパクトでフェースがボールに当たるタイミングが若干遅くなります。

すると、フェースを返してゆく時間ができるため、フェースが開きにくく、右へのミス(押し出し、プッシュ)を予防する効果があります。

オフセットがあるパターは、フルショットではどちらかというとスライスが多いという方とも相性がいいと思います。

また、迷った時はこのオフセットがあるタイプがおすすめです。

②オフセットがない

オフセットがないパターは、シャフト(左端)とフェース面が一直線になるタイプのパターです。

オフセットがないパターの場合は、オフセットがあるパターに比べると、ボールに当たるタイミングが早くなりますので、フェースが閉じてボールが左に行くミスを抑える効果があります。

そのため、オフセットがないパターは、ミスする時は引っ掛けが多い方とは相性がいいかも知れません。

ここで簡単にまとめると、押し出し(右に行ってしまうミス)が多い方やフルショットではスライスのミスが多い方はオフセットありのパターがおすすめ。引っ掛け(左へのミス)が多い方はオフセットなしを試打してみてもいいかも知れません。迷ったら、オフセットありがおすすめです。

6)グリップの太さについて

グリップですが、基本的には一般的な太さのグリップを装着したパターが多いと思いますが、中には極太のグリップを装着しているモデルもあります。

また、グリップは買った後からも交換できますが、そのグリップの太さ、選び方について少しご紹介したいと思います。

1)一般的な太さ

一般的な太さのグリップは、手先の感覚を生かしたパッティングがしやすく、フィーリングを重視する人にはおすすめです。

また、距離感に関しても、太めのグリップよりも一般的なサイズの方が出しやすいと思います。

2)太めのグリップ

極太グリップなどもありますが、太めのグリップの利点は手首や手先の余計な動きを抑制してくれる点です。

そのため、ストロークも安定しやすいと思います。

また、極太のグリップを装着した場合、パターヘッドが軽く感じられることもありますが、その場合はヘッドに鉛を貼るなどして重さのバランスを調節するといいと思います。

ここで簡単にまとめると、手先の感覚を生かしたい方、フィーリングを重視する方は一般的な太さのグリップがおすすめ。手の余計な動きを抑制したい方は太めのグリップを試してみてもいいかも知れません。

7)パターの長さを選ぶ

パターの長さも購入する際のポイントになってくるかと思います。

パターの長さですが、みなさん身長も手の長さも、また、パッティングのスタイル、構え方も違いますから、一概に何インチがいいです・・という1つの正解はないと思います。

ただ、一般的には、短めのパターの方がショートパットが安定しやすく、長めのパターの方がロングパットが打ちやすくなります。

一番いいのは、ゴルフショップにいって、同じヘッドで長さの違うパターを打ち比べてみることだとは思うのですが、ただ、それができないという場合、下記を1つの目安にしていただればと思います。

身長 アドレスの前傾姿勢
浅い 深い
160cm 33インチ 32インチ
170cm 34インチ 33インチ
180cm 35インチ 34インチ

ただ、繰り返しますが、あくまでも目安程度に考えていただければ幸いです。(実際に試打して決めるのが一番だと思います)

尚、パターの長さについてはパターの長さと選び方。身長160、170、175、180センチなら、何インチがいいか?にてより詳しくご紹介しています。

ここで簡単にまとめると、パターは短い方がショートパットが安定しやすく、長い方がロングパットが打ちやすくなる。選ぶ際は、身長だけではなく、アドレス時の前傾姿勢の深さなども考慮して。

8)パターの重さを選ぶ

さて、ここまでパターの選び方について色々と見てきましたが、最後のポイントがパターの重さになります。

パターも商品によって重さが多少違ってきますが、①重いパターと②軽いパターではこんな違い、特徴があります。

①重いパター

一般的には、ストロークが安定しやすく、肩を使って(手首などは使わないようにして)ストロークする人と相性がいいです。

また、重いパターは転がりがいいので、パター任せで打つタイプの人には向いているかも知れません。

②軽いパター

手先の感覚を大事にする方と相性がいいです。

また、パットはパター任せというよりも自分のフィーリングを大事にして打つ人も軽めのパターの方がいいかも知れません。

ここで簡単にまとめると、重いパターはストロークが安定しやすく、パター任せでパットを打ちたい人と相性がいい。軽いパターは手先の感覚を重視する人におすすめです。

 * * *

さて、パターの選び方について色々と見てきました。

「おすすめのパターを教えてください」

そんな風に聞いていただくこともあるのですが、おすすめのメーカーについてはおすすめのパター。3つのおすすめメーカー/ブランドにてご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

特定のモデルについては、ここまで見てきたようにその人によって合う合わないがありますので、このモデルが良いですとお伝えすることができません。

ただ、当サイト提携先、GDOさんにパターの売れ筋ランキングのページがありますので、よかったらそういったページも参考にしてみてください。

パターの売れ筋ランキング(GDO)

もっとも、売れているから自分に合うとは限らないわけですが、今回ご紹介したようなポイントに注意しながら、どんなモデルが売れているのかチェックしていただいてもいいかも知れません。

ただ、できれば、試打してから購入することがおすすめです。

ご自分に合った、よいパターが見つかりますように。

スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。