ゴルフスイング 「切り返しのコツとマジック・ムーブとは?」
切り返し、つまりバックスイングからダウンスイングに移行する際の動きはショットの良し悪しを左右することがよくあります。
タイガー・ウッズは切り返しについて、自身の著書、「タイガー・ウッズ 私のゴルフ論」でこんなことを言っています:
インパクトエリアでクラブを速く振れば振るほど、ボールは遠くへ飛ぶ。口にするのは簡単だが、実際に実行するのは大変なこと。殆どのゴルファーは切り返しを急いでしまうために一番重要なスポット(インパクト)でスピードを失っている。
Reference:Tiger Woods How I Play Golf
今回は切り返しのマジック・ムーブと題して、ゴルフスイングの切り返しとそのコツについてご紹介したいと思います。
タイガー・ウッズが考える切り返しのコツ
Source: File:Military Families share golf memories at Tiger Woods tournament 090702 by SecretName101
タイガー・ウッズは切り返しでどんなことに気をつけているのでしょうか?
彼はそのことについて:
1)切り返しでは左に体重を移動させること
2)両腕が下に落ちる感覚
3)両肩をすぐには開かないこと
の3つを主に挙げています。1)の左への体重移動はわかりやすいとは思いますが、これがなかなか出来ない。
その理由は?
それはそもそもバックスイングで右足に体重が十分に乗っていないから・・・かも知れません。
では本当に右足(右利きの場合)に乗っているかどうかを確かめるにはどうしたらよいのでしょうか。
それには、バックスイングのトップで背骨の角度がどうなっているかを確認すること・・だと思います。(詳しくは「体重移動を簡単にするコツとはを参照ください)
2)両腕が下に落ちる感覚
3)両肩をすぐには開かないこと
ダウンスイングで両肩のラインが開いてしまう癖はやっかいなものです。
切り返しですぐに肩が開いてしまうと、左に打つしかオプションがなくなってしまいます。(引っ掛け)無理に真っ直ぐ打とうとすればフェースが開いてスライスか、勢いのないショットになります。
これでは最初から左を向いて構えているようなものです。
しかし、僕がやっかいであると言った理由はそれだけではありません。
「肩を開かないようにスイングすればいいのではないか」・・・そう思って実践してみてもまず上手く行かないからです。
その理由はフェースがバックスイングのトップの時点で既に開きすぎていて、切り返しでは肩を開かなければフェースがインパクトまでくると大きく開くことがひとつ、もうひとつはスイング中のフェースコントロールです。
今回は切り返しの話ですので、フェースコントロールのお話はひとまず置いておきます。
2)両腕が下に落ちる感覚
打ち急いでしまう癖のある方には、とっても信じられない言葉かも知れません。すぐに打ちにゆきたい気持ちを抑えるようなものですから。
しかし、切り返しについてこんなことを話しているのはタイガー・ウッズだけではありません。
以前にもグリップエンドをボールに向かって引きおろすというアーニー・エルスの方法をご紹介しています。
飛ばし屋と呼ばれる人たちは皆、バックスイングで作った手首のコックをぎりぎりまで解かない打ち方をします。ダウンスイングで「ため」を作っているわけですね。
ためを作れない、ためを作ると余計ひどいショットになる理由はダウンスイングで両肩のラインが開いてしまう原因とよく似ています。
切り返しのマジック・ムーブ
ゴルフスイングにマジック・ムーブ(魔法のような動き)があるとしたら、それは何でしょうか・・・?
ある程度上達をしてくると、誰もがちょっとしたゴルフの秘訣や秘密を持つようになるものだと思います。
こう構えると真っ直ぐ打てる、こうやってグリップを握れば、スライスを抑えることができる・・・etc
気づいたら傘を持つ手がグリップの握り方になっていた・・・何てことがあったりして。
ゴルフは、悩めば悩むほど、魔法のような何かが欲しくなるものかも知れません・・。
さて、トム・カイトやベン・クレンショーといったスターを育て上げたハーヴィー・ぺニック (1904-1995)というゴルフレッスンプロがいました。彼は:
もし、ゴルフにマジック・ムーブ(魔法のような動き)があるとすれば、それは切り返しにある。
そんな風に話したことがありました。彼の言う切り返しのマジックムーブとは:
切り返しを行うには、左足に体重を移動させながら、右ひじを体の近くに持ってきて下さい。この動きは同時に行います。
Reference: Harvey Penick's Little Red Book "Magic Move"
左足に体重を移動させると同時に右ひじを体の近くに寄せる・・・右の脇をしめるような動きになりますね。
彼はこの練習をする際、ボールがあると思って行うこと、そして切り返しで左足に体重が移行する際に頭も一緒に左に移動しないようにすることを注意しています。
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