テークバックでクラブをインサイドに引きすぎることについて
テークバックでクラブヘッドをインサイドに引き過ぎてしまう・・・という方も多いかも知れません。
今回は特にスライサーの方に多い、インサイドに引きすぎているケースや体重移動との関係などについてご紹介したいと思います。
テークバックはインサイドに?
ダウンスイングはインサイドから振るのが良い、とよく言われます。
ここでのインサイドから、とはターゲットとボールの延長線上にあるラインよりも内側からクラブヘッドが入ってきて、インパクトをむかえる・・・という意味です。
この時の(インパクト前後での)クラブヘッドの軌道は主にボールが飛び出す方向を、その時のフェースの向きは主にボールに与えるスピン(フック、スライス、ストレートなど)を決定付ける要因となります。
ダウンスイングでインサイドから振るのが良い・・・ということは、テークバックもインサイドに引いた方がいいのではないか・・・と考えて、その結果テークバックでクラブをインサイドに引きすぎている方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、テークバックでクラブをインサイドに意図的に引くことはあまりおすすめできません・・・
それには理由があります。
テークバックでインサイドに引きすぎるとどうなるか?
テークバックでクラブをインサイドに引きすぎるとどうなるか・・・?
ということですが、意図的にインサイドに引いた場合、ダウンスイングではクラブヘッドがループを描くように(8の字を描くようにして)アウトサイドから入ってきやすくなります。
テークバックの途中までは問題ないのかも知れません。ハーフスイングでこの方法を試すと確かにダウンスイングがインサイドから振りやすくなると感じることもあります。
しかし、バックスイングのトップに近づくと、苦しくなってグリップが上に持ち上げられ、結果的にアウトサイドからクラブヘッドが下りてきやすくなります。いわゆるカットスイングです。
何故苦しくなるのか?
それはテークバックのはじめにいきなりインサイドにクラブヘッドを引くことで、右足への体重移動を邪魔してしまうから・・・かも知れません。(体重移動に関しては、ゴルフスイング編にてご紹介しておりますので、よろしかったらそちらを参照ください)
右足(右利きの場合)への体重移動ができないままにゴルフクラブを持ち上げてしまうと(バックスイングすると)、結果的にリバースピボットにつながってしまう可能性もあると思います。
どのようにテークバックをスタートしたらいいのか?
ここまではテークバックのスタート時点でクラブを意図的にインサイドに引かない方がいい・・・ということについて書かせていただきました。
じゃあ、どのようにテークバックをスタートしたらいいのでしょうか・・?
15年の日本女子ツアー賞金女王のイ・ボミプロは自身の著書の中で、
「スタートから30センチはヘッドを真っ直ぐ引く。ヘッドが右ひざの前あたりにくるまで真っ直ぐの感じです」(出典:ゴルフ賞金女王 イ・ボミの教え p.38)
と語っています。その際、手先でヘッドを動かすのではなく、体の回転で動かしてゆくということも指摘しています。
テークバックのスタート時点で手や腕でクラブを引こうとすると、どうしても上記で書かせていただいた形、クラブがバックスイングのトップ付近でループを描いてしまって、ダウンスイングではアウトサイドから入りやすくなります・・
また、いきなり手や腕でクラブを引くと、体重移動がうまくいかないことも多く、結果的には飛距離ロスにつながってしまうこともあります。
それからもう一つ、スライスを予防するためのテークバックということについて少しご紹介したいことがあります。
スライスを予防するには、先ほどの、テークバックでクラブを真っ直ぐに引くということに加えて、ヘッドが右ひざの前あたりにくるまで・・・フェースがボールを見続けているような意識でスイングしてみる・・・というのもよい方法かも知れません。
例えば、ドライバーのフェースに目がついていると思って、そのフェースについた目がヘッドが右ひざの前あたりにくるまで・・・ボールを見続けているような意識です。
テークバックでいきなりフェースを開いてしまう癖のある方もいらっしゃいますが、そういったことを予防するためにも、また、スライスを予防するためにもとてもよい方法だと思います。
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