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トラブル解決編

ドライバーでテンプラ(てんぷら)が出る理由?原因と直し方について

テンプラ(てんぷら)とは、ドライバーを打った瞬間にボールがほとんど真上に上がってしまう(高く上がりすぎてしまう)ショットのことを言います。

ボールが大げさに言うと真上に上がるような形になるので、飛距離が全く出ないショットになってしまいます。

インパクトで下記の位置にボールが当たることでテンプラが出てしまいます。

アイアンはそれなりに打てるのに、ドライバーになるとテンプラが出てしまう・・という方も多いですが、今回はそんなテンプラが出てしまう理由、原因について、また、具体的な直し方や練習方法についてもご紹介してゆきたいと思います。

目次

テンプラの原因とは?

ドライバーのテンプラですが、直接的な原因はボールがヘッドの上部に当たってしまうことになります。

冒頭でもご紹介しましたが、インパクトでボールが上記の赤い丸の位置に当たってしまうことで、ボールは殆ど真上に飛んでしまうのです。

では、何故、こんなにフェース(ヘッド)の上に当たってしまうのかというと、それには、ヘッドの軌道と入射角が関係しています。

ドライバーのテンプラですが、アイアンはそれなりに打てるのに、ドライバーになるとうまく打てないという方も多いです。

また、ミスをする時はスライスが多い方であったり、フックを打っている方でも、引っ掛けフックが多いという方の場合も、テンプラが出てしまうケースがあります。

アイアンはそれなりに打てる、スライスが出る、引っ掛けが出る・・ということですが、この3つの共通点は、ヘッドの軌道、または、入射角ではないかなと思います。

もっというと、ダウンスイングでのヘッドの軌道がアウトサイド・インになっていて、ヘッドが上から鋭角に下りてきている・・という点になります。

それがテンプラの原因になっているケースが殆どだと思います。

テンプラというと、ボールが高く上がりすぎてしまうので、すくい打ちが原因と思われることがあるかも知れませんが、実際はその逆で、ドライバーヘッドが上からボールに向かって鋭角に入ってしまうことが原因です。

ダウンスイングが、アウトサイド・インのスイングになると下記のようなことが起こりやすくなります:

1)ヘッドが上から鋭角に下りてきやすくなる
2)ダウンスイングで体が左に突っ込む、またはスウェーしやすくなる(スウェー(スエー)とは?原因と直し方について

ヘッドが上から鋭角に下りてくるというのは、アイアンでいえば、ダウンブローの度合いが強くなっているような形ですが、アイアンの場合は、ミドルアイアンまではその打ち方の方がうまく打てる、または飛ぶこともあります。

だから、テンプラが出てしまう方の中には、アイアンは問題なく打てるという方もいらっしゃいます。

ただ、ヘッドが上から鋭角に下りてくるような形だと、アイアンはよくても、ドライバーが打てなくなることがあります。(または飛距離が思うように出ない)

また、その度合い(鋭角にヘッドが入ってくる)が強くなると、テンプラが出やすくなります。

ダウンスイングで体が左に突っ込む、またはスウェーしやすくなるということもテンプラの原因になります。

その直し方については少し後にご紹介したいと思います。

リバース・ピボットも原因となる

ドライバーのテンプラの原因について、タイガー・ウッズの元コーチでもあったハンク・ヘイニーはリバース・ピボットを挙げています。

リバースピボットとは、バックスイングで左足に体重が残り、ダウンスイングでは逆に右に体重がかかってしまうことを言いますが、飛距離ロスの大きな原因となります。

リバースピボットをすると殆どと言っていいほど、ダウンスイングでクラブヘッドがアウトサイドから下りてきます。そして、それがテンプラの原因になることがあります。

ティーアップの高さは原因になる?ならない?

テンプラの原因ですが、ティーアップが高すぎることもその原因であると言われることがあります。

それも一つの原因として考えられるかも知れません。

その場合は、構えた時にボールの半分がヘッドから出る程度のティーアップの高さにしてみるといいかも知れません。

また、ドライバーのティーアップの高さと飛距離の関係でもご紹介しましたが、ドライバーのティーアップは上記よりももっと高くした方が飛ぶという実験結果もあります。

また、その高さの方が方向性もよくなったという結果もあります。

その場合、ボールの3分の2以上がヘッドから出るような高いティーアップをされる場合は、ヘッドを地面から浮かせて、ボールの後ろに来るようにして構えて打つことで、テンプラが出るという問題が解決する場合もあります。

では、テンプラ対策として、下記よりも低くティーアップすることは良いことでしょうか?

確かに、ボールの下を打てないほど、ボールを低くティーアップすれば、テンプラをストップさせることはできると思います。

ただ、先ほど、ヘッドが上から鋭角に下りてくることがテンプラの原因であると書かせていただきましたが、ティーアップを低くすると、余計に、上から打ち込みたくなるものだと思います。

ですので、テンプラはストップできても、ドライバーの飛距離は余計に落ちてしまったり、またはスライスや引っ掛けが出やすくなってしまうかも知れません。

そのため、特にテンプラが出ている方の場合は、低くティーアップするというのは僕としてはあまりおすすめはできないと思っています。

テンプラを根本的に直すには?

テンプラを根本的に直す方法の前に、テンプラがコースで出てしまった時の応急処置ですが・・

クローズスタンスで構えてみるのも一つの方法だと思います。

右利きの方の場合は、構えた後に右足を10センチ~20センチ(または足の長さ分)、後ろに引いて構えます。

そのような形でスイングすることで、ヘッドが上から下りてき過ぎてしまう問題を修正します。

さて、では根本的にテンプラをなくしてしまうにはどうしたらいいでしょうか?

これはテンプラだけでなく、どんなミスショットにも共通して言えることですが、まずはアドレス(構え方)を見直すことが大切なことだと思います。

ターゲットライン(ボールと目標を結んだライン)に対してスクエア(平行)に立っているか、グリップの握り方や両手の位置、ボールの位置といったことを見直してみます。(ゴルフ基礎編参照)

テンプラの原因はアウトサイド・インのスイングと書かせていただきましたが、そのアウトサイド・インのスイング軌道の原因の殆どはアドレスにあります。

その原因の一つですが、アドレスで右肩が左肩よりも下がっていない形で構えていると、スイングの軌道というのは、アウトサイド・インになりやすくなります。

その場合は、グリップをする際に右手が左手の下に来る分だけ、右肩を下げて構えるようにすることで、スイングの軌道も、テンプラも、自然と改善されることがあると思います。

ここから少し、テンプラを直すためのスイングの仕方ですとか、練習方法についてご紹介してゆきたいと思いますが、アドレスが間違った形だと、何をやっても、また、いずれはテンプラが出てきてしまうと思います。

ですので、そういう意味でもアドレスを変えてゆくということは大事なことになってくると思います。

先ほど、リバース・ピボットもテンプラの原因になると書かせていただきましたが、ハンク・ヘイニーはリバースピボットの直し方についてこんなアドバイスをしています。

(両手をクロスさせるようにして)両肩にクラブシャフトを当ててアドレスをとる。次にバックスイングをします。

体重の殆どを右足に移します。トップに来たとき、クラブシャフトが右足の真上にあるような感じです。(ハンク・ヘイニー)

リバースピボットの直し方についてはリバースピボットとは?原因と直し方もでもご紹介しています。

体が左にスウェー(スエー)するのを防ぐ

スウェー(スエー)とは体が左右どちらかに流れることをいいます。

ダウンスイングでスウェーしていると言われた場合、それは体がターゲット方向に流れているということになります。

スウェーはドライバーなどではテンプラの原因になることがあります。

テンプラの場合は、このスウェーに加えて、右肩がダウンスイングで前に出てくるカットスイングが大きな原因となります。

これを防ぐには、ダウンスイングで頭を残してクラブを振る必要があります。いわゆるビハインド・ザ・ボールにすることでテンプラも改善されてくることがあります。

そのためにできる簡単な練習方法がありますのでご紹介します。

1.ドライバーでいつも通りに構える
2.次に右足を一足分(20、30センチ)、方向に引く
3.ボールの後ろを見て打つ

・・・という3つのステップです。

これは先ほどの応急処置と一緒ですが、これを練習で繰り返してみます。

ボールの位置は左足かかと線上からボール1個から2個程度、右に置くといいと思います。

このようにクローズスタンスにすることで、スウェーを防止することができますし、インサイドから振るという癖をつけることもできるかと思います。

もう1つのポイントはボールの後ろを見て打つ・・・ということです。

ボールは真上から見下ろすようにして見ている・・という方が多いかも知れません。

こうするとボールの真上の部分を見ることになります。

しかし、実際にフェースが当たるのはボールの真上ではなく、横なので・・・その部分を見て構えて、そして、スイングするということが重要ではないかなと思います。

ボールの横を見るとビハインド・ザ・ボールになりやすく、頭も自然と残ります。

横振りならテンプラは出ない

テンプラの原因はヘッドが上から鋭角に入りすぎていること・・と書かせていただきました。

これは言い換えると、スイングが縦振りになっている(縦振りになり過ぎている)ということでもあるかも知れません。

このスイングを少し、横振りにすると、テンプラはピタっとストップすることが多いですし、また、ドライバーなど長いクラブの飛距離が伸びることもあります。

どうやって、横振りにしたらいいか?ということですが、まず、先ほどご紹介したようにアドレスで、右肩を左肩よりも下げて構えます。

このように構えると、背骨が若干ですが、右に傾くと思います。

スイングする際は、その背骨の傾きを保ったまま、右にくるっと回転します。

このような形でスイングすると、ダウンスイングでも、ヘッドがインサイドから下りてきやすく、スイングそのものも横振りになりやすいです。

また、アドレスでの両手の位置も重要になってきます。この両手の位置が右にありすぎると(またはズボンのジッパーの前にあると)、スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすいです。

両手の位置は左足太もも内側の前に来るように構えてください。

アドレス時のグリップ(両手)の正しい位置。ドライバーからアイアンまで

さて、このような形で構えたら・・縦振りを横振りに変えてゆくためにこんな練習をしてみます。

練習場のティーを一番高いところにセットします。

その高くティーアップされたボールをミドルアイアンで打ってゆきます。

ボールを打つ際はボールの真横を見て、アイアンでボールの横っ面をパシーンと打つ意識でスイングしてみます。

インパクト前後ではヘッドを地面と平行に動かすようにしてみます。

インパクトの時ですが、ボールがフェースに当たってつぶれているところを、必ず見るようにしてください。

もっとも、肉眼では確認はできないとは思います・・ただ、イメージの中で見ると言いましょうか。

そのようにすると、自然と頭が残る(ビハインド・ザ・ボールになる)と思います。

この練習に慣れてきたら、今度は同じ要領でドライバーを使ってこの練習をしてみるのもおすすめです。

テンプラが出るようになると、どうしてもティーアップを低く、低くしたくなるものですが、そうすることで、ヘッドがさらに上から入ってくるようになることもあります。

そんな時は、むしろ、ティーアップを高くして、横からボールを払い打つような練習が効果的だと思います。

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