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ゴルフスイング編

バックスイングで左肘(左腕)は伸ばすべき?大きく曲がる場合も

テレビでプロのスイングを見ていると、バックスイングでは左腕(または左肘)がピンと伸びているように見えます。

ところが、例えば、それを真似しようと、意識して左肘を伸ばそうとすると、むしろヘッドスピードが落ちたり、ダウンスイングでクラブフェースが開いてしまったりして、スライスする。

そんなこともあるかも知れません。

今回は、バックスイングで、左腕(左肘)はどの程度伸びていればいいのか?プロはどの程度伸ばしているのか?また、左腕が大きく曲がってしまう原因とその直し方についてもご紹介してゆきたいと思います。

プロでも左肘は多少曲がっている

世界的にも有名なレッスンプロの一人で、多くのトッププロを育てた、ジム・マクリーンという人がいますが、ジム・マクリーンは以前、こんな風に語ったことがありました。()内は当サイトによる対訳。

One of the most common misconceptions about the golf swing is that you should keep your left arm straight as you swing the club to the top.

(バックスイングでは左腕を真っすぐに伸ばさないといけないと誤解している人がとても多いです)

The truth is, most PGA Tour players have some bend in their left arms on the backswing, so the idea that the arm should stay locked is absolutely wrong.

(しかし、実際には、米PGAのツアープロの殆どはバックスイング中に左腕が多少、曲がっています。左腕は真っ直ぐに伸ばさなければいけないという考え方は間違っています)

Reference: Let your left arm bend、Golf Digest Magazine Feb 06

ツアープロであっても、バックスイング中に左腕が多少曲がっている・・ということですが、写真などで見ると真っすぐに伸びているようには見えるのですが、実際には、左腕を完全に伸ばし切っているプロは殆どいないと思います。

ですので、バックスイング中に、左腕、または左肘を意識して真っすぐに伸ばそうとする必要はないと思います。

左腕や左肘をバックスイング中に無理に真っ直ぐに伸ばそうとすると、左腕、もしくは腕の動きだけが独立してしまうことがあり、腕の動きと体の動きがバラバラになって飛距離が落ちてしまったり、スイングの軌道が狂ってしまうことがありますので。

ただ、プロを見てもそうですが、完全に伸ばし切っている人は殆どいませんが、左腕をくの字のように大きく曲げている人も殆どいません。

では、どの程度であれば、曲がっていてもいいのでしょうか?

次にそんな点について見てみたいと思います。

左腕、左肘はどの程度伸びていればいいか?

ここまでご紹介してきたように、左腕、または、左肘は、真っすぐに伸ばす必要はありません。多少、曲がっていても大丈夫です。

では、どの程度、伸びていればいいのでしょうか?どの程度であれば、左腕、左肘は曲がっていても大丈夫でしょうか?

例えば、野球のピッチャーも、投球の際に腕に思いきっり力を入れていたりすることはなくて、腕は多少リラックスさせて、鞭のように振ってゆくと思います。

ゴルフでも、(バックスイング中の左腕は)この多少リラックスさせた状態がベストということになると思います。

ここで、もっと具体的に左肘はこの程度曲がっていてもいい・・・ということがわかる方法がありますので、ご紹介したいと思います。

よかったらご一緒に。

わかりやすくするために(左肘が見えるように)、半袖の服を着ていただくか、腕(袖)をまくっておきます。

さて、それでは簡単にやってみたいと思います。

1)まず、背筋を伸ばして真っ直ぐに立ちます。両腕は体の脇に垂らします。気をつけをするような形です。

2)次に左腕にグ~っと思い切り力を入れます。(血圧の高い方は軽くで結構です)

力を入れる際ですが、左腕、左肘を意図的に真っすぐに伸ばしてください。

この状態(力を入れて、左腕を伸ばし切った状態)で、左肘の状態を確認しておきます。

3)さて、グ~っと力を入れたら、次にふっと、両腕の力を抜きます。

ここで左肘の状態を見てみます。

この時の左肘は先ほどの伸ばし切った時の状態に比べて、若干、曲がっているかな?という状態かと思います。

最初にこの形を見たら、真っすぐ伸びていると思ってしまうかも知れませんが、先ほどの完全に伸ばし切った形に比べると、ほんの少し曲がっているのが確認できるかと思います。

この形が恐らく、(バックスイング中の左腕の) 理想の形だと思います。

人の肘というのは、腕をだらんと垂らすと、自然とほんの少しですが、曲がっている形になると思います。決して、ピンと張っているわけではなく。

そのほんの少し曲がっている状態が、ややこしい言い方ですが、腕が伸びている状態ということになるのかなと、思います。

そして、その程度の左肘の曲がり具合というのは、ゴルフスイングでも、腕をしなやかに使うために必要かと思います

バックスイングで意識して左腕をピンと伸ばすよりも、その形の方が、結果的にはスイングスピードは上がると思います。

左肘が大きく曲がり過ぎている場合はどうしたらいい?

ここまでご紹介してきたように、左肘はバックスイングでは多少、曲がっていてもいいのですが、例えば、くの字のように大きく曲がり過ぎている場合は、どうしたらいいでしょうか?

直した方がいいでしょうか?

もし、バックスイング中に左肘がくの字のように大きく曲がり過ぎている場合は、直した方がいいケースが多いように思います。

ただ、シニアの方など、体がかたくなって体を回転させることが難しい方の場合は、そのままでも大丈夫です。

また、その場合は、バックスイングでヒールアップしてみる(左足かかとを浮かせてみる)のも一つの方法だと思います。

左足を浮かすヒールアップとベタ足はどっちがいいか?【比較します】

それ以外のケースでは、左肘が大きく曲がり過ぎている問題を修正した方がいいかも知れません。

特に、今のスイングで飛距離が出ないと感じている方や、スライスが出ると感じている方の場合は。

左肘が大きく曲がってしまう2つの原因

バックスイングで左肘がくの字のように大きく曲がってしまっている原因ですが、大きな原因、理由としては2つあると思います。

1つはオーバースイング、もう1つは、手打ちです。

オーバースイング

オーバースイングが原因で左肘がバックスイングの特にトップ付近で大きく折れ曲がっているケースもあります。

これは癖でやってしまっていることもあれば、飛ばしたいという気持ちから、オーバースイングになってしまっていることもあるかも知れません。

ボールのつかまりが悪かったり、なんだかわからないけど飛ばないと感じている時なども、無意識の間に左肘がバックスイングで曲がってしまうこともあります。

左腕をバックスイングのトップ付近で曲げると、どこか、スイングが大きくなったような、そんな錯覚を起こすことがありますが、そんなことも関係しているのかも知れません。

ただ、実際は、左肘が大きく曲がってしまうと、バックスイングのトップでクラブヘッドが垂れ下がるような形になりやすく、そのせいで、振り遅れたり、フェースが開いてスライスにつながってしまうケースも多いです

ですので、左肘を曲げ過ぎてしまうと、かえって、飛距離を落としてしまうことも多いかと思います。

ただ、ボールが飛ばないと感じていて、そのために(無意識のうちに)オーバースイングになっているような場合は、「オーバースイングをやめてください」と言われても難しいと思います。

その場合は、下記の記事でも書かせていただきましたが、腕を振ることよりも、体を回転させることに意識を向けてみてもいいのかも知れません。

「オーバースイング」の原因と直し方。5つの見分け方と矯正方法

手打ち

左肘が大きく曲がってしまっている原因ですが、もう一つは、手打ちが関係しているように思います。

もっと言うと、先ほども少し書かせていただきましたが、体の回転ではなく、手や腕を振ってボールを飛ばそうとしていると、左肘が大きく曲がってしまいやすいかも知れません。

自分のスイングが手打ちになっているかどうかを確認する方法はいくつかありますが、もし、バックスイングのトップでスイングを止めた際、左足を地面から浮かせることができなければ、または難しければ、手打ちになっている可能性があります。

手打ちの場合は、体重移動が伴っていないことが多いです。

体重移動がうまくいかない理由の一つは、体を十分に回転させていないこと。

体重は、体を回転させた方が右足に移しやすくなります。

もし、手打ちになっていて、それが原因で左肘が大きく曲がっている場合ですが・・

バックスイングの際は、手や腕を振ることを一旦忘れて、体を右に回転させることに意識を向けてみると、スイングが大きくなって、また、体重移動ができるようになって、飛距離が大きく伸びることがあります。

体を右に回転させるために、

1)バックスイングで背中をターゲットに向ける
2)胸、またはおへそを右に向ける

というような意識でバックスイングをしてみるのもよい方法かなと思います。

じゃあ、腕はどうしたらいいのか?ということですが・・

先ほどご紹介した左腕の力を抜いて、左腕を適度にリラックスさせる方法ですが、この後に、その左腕の曲がり具合のまま、両腕を目の前まで持ってきて、クラブを握ってみます。

両腕はリラックスさせた状態で前に伸ばします。

両腕が地面と平行になるような形です。

この形で、両腕は動かさない意識で、先ほどのようなイメージで体を右に回転させます。

すると、腕は振っていないのに、それでもバックスイングは3分の2程度まで完成するかと思います。(簡単にご説明するために、前傾ですとか、色々なことは省いていますが)

手打ちになっている方は腕は振っていると思いますから、後はそれほど意識しなくてもバックスイングは完成するのではないかなと、思います。

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