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ゴルフスイング編

ゴルフスイングと手打ちについて。原因と直し方のポイントとは?

手打ちとは、手や腕の動きと体の動きがバラバラで体重移動が伴っていないスイングのことを言います。

例えば、野球のピッチャーも腕をただ速く振るだけでは速い球は投げられないと思います。

ゴルフの場合もそれと一緒で、手や腕だけをいくら一生懸命振っても飛距離が伸びません。

やはりそこに体の動き、そして、体重移動が伴っていないと、ヘッドスピードも上がりませんし、飛距離も出ません。

今回はそんな手打ちについて、その原因や直し方について詳しく見てゆきたいと思います。

ちなみに、手打ちとは何か?手打ちの特徴については手打ちとは?手打ちの3つの特徴。プロ100人に聞いた手は使う?使わない?にて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらも参考になさってください。

目次

手打ちを直す鍵は、「体の回転と体重移動」

例えば、椅子に座った状態でスイングしてみるとわかりますが、クラブを速く振ることが非常に難しくなります。

椅子に座った状態、または、両膝を地面につけて、ティーアップしたボールを打つ・・という練習方法もあるのですが、それを実践してみると、手や腕だけでは、ボールが全然飛ばないことに気づきます。

それだけ、手や腕の力というのは限られていて、だからこそ、飛ばすためには、手や腕の力だけではなくて、何か他のものも必要なのだと思います。

その必要なものとは何か?

・・ということですが、それは、

の2つになります。

この2つがうまくできるようになると、それほど腕を振らなくても、ボールは面白いように飛んでくれるようになります。

ただ、中には手打ちを直すために体の回転を意識したら、むしろ、ショットが悪化するようなケースもあります。

これは、体を正しく回転させていないことが1つの原因かも知れません。

体を正しく回転させる・・ということについては後ほど詳しくご紹介しますが、体を正しく回転させるためには、体を正しく回転させられるように、予め構えておく必要があります

プロが体をうまく回転させられるのは、また、体重移動がうまくできているのは、実はそういったことが可能になるように構えているから、です。

もし、構え方が間違っていた場合・・プロであっても、うまく回転できなくなることもあるかも、知れません。

それだけ、体をうまく回転させられるように構えておく・・ということが重要になってきます。

また、体を正しく回転させることができると、体重も案外簡単に右足に乗るようになります。

体を正しく回転させるということと、正しい体重移動というのは、深い関係があると思うのです。

それでは、どうやったら正しく回転して、体重を右足にしっかりと乗せることができるでしょうか?

次にそんなことについて見てみたいと思います。

体を正しく回転させるためにどう構えたらいいか?

さて、体を正しく回転させるために、どう構えたらいいか?

・・ということですが、プロが構えているところを見るとわかりますが、プロはほぼ例外なく、構えた際に右肩が左肩よりも若干ですが、下がっている形で構えています(右利きの場合)。

そして、ほんの少しですが、背骨が右に傾いていて、正面から見ると、逆Kの字のような形になっています。

一方、アマチュアは、右肩の位置が高く、背骨は地面と垂直になっている方も多いです。

右肩の位置を高く、背骨を地面と垂直にして構えると、回転しても、右足に体重を乗せることが難しくなります。

それはこんな実験をしてみるとわかります。

わかりやすくするために、クラブは使わずにやってみたいと思います。
もしよかったらご一緒に。

1)まず、真っすぐに立って、両足を肩幅程度に開きます
2)次に右にくるっと回転します

体重はどこにあるでしょうか?恐らく、両足に均等にかかっているか、少し、右足に乗った程度だと思います。

これだと(バックスイングで)右足に体重が乗りませんので、右足に体重を多くかけるために、場合によっては体を右にスライドさせる必要が出てきます。

バックスイングで体、もしくは腰が右にスライドする、または流れることをスウェー(スエー)と言います。

このような形で右にスライドすると、ダウンスイングでのスイングの軌道がアウトサイド・インになりやすく、それがスライスの原因になることがあります。

また、スウェーはリバースピボットの原因にもなります。

リバースピボットとは?原因と直し方

また、このように体重移動がうまくできていない状態で、スライドせずに、手や腕を使って、体重移動ができていない分をカバーしようとすると、両手の動きが過剰になって、フックボールが出る・・というケースもあります。

この場合のスライスもフックボールも、体を正しく回転させて、(バックスイングで)体重が右足にしっかりと乗るようになると、改善することがあります。

さて、先ほどのプロの構え方、右肩が左肩よりも下がっていて、背骨が右に少しだけ傾いている・・という構え方ですが、こんな実験をしてみたいと思います。

1)まず、クラブは持たず、両肩を肩幅程度に広げて真っすぐに立ちます

2)次にちょっと違和感のある姿勢だと思いますが、右肩を下げるようにしながら、背骨を右に傾けてみます。

背骨は実験のためにある程度大げさに右に傾けてみてください(辛い態勢ですので、腰の悪い方などは、無理はしないでください)

3)この状態で、その背骨の傾きを保ったまま、右にくるっと回転してみます

先ほどの直立した状態でやったよりも、体重は右足にしっかりとかかっているのではないかなと、思います。

今回は少し大げさにやりましたが、このような形だと案外簡単に、体を回転させながら、体重を右足に移すことができます。

右肩を下げて、背骨を若干右に傾けて構える

さて、実際に構える際ですが、グリップを握る際、右手が左手の下に来る分だけ・・右肩を左肩よりも下げて構えます。

グリップを握る際、右肩を下げてから握ってみてもいいと思います。

右肩を左肩よりも下げてグリップを握ると、背骨も自然と若干ですが、右に傾くと思います。

バックスイングをする際は、その若干の背骨の傾きを意識して、そして、その傾きを保ったまま・・右に回転してゆくようにします。

このようにバックスイングで体を回転させると、体重移動が案外簡単にできるようになると思います。

腕を振るより、体を回転させる

実際にスイングしてゆく際ですが、手打ちを直す場合は腕や手を振ることを一旦置いておいて、体を回転させることを意識してみるといいかも知れません。

そして、その体の動きに引っ張られるようにして、腕を振る・・というような意識でもいいと思います。

さて、次に手打ちを直すためのスイングの仕方や練習方法、コツなどについてご紹介したいと思います。

また、下記でご紹介することを実践する際も、ここまでご紹介させていただいた、右肩を下げること、背骨を若干右に傾けることを意識しながらやってみてください。

手打ちを直すためのスイングの仕方、練習方法

さて、最後に手打ちを直すためのスイングの仕方や練習方法などについてご紹介したいと思います。

①胸を右に向けてゆく

バックスイングをする際ですが、先ほども書かせていただいたように、腕や手を振ることは一旦置いておいて・・バックスイングでは胸を右に向けてゆく意識でスイングしてみます

手打ちをしてしまっている方の場合、バックスイングで胸が十分に右を向いていないことが多いです。

これはつまり、回転できていないということなのですが、その場合は、胸を意識して、回転してみるといいかも知れません。

また、緊張した場面になると、つい手打ちになって、飛距離が落ちたり、ボールが曲がってしまうという方も、この胸を右に向けてゆくイメージはおすすめかなと思います。

胸を右(ターゲットとは反対方向)に向ける意識でバックスイングをしてみます。

2)背中をターゲットに向ける

これもスイングする際に意識できることですが、バックスイングのトップで背中をターゲットに向ける意識でスイングしてみるのもよい方法だと思います。

そのように意識することで、バックスイングが深くなって飛距離が伸びる方も多いです。

下のモデルのように背中をターゲットに向ける意識で体を回転させてゆきます。

3)足踏みスイング

これは以前にもご紹介したことがありましたが、足踏みスイングの練習も手打ちを直すためにはおすすめです。

やり方ですが、

①まずミドルアイアン(8番アイアンなど)を持っていつも通りに構えます。ボールは必要ありません

②テークバックをはじめる前に右足を少しだけ地面から浮かせます、そして、その右足を踏み込む(元の位置に戻す)のと同時にテークバックをスタートします

③テークバックをスタートしたら、今度は左足を地面から少しだけ浮かせます。左足のかかとだけではなくて、左足が全体的に地面から浮くようにします

④ダウンスイングはその浮かせた左足を踏み込むようにしてスタートさせます

⑤フォロースルーでは右足を完全に地面から浮かせるようにしてみます

足踏みをするようにスイングする練習なのですが、体重を右足、そして、左足にしっかりと移してゆく感覚がつかめるので、おすすめだと思います。

4)タオルを両脇に挟んで

これも手打ちを直すためにはとてもいい練習だと思います。

やり方ですが、クラブはミドルアイアンを使います。ボールは使いません。

構える時ですが、タオル(フェースタオルなど)を水平にして、両脇に挟んでください。

この状態でタオルを地面に落とさないようにして、スイングをはじめます

スイングするのは、ちょうど両手が右足の真上辺りに来るころまでで結構です。

バックスイングの最初の部分だけ・・ですが、手や腕だけで振ろうとすると、タオルが地面に落ちてしまいやすいと思います。

タオルを落とさないためには、手や腕ではなく、体を回転させるようにして・・バックスイングをスタートする必要があります。

実際にボールを前にしてスイングする際も、この両脇にタオルを挟んでいる意識でバックスイングをスタートさせてみるといいかも知れません。

5)クラブをソールしない

ゴルフの帝王と呼ばれたジャック・ニクラウスはクラブをソールしないで構える(クラブを地面につけないでほんの少し浮かせて構える)ことで知られていました。

クラブを地面につけないで、ほんの少しだけ、地面から浮かせて構えて、そのままスイングするようにすることで、手打ちを予防できることもあります。

クラブをソールしないで、浮かせて構えて、打ってみる練習をしてもいいですし、実際にコースで打つ際も同じように構えて打ってみるのもいい方法かも知れません。

6)右のお尻のポケットを後ろに引く

体を右に回転させる際のもう1つのコツですが、右のお尻のポケットを後ろに引くイメージでバックスイングしてゆくのもおすすめです。

全盛期には世界ナンバーワンゴルファーと言われ、飛距離が出て尚且つ正確なドライバーショットで知られた、グレッグ・ノーマンという選手がいましたが、ノーマンは飛ばそうと思った時に、このお尻の右ポケットを後ろに引くイメージでスイングしたそうです。

ここは飛ばしたいと思った時などは、この方法でスイングしてみてもいいかも知れません。

7)スタンス幅を狭く

スタンス幅が広すぎると、体の回転がうまくいかず、結果的に手や腕の動きが過剰になってしまうこともあります。

この場合は、スタンス幅を今よりも少し狭くしてみると、体の回転がうまくできるようになって、手打ちが改善されることがあります。

ドライバーはスタンス幅が広い方がいいか?狭い方がいいか?でもご紹介しましたが、アマチュアを対象にした実験では、ドライバーのスタンス幅をいつもよりも5センチ狭くすると、ヘッドスピード、飛距離共にアップするという結果になっています。

スタンス幅 ヘッドスピード 飛距離
いつも通り
5センチ広く 落ちる 落ちる
5センチ狭く 上がる 伸びる

もしスタンス幅がちょっと広いかなと思われた場合は、スタンス幅を少し狭くしてみてもいいかも知れません。

スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。