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ショートゲーム編

チッパーとは?メリットや使い方、打ち方のポイントをわかりやすく解説!

こんにちは。ゴルフ総研の森です。

チッパーとは、アプローチショットを優しくするために開発されたクラブのことです。

チッパーについてよくある質問の1つが、「ルール適合クラブかどうか?」ということですが、チッパーはルール適合クラブです。

チッパーは規則上はアイアンとして扱われ、アイアンとしてのルールに適合しているチッパーであれば、ルール上、問題なく使えます。

今回はそんなチッパーの特徴やメリットについて、また、チッパーの打ち方や使用する際のポイント、注意点についてご紹介してゆきたいと思います。

目次

チッパーとは?アプローチの救世主?

チッパーとは、グリーン周りのアプローチショットを優しくするために開発されたクラブです。

下の写真はチッパーの一例。 パターのように打つだけで簡単にアプローチショットが打てる。

チッパー一覧(GDO)

グリーン周りの短いアプローチショットを苦手としている方も多いですが、チッパーはそんなアプローチのミス、トップやダフリを場合によっては劇的に減らしてくれる、アプローチの救世主のような、そんなクラブだと思います。

ちなみに、チッパーの他に「ジガー」と呼ばれるクラブもありますが、チッパーのロフト角の少ないモデルをジガーと呼びます。

ただし、一般的に知られているのは、ジガーよりもチッパーの方になります。

ルール違反じゃないの?

チッパーは違反クラブという印象をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんが、チッパーはルール適合クラブです

ルール上はアイアンとして扱われますので、アイアンとしての規則に適合しているクラブ(チッパー)であれば、問題なく使えます。

ただし、過去には、ルール不適合のチッパーもありました。また、場合によってはルール適合のものでも、例えば、パターのグリップを装着してしまうとルール不適合になりますので、注意が必要です※。

日本ゴルフ協会では、チッパーについてこんな風に記載しています:

「チッパーはゴルフ規則に適合したクラブなのでしょうか?」という質問をよく受けます。

チッパーはゴルフ規則上はアイアンクラブとして扱われ、アイアンクラブとしての規則に適合していれば使用することができます。

規則に違反するチッパーの例には次のようなものがあります。

①パターにしか認められていないグリップが装着されているもの
②2つのグリップがついているもの
③ヘッドの中心にシャフトが装着されているもの(センターシャフト)
④打面が複数あるもの
⑤フェース面の溝が規則に適合していないもの

他のクラブと同様に、チッパーを使用する場合は、それが規則に適合しているかどうかを確認することを勧めます。

裁定4-1/3「チッパーの規則上の扱い」

※ルール改正が行われる場合もあります

後ほどご紹介しますが、チッパーはパターのように打ちますので、パターの一種だと勘違いしてしまいますが、あくまでもアイアン扱いですので、その点に注意が必要です。

チッパーの2つの特徴

チッパーは、パターとウェッジの中間のような形状をしていて、特徴としては、1)ライ角が大きいこと、2)ソール幅が広いことが挙げられます。

1)一般的なウェッジよりもチッパーはライ角が大きい

2)ソール幅が広いこともチッパーの特徴。ただし、色々なタイプがあって、ソールがここまで広くないモデルもある

後ほどご紹介しますが、この2点がアプローチのミスを減らす大きなポイントになります。

ロフト角はウェッジよりも立っていて(少なくて)、パターよりはロフト角が大きく、大体ショートアイアン(場合によってはミドルアイアン)相当のロフト角のモデルが多いです。

ライ角が大きいことでボールに近づいて構えて、パターのように打つことができるのですが、パターよりもロフト角があるため、ボールを上げて転がすランニングアプローチ、もしくはピッチエンドランを打つことができます。

ランニングアプローチ

ピッチエンドラン

チッパーの2つのメリット

先ほど、チッパーの特徴を2つ挙げました。それらは、

1)ライ角が大きい
2)ソール幅が広い

という2つでした。この2つがチッパーの利点に直結してきます。

1)ライ角が大きい → パターのように構えて打てる

ライ角が大きいとどうなるかというと、一般的なウェッジよりもボールにより近づいて構えることができます。

そうすることで、パターのようにより直線的にヘッドを動かしやすくなります。(パターと同じストロークで打てるようになります)

パターでダフリやトップを打つことは少ないと思いますが、チッパーもパターと同じストロークで打てるため、トップやダフリのミスが少なくなる・・という利点があります。

2)ソール幅が広い → ミスに強くなる

また、チッパーはソール幅が一般的なウェッジに比べると広く設計されているものが多く、多少ダフっても芝の上を滑ってくれて、ボールをクリーンにとらえやすいという利点もあります。

ここで簡単にまとめると、パターのように構えて打つことができるので、トップやダフリのミスが減ること、ソール幅が広いため多少ダフってもソールが滑ってボールをクリーンに打てることがチッパーの利点になります。

チッパーのデメリット

一方、チッパーのデメリットですが、グリーン周りの短いアプローチショットに特化したクラブですので、それ以外のショットには使えないのが欠点になります。

ショットも基本的には、ランニングアプローチ、もしくはピッチエンドランの一種類しか打てません。

このどちらのショットになるかは、チッパーについているロフト角次第で、ロフトが少なければボールが低く出て転がるランニングアプローチ、ロフトがある程度あれば、ボールがそれよりも少し高く上がってその後に転がるピッチエンドランになります。

もっとも、ボールの位置を変えて、ショットの高さを多少コンロールすることもできますが、基本的にはロフト角通りのショットを打ってゆくのが一般的な使い方かなと思います。

もう1つの欠点は、チッパーを入れることで、バッグに入れるクラブが1本減るということでしょうか。

ゴルフのルール上、クラブは最高でも14本までしか使えませんが、チッパーを入れることで、何か1本、クラブを抜かなくてはいけなくなります。

ただ、アプローチが苦手な方にとっては、それでもチッパーを使う価値は十分にあるかも知れません。

もう1つチッパーに欠点があるとすれば、心理的に抵抗がある人もいるということでしょうか。

チッパーはお助けクラブ、変わったクラブというイメージがあって、使うのに抵抗がある人もいます。

ただ、プロでも練習で使う人もいる位ですので、本当はそこまで気にする必要はないのかも知れませんが、この辺の感じ方は個人差があるかも知れません。

簡単にまとめると、チッパーの欠点は、一種類のショットしか打てないこと、他のクラブを抜かなくてはならないこと、心理的な抵抗がある人もいる・・ということになります。

チッパーはおすすめか?

ここまでチッパーの特徴や利点、欠点についてご紹介してきました。

ではチッパーはおすすめか?と言われたら、アプローチショットに対して苦手意識がある人には断然おすすめだと思います。

また、アプローチのイップスに苦しむ方もいらっしゃいますが、そういった人にもチッパーは強い味方になるのではないかなと、思います。

特に、上級者や中級者の場合は、チッパーを使うことに抵抗のある方もいらっしゃるとは思いますが、僕としては、やはり自分にとって優しいクラブを使うのが一番だと思います。

また、チッパーは、ずっと使うという選択肢だけではなくて、いずれウェッジやショートアイアンでアプローチショットを打つようになってもいいと思うんですね。

チッパーはパターのようにヘッドを低く引いて、低く出してゆく、もしくはボールを横から払い打つような打ち方をするのですが、その打ち方をチッパーで身に付けた後だと、ウェッジもより簡単に打てるのではないかなと、思います。

実際にプロでも練習用としてチッパーを使う人も中にはいます。

アプローチが苦手という方は、そういった形で、まずは練習用として使ってみるのも1つの方法かも知れません。

チッパーの打ち方のコツ

チッパーですが、グリーン周りのアプローチのみに使うようにします。距離だと30ヤード程度が限度でしょうか。50ヤードを超える距離ではチッパーではなく、ウェッジで打つようにします。

打ち方のコツ

打ち方ですが、パターの打ち方と一緒です。

ロングパットだと思って、ボールを横から払い打つ意識で打つと、後はチッパーについているロフトが自然とボールを上げてくれます。

パターのようにボールを横から払い打つのがコツです。

ヘッドを上から叩き下ろすようなスイングになってしまうと、ヘッドがV字の軌道になってしまって、インパクトが点になります。

こうなると、ミスが多くなりますので、そうではなくて、ボールを横から払い打つような、ロングパットのような意識で打ちます。

グリップの握り方

グリップもパターのようなグリップ(リバース(逆)オーバーラッピンググリップなど)の握り方で結構です。

アイアンと同じようなグリップでもいいのですが、最初はパターのグリップを試してみるといいかと思います。

その方がボールにより近づいて構えることができますし、パターと同じ打ち方、ストロークがしやすいと思いますので。

スタンス幅

スタンスもパターと同じスタンス幅で結構です。

また、パターは広めのスタンスにしている方の場合ですが、その広めのスタンスでも結構ですし、または、両足の間にこぶしが1個入る程度の狭いスタンスもチッパーを打つ際にはおすすめです。(その方がヘッドの軌道が安定することもあります)

ボールの位置はスタンス中央よりも少し左(ボール1個分程度)、もしくは、パターを打つ際と同じボールの位置でも構いません。

注意したいこと

打つ際に注意したいことですが、ボールを上げようとするとチッパーの良さを生かせません。また、トップやダフリにもつながりますので、あくまでもロングパットだと思って、転がす意識でヘッドを低く出してゆくことがコツになります。

それでもチッパーについたロフトが自然とボールを少し上げてくれると思います。

ここで簡単にまとめると、チッパーの打ち方はパターと一緒でOKです。ロングパットだと思って打ちます。ボールを上げようとするとチッパーの良さが生かせませんので、ヘッドを低く出してゆくことがコツになります。

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