【パター】フックライン・スライスラインの読み方と打ち方のコツ
右利きの方にとって、左に曲がるパットをフックライン。右に曲がるラインをスライスラインと言います。
ゴルファーによっては、どちらも苦手という方もいらっしゃいますし、スライスラインが苦手という方やフックラインの方が苦手・・という風にどちらかに苦手意識がある方もいらっしゃるかも知れません。
今回は、そんなフックライン、スライスラインのパットの読み方と打ち方のコツやポイントについてご紹介したいと思います。
目次
- カップを見るのではなくて、打ち出したいラインを見る
- アマチュアサイドとプロサイドって何?
- ラインによってボールの位置を変える打ち方
- 左右のグリップを握る強さを変えるテクニック
- トゥ側・ヒール側で打つ
- フックライン・スライスラインの練習方法
- 持ち球とフックライン・スライスライン
- ラインを深読みすると下りのパットが残る
カップを見るのではなくて、打ち出したいラインを見る
まず、ボールを打ち出したいラインを決めます。フックラインの場合はカップよりも例えば、ボール3つ分右に打ち出そうか・・と思ったとします。
そうしたら、今度はボールとその打ち出したいポイント(この場合、ボール3つ分カップの右)を結んだラインの後方に少し移動して再度ラインを確認してみます。
そして、アドレスに入りますが、この時もカップを見るのではなく、打ち出したいラインまたはポイントを見るようにします。
カップを見てしまうと、打ち出しもカップの方向になってしまうことがありますので注意してみてください。
アマチュアサイドとプロサイドって何?
大きく曲がるフックラインやスライスラインが苦手だ・・・という方もいらっしゃるかも、知れません。
ゴルフでは「アマチュアサイド」や「プロサイド」といった言葉があります。
アマチュアサイドに外すということはパットの曲がり幅を少なめに読んでしまった結果です。反対にプロサイドに外すというのは、曲がり幅を多めに読んでしまった結果です。
簡単ですが、図にするとこんな感じです。(↓は右に曲がるスライスラインです)
一般的にアマチュアの方はアマチュアサイドに外すことが多いです。つまり、傾斜を少な目に読むことが多い・・ということになります。
さて、アマチュアサイドに外さないためのコツがあります。
大きく曲がるパットの場合、ボールはカップのどこから入ると考えていますでしょうか・・?
「カップの真ん中から入る」・・そう考えることって多いかも知れません。
しかし、大きく曲がるパットの場合、ボールはカップの真ん中から入るとは限りません。
例えば、右から左に大きく曲がるフックラインのパットの場合はボールはカップの右側から入ってゆくことが多いです。
反対に左から右へと曲がるスライスラインの場合は、ボールはカップの左側から入ってゆくことが多いです。
この場合(スライスラインの場合)、自分から見ればボールはカップの左側から入ったように見えますが、ボールが転がったラインから見れば、ボールはカップのセンター(真ん中)からカップインしていることになると思います。
このことを考えてパットを打ってみると、アマチュアサイドに外す・・ということが少なってゆくかも知れません。
ラインによってボールの位置を変える打ち方
フックラインやスライスライン、ストレートライン・・・と色々ありますが、そういったラインによってボールの位置を変える打ち方もあります。
世界一流のトッププロを育てたレッスンプロの中にもアマチュアサイドにミスすることを防止するため、ボールの位置を変えて打つようにすすめる人もいます。
ボールの位置をどのように変えるかというと、
- フックライン → いつもよりもボール1つ分右に置く
- スライスライン → いつもよりもボール1つ分左に置く
このようにボールの位置をラインによって変えることで意図的にラインよりもややプロサイドに打ち出します。
ミスパットをした際に、アマチュアサイドに外しているのか、プロサイドに外しているのか、それを次回のラウンドでスコアカードにホール毎に記録してみても面白いと思います。
「ア」や「プ」などとスコアの下に書き込んでみます。
もしアマチュアサイドが多い傾向にあれば、ボールの位置を変えるだけでカップインの確率が高くなるかも知れません。
このボールの位置をラインによって変えるという方法は好みもあると思いますし、誰にでもすすめられるものではありませんが、一度試してみる価値はありそうです。
ミスを限定して打つ作戦
ちなみに、このボールの位置を変えるという方法ですが、プロも実践する場合があります。
例えば、スライスラインの場合、ラインよりも右に打ち出してしまうとカップインする確率はほぼなくなってしまいます。
ただ、ラインよりも左に打ち出したのであれば、まだカップインする可能性があります。
そう考えると、ラインに打ち出すのがベストですが、スライスラインの場合は最悪それよりも左に打ち出してもいいわけです。
このようなケースでは、ボールの位置をいつもより少し左に置きます。すると、左には打ち出しやすくなりますが、右には出にくくなります。
プロはこんな風にして、ミスを限定しながらパットを打っていることもあります。
左右のグリップを握る強さを変えるテクニック
これは少々変則的と言いますか、変わったフックライン、スライスラインの打ち方かも知れませんが、プロの中でもこのように打っている人もいますので、ご紹介したいと思います。
さて、その打ち方ですが、フックライン、スライスラインで左右の手のグリップを握る強さを変えて打ちます。
具体的には・・・
フックラインの場合
フックラインの場合は、ほんの少し、右手を強めに握ります。(左利きの方の場合は左手を強めに握ります)
右手を強めにでもいいですし、または左手を弱めに握ってみてもいいかも知れません。
両手で握ってはいますが、右手主導で打つような形です。
イメージとしては(アイアンで)若干インサイドアウトでドローボールを打つような感じでしょうか。
スライスラインの場合
スライスラインの場合はその反対になります。
ほんの少し左手を強めに握ります。(左利きの方は右手を強めに握ります)
または、右手をほんの少し弱めに握るイメージでもいいかも知れません。
そして、今度は左手主導でスライスラインのパットを打ってゆきます。
イメージとしては、若干、カット気味で打ってみてもいいかも知れません。特にスライスラインをカップの右に外すことが多い方の場合は。
トゥ側やヒール側で打つ
それからもう一つ、これもどちらかというと、少し変わったフックライン、スライスラインの打ち方のテクニックになりますが・・
フックラインの場合
フックラインの場合は、アドレスで構える際に、フェースのトゥ寄りで構えて、そのままトゥ寄りで打ちます。
こうすることで、ボールは右に打ち出されやすくなります。
フックラインをアマチュアサイドに外すことが多い・・という方にはおすすめの打ち方です。
スライスラインの場合
スライスラインの場合は、アドレスで構える際に、フェースのヒール寄りで構えて、フェースのヒール側でボールを打ちます。
こうすることで、ボールは左に打ち出されやすくなります。
スライスラインをアマチュアサイドに外すことが多いという方にはおすすめかも知れません。
ただ、この打ち方はあえてスイートスポットを外して打つわけで、インパクトの感触、または、距離感などに影響を与える場合もありますので、一度練習で試してみてからの方がいいかも知れません。
フックライン・スライスラインの練習方法
ここまで(パットの)フックライン・スライスラインの打ち方について見てきました。
フックラインにしても、スライスラインにしてもそうですが、カップインするラインというのは一つではありません。
強めに打ってゆくのか、弱めに打つのかで狙うべきラインも変わってきます。
強めに打つなら、ボールの曲がり幅(切れ方)は少なく、反対に弱めに打てばボールはより大きく曲がることになります。
つまり、タッチによってラインも変わってくる・・・ということになります。
ただ、ラインを読む時はタッチまで考えている方は案外少ないかも知れません。
フックライン・スライスラインが苦手・・・という方は、もし、ラインを読む時にタッチについてもイメージすることができたら、フックラインのパットやスライスラインのパットももっと入るようになるかも知れません。
そこで、こんな練習方法があります。
まず、練習グリーンでフックライン、もしくはスライスラインになるような場所を見つけます。カップからは1メートルから2メートルほど離れたところからパットを打ってゆきます。
この時、1)まず、強めのタッチでカップインさせるようにしてみます。
強めのタッチで入るようになってきたら、2)今度は弱めのタッチで打ってゆきます。
強めのタッチと弱めのタッチではラインも変わってくると思います。言い換えると、それだけラインには幅があってもいいことになります。
この練習を繰り返してゆくと、ラインとタッチを一緒にイメージしやすくなってゆくと思いますので、もし、フックライン・スライスラインが苦手という方がいらっしゃいましたら、是非試してみてください。
持ち球とフックライン・スライスライン
フックライン、スライスラインの読み方や打ち方、そして、練習方法などについてここまで見てきました。
フックラインやスライスラインというのは、持ち球によっても、得意、不得意があるかも知れません。
ドローボールを持ち球にしていらっしゃる方は、パットでもフックラインが得意、好きな方が多いかも知れませんし・・・
反対にフェードボールを持ち球にしていらっしゃる方は、パットでもスライスラインが得意な方が多いようです。
レッスンプロによっては、そういうことも考えて、自分の得意なラインが残りやすいピンポジションのホールは積極的にバーディを狙っていくべきだと・・・そう指導される方もいます。
さて、自分の得意なラインはいいのですが、苦手なラインが残った場合はどうしても、上記でご紹介したアマチュアサイドに外してしまう※ことが多いかも知れません。
※アマチュアサイドに外すとは、予想以上にボールが曲がり過ぎてしまうこと。(パットの曲がり幅を少なく読んでしまうこと)
フックラインが得意な方はボールを右に打ち出すのは得意でも、スライスラインで、左にボールを打ち出すのが苦手な方も多いです。
スライスラインが得意な方はその反対の方が多いかも知れません。
そのため、もし、フックラインが得意な方は、スライスラインの時だけ・・・ボールの位置をボール1個分、またはボール半個分ほど・・・いつもよりも左に置いてみるのも一つの方法です。
反対にスライスラインが得意な方は、フックラインの時だけ・・・ボールの位置をボール1個分、またはボール半個分ほど・・・いつもよりも右に置いてみるのも良い方法かも、知れません。
ラインを深読みすると下りのパットが残る
ここで少し話が変わりますが・・記事の最初の方で、アマチュアサイドとプロサイドについてご紹介しました。
一般的にアマチュアの場合、アマチュアサイドに外すことが多いと言われています。(パットの曲がり幅を少なめに読んでしまう)
ただ、中級者以上の方になると、反対にラインを深読みし過ぎて(パットの曲がり幅を多めに読んでしまって)、プロサイドに外してしまう・・・というケースもあります。
問題は、例えば、上記のようなスライスラインでラインを深読みしてしまうと、外した時に、下りのパットが残ることが多くなる点です。
この場合、アマチュアサイドに外せば、上りのパットが残る確率が高くなるわけです。
上りと下りのパット、どちらが簡単かといったら、上りのパットですので・・
特にミドルパットやロングパットなど、3パットのリスクがあるような場合、中級者以上の方の場合は、あえて、外すならアマチュアサイドと割り切ってみるのも、一つのリスクマネジメントになるかも知れません。
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