高麗グリーンとは?ベントグリーンとの違いや攻略方法、打ち方、合うパターについて
高麗グリーンとは、高麗芝が使われたグリーンのことですが、高麗グリーンはベントグリーンと並んで日本ではポピュラーなグリーンのタイプになります。
この記事では、
- 1)高麗グリーンの特徴
- 2)高麗グリーンとベントグリーンの違い
- 3)打ち方や読み方といった攻略方法について
- 4)高麗グリーンに合うパター
の4つについて解説してゆきます。
尚、その他のグリーンについては、【グリーンの種類】ベントグリーン、高麗グリーン、バミューダグリーンとは?にてご紹介しています。
目次
高麗グリーンとは?
高麗グリーンとは、日本特有の芝である高麗芝が使われたグリーンのことを言います。
下の写真は高麗芝。葉が硬く、しっかりとしているのが特徴。
(出典:ゴルフ場グリーン専用芝生 - 株式会社チュウブ)
高麗グリーンは、ベントグリーンと並んで日本のゴルフ場では広く採用されているグリーンになります。
※グリーンの種類は高麗グリーン、ベントグリーンの他にもバミューダ芝を使ったバミューダグリーンがありますが、日本ではまだバミューダグリーンを採用しているコースは少ないのが現状です
高麗芝は高温多湿の気候に強いことから、多くのゴルフコースで使われていますが、寒さに弱く、北海道などの寒い地域ではあまり使用されていません。
また、高麗グリーンは見る人によってはベントグリーンに比べると見た目がやや劣る(ベントグリーンの方が綺麗に見える)ため、ベントグリーンと比べてややグレードの低いグリーンと見なされることもあります。
ただ、名門コースと呼ばれるコースの中には、あえて高麗グリーンを使っているところもあります。
ちなみに、高麗グリーンはプロトーナメントの会場となるコースでは使用されていることが少なく、プロの大会の舞台となるコースの多くはベントグリーンを採用しています。
高麗グリーンの4つの特徴
高麗グリーンには、主に4つの特徴があります。
1)芝目がきつい
2)ボールの転がりが遅い
3)スピンがかかりにくい
4)冬には枯れて、転がりが速くなる
これらの特徴について、少し詳しくご紹介したいと思います。
1)芝目がきつい
高麗グリーンに使用される高麗芝は葉が硬く、しっかりとしているのが特徴ですが、その影響で芝目がきつくなる傾向があります。
そのため、芝目と傾斜の向きが同じだと、見た目の傾斜以上にボールが曲がったり、反対に芝目と傾斜が逆向きの場合は、見た目の傾斜よりも曲がらない・・ということが起こったりします。
2)ボールの転がりが遅い
高麗グリーンの2つ目の特徴がボールの転がりが遅いという点です。
ベントグリーンでしかプレーしてこなかった人が高麗グリーンを使ったコースでプレーしたら、パットをショートしまくった・・
そんな話を聞くこともありますが、ベントグリーンに慣れた人が高麗グリーンでプレーする場合は、プレー前に練習グリーンでボールの転がり具合をある程度把握しておいた方がいいかも知れません。
また、パットだけではなく、グリーン周りのアプローチショットもベントグリーンよりも転がらないことを考えて打つ必要があるかも知れません。
3)スピンがかかりにくい
高麗グリーンの3つ目の特徴がスピンがかかりにくいという点です。
ベントグリーンに比べるとバックスピンがかかりにくいので、場合によってはその点を考慮してショットを打つ必要があるかも知れません。
4)冬には枯れて、転がりが速くなる
高麗芝は冬には枯れて緑色から茶色に変わるのが特徴ですが、その状態になると夏場と比べてボールの転がりが格段に速くなることがあります。
冬場に高麗グリーンでパットを打つ場合はその点にも注意が必要です。
高麗グリーンとベントグリーンの違い
左下の写真が高麗芝。右下がベント芝。
(画像の出典:ゴルフ場グリーン専用芝生 - 株式会社チュウブ)
高麗グリーンに使われる高麗芝は、葉が硬くしっかりとしています。一方、ベントグリーンに使われるベント芝は、葉が細く柔らかいのが特徴です。
そういった点から高麗グリーンとベントグリーンには下記のような違いが出てきます。
1)芝目
先ほども書かせていただいた通り、高麗グリーンの方が、ベントグリーンよりも芝目がきつくなります。
そのため、傾斜の向きによっては、高麗グリーンの方が曲がったり、反対に曲がらなかったりということが起きやすくなります。(高麗グリーンの場合、芝目と傾斜の向きが一緒の場合は見た目よりも曲がる。芝目と傾斜の向きが反対だと、見た目よりも曲がらない)
2)ボールの転がり
高麗グリーンの方がボールの転がりが遅く、ベントグリーンの方がボールの転がりは速くなる傾向があります。
そのため、どちらかのグリーンに慣れている人の場合は、もう一方のグリーンだと距離感が合わなくなることもあり、その点は注意が必要かも知れません。
また、先ほども書かせていただきましたが、高麗芝の場合、冬には枯れて、転がりが速くなるという特徴があります。
3)スピン
高麗グリーンの方がかかりにくく、ベントグリーンの方がかかりやすいです。この辺も場合によってはショットを打つ際に注意が必要かも知れません。
高麗グリーンでのパットの打ち方
高麗グリーンでのパットの打ち方ですが、上記のような特徴があることから、下記の点に注意する必要があります。
1)強めに打ってゆく
2)芝目と傾斜に注意する
3)冬場に注意する
1)強めに打ってゆく
特にベントグリーンに慣れている人の場合は、意識して強めに打ってゆく必要があるかも知れません。
できれば、プレー前に練習グリーンで距離感をある程度つかんでおくようにするといいと思います。
2)芝目と傾斜に注意する
これも先ほどもご紹介しましたが、高麗芝の場合はベント芝に比べると、芝目の影響を強く受ける傾向があります。
- 芝目と傾斜が同じ場合は、見た目の傾斜以上に曲がる
- 芝目と傾斜が反対の場合は、見た目の傾斜よりも曲がらない
といったことも起きやすいです。
高麗グリーンでプレーする際ですが、打ったパットが自分が読んだ幅よりも曲がる場合は、読み方を間違えたと考えるより、芝目が強く予想以上に曲がると考えてもいいかも知れません。また、その反対も一緒です。
3)冬場に注意する
これもご紹介してきた通りで、高麗芝は冬場になると枯れます。すると、ボールの転がりが場合によっては格段に速くなるのでその点には注意が必要です。
打ち方を変える必要はあるか?
打ち方そのものですが、高麗グリーンでは手首を使ってパチンと打つ方がいいと言われることもあります。
これは賛否両論あると思いますが、私は打ち方を変えるのはおすすめしていません。
高麗グリーンだからといって、例えば、手首を使って打つという必要はないと思います。それよりも、いつもの打ち方で芝目やボールの転がりの違いに対応してゆくという方法の方がシンプルでいいように思います。
高麗グリーンに合うパターは?
最後に、高麗グリーンに合うパターについて考えてみたいと思います。
プロの中には、高麗グリーンでプレーする時にはいつもと違うパターを使う人もいますが、場合によってはパターを変えるというのも1つの方法かも知れません。
ヘッドの重さ
高麗芝は転がりが悪いわけですが、そういった転がりの悪いグリーンでパットを打つ時、ヘッドの重さを変えるという方法があります。
重いヘッドのパター
高麗グリーンでは、いつもよりも重いヘッドのパターを使うというのも1つの方法です。そうすることが転がりが良くなると感じることもあります。
または、ヘッドに鉛を貼るというのも良い方法かも知れません。その場合はソール部分に鉛を(トゥ側とヒール側の重量のバランスを崩さないように)貼るといいかと思います。
軽いヘッドのパター
もう1つ、軽いヘッドで強めに打ってゆく方法もあります。
専門家によっては、高麗グリーンでは先ほどの重いヘッドを使う方法よりも軽いヘッドのパターでパチンと強めに打つ方がいいと指摘する人もいます。
これは何故かと言うと、重いヘッドにすると反発力が増して、転がりの悪さに対応できるようになる半面、操作性が落ちてしまうというデメリットがあります。
それよりも、操作性の良い軽めのヘッドで強めに打った方がパットの方向性も安定する、というわけです。
どちらが合うかは人によっても違ってきますが、こういった形でヘッドの重さを変えて対処するという方法もあります。
パターのロフト角
高麗グリーンでプレーする場合ですが、パターのロフト角もポイントになります。
ゴルフアナリストのマーク金井さんは高麗グリーンを攻略するポイントについて、パターのロフト角を挙げていらっしゃいます。
ロフト角が少ないパターの方が転がりが良くなると思われているが、それはベント芝の場合で、高麗芝の場合は、ロフト角が少ないパターだと方向性が安定しなくなる、と。
また、その理由については、ロフト角が少ないパターの場合、パットを打った直後に芝目の影響を受けやすく、そのために真っすぐに転がりにくい点を指摘されています。
ではどの程度のロフト角がいいかというと、
「ロフト角が多くなると(5~8度)、打ち出し直後に少しだけキャリーが出ます。キャリーが出てくれると、芝の上をボールが滑りやすくなる分だけ芝目の影響を受けません。結果、直進性のいいパットが打ちやすくなってきます。
たかがロフトと思うかもしれませんが、高麗グリーンでのショートパットはロフトが多い方が、カップインの確率が上がります。」(出典:高麗グリーンを上手く攻略する極意とは!?マーク金井blog)
もし、ロフト角が少ないパターをお使いの場合は、マーク金井さんがおっしゃるように少しロフト角が大きめのパターを試してみるのもいいかも知れません。
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↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。