【ゴルフと力み】 力まない!力を抜くための4つの簡単な方法
素振りの時はリラックスしてスイングできるのに、いざボールを前にするとどうしても力が入ってしまう。
そんなこともあるかも知れません。
この記事では、力んでしまった時に簡単に力みを取る方法についてご紹介したいと思います。
また、ゴルフ以外のスポーツでも力みがプレーのパフォーマンスを下げてしまうことがよくありますが、そんな時にプロの選手達がやっていることについてもご紹介してゆきたいと思います。
さらに、力みの原因がシャフトにあるケースもありますので、それについても記事の最後でご紹介したいと思います。
目次
力み過ぎているかどうかを簡単に判断する方法
これは他のスポーツにも言えることですが、力を抜くといっても、それは完全に脱力した状態になるということではなくて、ある程度、力の入った状態であることは大切なことです。
自宅のリビングでくつろいでいるようなリラックスした状態の方がスイングスピードが上がるかというと、そうではなくて、適度に力の入った状態でなければスイングスピードを上げることはできません。
プロのインパクト時の表情を見てみるとわかりますが、殆どの人が力の入った表情をしています。歯を食いしばっている人もいるし、中には鬼の形相(!)をしている人もいます。
矛盾するかも知れませんが、力を入れる必要はあると思います。ボールを飛ばすためには。
ただ、力を入れすぎてしまうと、筋肉が硬くなってしまって、かえってスイングスピードが落ちてしまいます。
ですので、この記事で力を抜くという表現をさせていただいた場合は、「適度に力を抜く」という意味だと思っていただければ幸いです。
さて、前置きはこの辺にして、力み過ぎているかどうかを簡単に判断する方法があります。
それはどんな方法か?
ということですが、クラブの重さを感じらるかどうかが力み過ぎているかどうかの1つの判断基準になります。
クラブの重さを感じられないのであれば、力が入りすぎているのかも知れません。その場合は重さを感じられる程度まで力を抜く必要があります。
クラブの重さを感じらるかどうかですが、2つのチェックポイントがあります。
1)アドレス時にクラブの重さを感じられるか
2)スイング中にクラブの重さを感じられるか
この2つはどちらも重要です。アドレス中にクラブの重さを感じられていても、スイング中に感じられないのであれば、2)を改善する必要があります。
ただ、多くの場合、1)ができていれば、2)も自然と改善されることが多いので、まずは1)のアドレス時にクラブの重さを感じることを優先するといいかも知れません。
このクラブの重さを感じるという方法ですが、実は往年の名手、青木功プロも長年実践されてきたことだそうです。
青木プロはあるゴルフ雑誌で「ゴルフは欲のスポーツだ。飛ばしたいとかいいスコアを出したいという欲が力みやミスショットを招くのだ」と語ったことがありました。
青木プロはそんな力みを抜くため、クラブの重さを感じて振ることを意識しているそうです。
クラブの重さを感じようとした時、腕や手、肩の余計な力が抜けて、リズムよくスイングができるのだそうで、それを青木プロはずっと実践されているそうです。
また、話は変わりますが、45歳以上のシニア部門のドラコン選手でありながら、自己ベスト402ヤードという驚異的な記録の持ち主、岡本啓司さんも、力まずに振るためにスイングのトップで右手の平でクラブの重さを感じるようにしているそうです。
トップで右手の平でクラブの重さを感じられているかどうかを目安にすると、力みにいち早く気づくことができるのだとか。
他にもクラブの重さを感じることの大切さを指摘するプロや専門家も大勢いますが、クラブの重さを感じようとすると、自然と力が抜けますから、まずはクラブの重さを感じようとしてみるといいのではないかなと思います。
力を抜くための4つの簡単な方法
ここからは具体的に力を抜くための方法についてご紹介してゆきます。
力が入ってしまうのは、①スイング前と、②スイング中の2つのケースがあると思います。
ただ、①スイングの前に力が入りすぎていることが多く、それが結果的に②スイング中の力みにもつながっているので、まずはスイングする前の段階で適度に力を抜く方法についてご紹介したいと思います。
さて、その方法ですが、下記の4つがあります。
- 1)筋弛緩法(きんしかんほう)
- 2)両肩の力を抜く方法
- 3)両腕の力を抜く方法
- 4)その場で軽くジャンプする方法
どれも簡単にできて、尚且つ、力を瞬時に抜くことができます。
では、早速やり方について見てゆきたいと思います。
1)筋弛緩法(きんしかんほう)
この手法はアメリカの生理心理学者ジェイコブソン博士によって考案されたリラクゼーション法がもとになっていて、様々なスポーツで活用されている方法になります。
やり方は、
①筋肉に一度ぐっと力を入れます(わざと力んでみます)
②その後にすっと力を抜きます
ただ力を抜こうとするのではなく、わざと一度力んでから力を抜くことがポイントで、このやり方だと比較的簡単に力を抜くことができます。
ひどく緊張した時などにも、とても効果的な方法だと思います。
力を入れる部位ですが、主に手や腕、肩の筋肉を試されてみてもいいと思います。
また、力を入れる(わざと力む)時間ですが、およそ5秒から10秒程度力を入れたら、すっと力を抜いて下さい。
一度に複数の筋肉に力を入れてもいいですし、最初は手、次に腕、肩と順番にやってゆく方法もあります。
※注意点・・高血圧の人は筋弛緩法は試さないでください
2)両肩の力を抜く方法
これも筋弛緩法に近いですが、やり方は、
①両肩をギュウ~ッと上に持ち上げます
②次に両肩を下にストンと落とします。この時、力を一気に抜くようにします
ショットを打つ前のルーティンにこの動作を入れてもいいかも知れません。
とても簡単にできて、力みがとれる方法だと思います。肩に力が入ってしまう人にもおすすめです。
3)両腕の力を抜く方法
①両腕を体の前に上げる。腕が地面と平行になるまで上げます
②次に力を抜いて両腕をストンと下に落とします
③今度は両腕を体の左右に上げて、同じようにして下にストンと落とします
腕の力を抜く方法ですが、腕に力の入る人には特におすすめです。
4)その場で軽くジャンプする方法
他のプロスポーツの選手がやっているのをよく見ますが、その場で軽くジャンプするのも良い方法です。
高くジャンプする必要はなくて、軽くジャンプする程度で構いません。軽く何度かジャンプしてみます。
軽く何度かジャンプすることで体を適度にリラックスさせる効果がある他、ジャンプして着地することで重心が下がりますので、スイングを安定させる効果もあります。
スイング中に力が入ってしまう場合はどうしたらいいか?
アドレスでは適度に力を抜けているけど、スイング中に力んでしまう場合はどうしたらいいか?
ということですが、先ほど、プロのインパクト時の表情について書かせていただいたように、スイング中はある程度力を入れる必要があると思います。
ですので、力が入ることは悪いことではないと思います。
ただ、先ほども書かせていただいたようにクラブの重さがわからないほど力を入れてしまうと、かえってスイングスピードが落ちてしまいますので、その場合はクラブを重さを感じることを意識してスイングしていただくといいかと思います。
スイングスピードにリミットを設ける
他にも、スイングスピードにリミットを設けるというのも良い方法です。
例えば、フルスイングした時を10割だとしたら、6割以上のスピードは出さないと決めてショットを打ってみます。
どうしても力んでしまう人は、最初は6割をスピードリミットにしてみるのがおすすめですが、自分なりに7割や8割を試してみるのもいいかも知れません。
プロの場合、8割を超えてスイングすることは滅多にないと思います。
ですから、9割とか10割のスピード、力で打とうとしているのであれば、プロのように8割程度に抑えてみるのも良い方法だと思います。
勿論、時にはマン振りして思い切り飛ばすのもゴルフの醍醐味ですし、思い切り振ってゆくことがあってもいいわけですが、普段のスイングでは8割程度をMaxにするとショットやスイングも安定してくると思います。
「ビュン!」という音を聞く
スイング中に余計な力を抜くもう1つの方法が、スイング中に「ビュン!」という音を聞くようにする、ということになります。
これはボールを打ちに行く意識が強すぎて力んでしまう人におすすめです。
やり方は簡単で、打つことよりも「ビュン!」という音を聞くことに意識を向けてスイングしてみます。これは本番のスイングでやってみてもいいですし、本番前の素振りで実践していただいてもいいかも知れません。
「素振りで目一杯振ってみると本番では力み過ぎることがない」
プロゴルファーの金井清一さんは力を抜く方法を聞かれた際、こんな風に答えています。
「一度素振りで目一杯振ってみることです。そこで力を出し切れば、本番では力が抜けて力みすぎることはない」
この素振りで目一杯振ってみる方法もスイング中やまたはアドレスで力み過ぎてしまう人にはおすすめだと思います。
何をしても力が抜けない場合は
それから、特に初心者の人の場合は何をしても力が入り過ぎてしまう・・ということもあるかも知れませんが、それはショットを打つことそのものの不安から来ているのかも知れません。
こういった場合は、ボールを打つのではなくて、練習場にあるティーを打つ練習を繰り返してみるのも良い方法です。ボールは打たず、ティーだけを打ちます。できれば連続して打ってみるといいと思います。
この練習方法については小原プロのゴルフ理論で紹介されていますが、とても良い方法だと思います。
緊張して力んでしまう時の対処方法
緊張するとどうしても力んでしまう。
そんな人もいらっしゃるかも知れません。
そこで、緊張して力んでしまう時の対処方法についてもお伝えしたいと思います。
緊張した場面でショットを打つ時ですが、緊張を何とかしようと思うほど、緊張してはいけないと思うほど、緊張感が高まってしまうことがあります。
これは緊張してはいけないと考えたために、余計意識が「緊張」に向かってしまったためだと思います。
ですから「緊張してはいけない」とは思わない方がいいです。そう思うと、余計緊張感が高まってしまいますから。
じゃあ、どうすればいいのか?
というと、ある程度緊張してしまうのは当たり前だと受け入れてしまいます。
緊張を排除しようとすると余計緊張してしまう。心はどうも、そういう仕組みになっているようです。
ですが、緊張することは当たり前のことだと受け入れてしまうと、不思議と緊張感はそれ以上は高まらず、むしろ、少し緊張が和らいでゆくこともあります。
勿論、完璧にリラックスすることはできないと思います。
家でリラックスしてテレビを見ているような気分でショットを打てればいいのかも知れませんが、それが良い結果になるとは限りません。
むしろ、ある程度の緊張感、適度な緊張感があった方が、パフォーマンスのレベルは上がるように思います。
そんな風にして、緊張するということをプラスにとらえてみることで、余計な力みもとれるのではないかなと思います。
シャフトの硬さと力みについて
最後にシャフトについてですが、自分にとって硬すぎるシャフトを使っていると、それが力みの原因になる場合があります。
反対に軟らかい(軟らかすぎる)シャフトだと力もうと思っても、力めなくなったりします。
ゴルフアナリストのマーク金井さんは、アマチュアのスイングを1,000人分析してわかったことがあるとご自身のブログの中で語っています。
それは何だったか?
ということですが、ゴルファーはシャフトの硬さによってクラブの振り方を無意識に変える傾向があるのだそうです。
大抵の人はシャフトが軟らかくなるほど力まなくなる、ゆったり振るようになるそうです。
ですので、力むことが多い人の場合は、今お使いのシャフトよりも軟らかいシャフトを試してみるのも1つの方法かなと思います。
また、シャフトの硬さ(フレックス)と重さの選び方でもご紹介しましたが、シャフトの硬さを選ぶ際はヘッドスピード以外にもスイングのテンポも重要になってきます。
具体的には、
スイングのテンポが速い → 硬めのシャフト
スイングのテンポがゆったり → 軟らかめのシャフト
が良いと言われています。その辺も考慮してシャフトの硬さを選んでいただくといいかと思います。
▼スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。