テンフィンガーグリップ(ベースボールグリップ)で飛距離が伸びる、スライスが直る理由とは?
こんにちは。ゴルフ総研の森です。
前回、テンフィンガーグリップ(ベースボールグリップ)の握り方。本当のメリット、デメリットとは?ではテンフィンガーグリップの握り方やそのメリット、デメリットについてご紹介しました。
その中でも少しご紹介しましたが、テンフィンガーグリップに変えたことで飛距離が伸びたという人やスライスが直ったという人が案外多いんですね。
今回はその理由について、
何故、テンフィンガーグリップにすると飛距離が伸びるのか?
何故、スライスが直るのか?
ということについて解説していきたいと思います。
目次
テンフィンガーグリップとは?
最初にテンフィンガーグリップについて簡単にご説明すると、テンフィンガーグリップとは、ベースボールグリップと言われることもありますが、他の2つのグリップの握り方、オーバーラッピンググリップやインターロッキンググリップとは違い、右手の小指を左手にからめないで、10本の指全部を使ってグリップを握るタイプのグリップになります。
下の写真のように、右手の小指は左手の上に乗せたり、絡めたりはせず、直接グリップに触れるような形です。
角度を変えてみるとこんな感じです。
テンフィンガーグリップの詳しい握り方やそのポイントについてはテンフィンガーグリップ(ベースボールグリップ)の握り方。本当のメリット、デメリットとは?の中でご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。
このテンフィンガーグリップですが、一般的には、力のない女性ゴルファーやシニアゴルファー、またはジュニアゴルファーに向いていると言われてきました。
ただ、実際には、このテンフィンガーグリップで握っている人は、国内外のプロでもいて、その中には全米プロで優勝したプロ、世界ゴルフ殿堂入りを果たしたプロもいます。
また、国内のアマチュアゴルファーを対象にしたある調査では、テンフィンガーグリップで握っているゴルファーは全体の2割という結果になっています。
この辺の数値は調査によっても変わってくるかも知れませんが、ただ、意外に思われる方もいらっしゃる方もいるかも知れませんが、テンフィンガーグリップで握っている人は思った以上に多いです。
さて、前置きはこの辺にして、次に何故、テンフィンガーグリップにすると飛距離が伸びるのか?何故、スライスが直るのか?ということについて見ていきたいと思います。
何故、飛距離が伸びるのか?
最初に、テンフィンガーグリップで握ることで飛距離が伸びる、ということについてです。
冒頭でもご紹介した通り、テンフィンガーグリップにしたことで飛距離が伸びたと感じる方も多いです。
でも、何故、テンフィンガーグリップにすると飛距離が伸びるのか?
ということですが、1つ目の理由は、「10本の指で握った方が力が入りやすいから」です。
オーバーラッピンググリップの場合は、右手の小指を左手に重ねますので、グリップに直接触れているのは9本の指になります。
インターロッキンググリップの場合も、右手の小指は左手の人差し指と絡める形で、やはり、グリップに直接触れるのは9本の指だけです。
一方、テンフィンガーグリップは10本の指がグリップに触れる形です。
たった1本の指の違いですが、9本で握るより、10本の指で握った方が力が入ると思いますし、実際にそう感じる方が多いです。
2つ目の理由が、「右手を使いやすいから」です。
インターロッキングリップも右手を生かしやすいグリップと言われることが多いですが、右手の小指でもしっかりとグリップを握るテンフィンガーグリップもまた、右手を生かしやすいグリップです。
そのため、右利き、右打ちの方は特に、このグリップにすることで飛距離が伸びるケースがあります。
3つ目の理由が、「手首のコックを使いやすいから」です。
テンフィンガーグリップは小指でもグリップを握ってゆくため、他の2つのグリップ(オーバーラッピング、インターロッキング)と比べて、右手の位置がほんの少し、下に来ます。
このような形で構えると、本当に若干ではありますが、他の2つのグリップと比較して、ハンドダウン気味に構える形になります。
これは、ハンドダウン、ハンドアップとは?メリット・デメリット、インパクトへの影響もでもご紹介しましたが、ハンドダウン気味で構えることで、手首が適度にコックされた状態でグリップが握れるようになるんですね。
すると、スイング中も手首のコックが使いやすくなります。
飛距離が出る人は例外なく、手首のコックをスイングに上手に生かしているのですが、手首のコックを生かしやすくなるテンフィンガーグリップは、飛距離が出しやすいグリップだと思います。
手首のコックについては【神回】手首のコックが使えるかどうかはグリップで決まるにて詳しくご紹介しておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。
何故、スライスが直るのか?
次に、スライスが直るということについてですが、テンフィンガーグリップに変えたことで、スライスが直ったという人も案外多いです。
何故、テンフィンガーグリップにするとスライスが直るのか?というと、理由は2つあると思います。
1つ目の理由ですが、前回の記事の中で、テンフィンガーグリップのデメリットの1つとして、右手を使いすぎて、フックボールが悪化するケースがあると書かせていただきました。
テンフィンガーグリップを試してみた方の中には、力が入っていいけど、右手がききすぎて、フックボールが悪化したという方もいます。
これは言い換えると、スライスを直すには最適なグリップということでもあるんですね。
もっとも、スライスの原因と言っても色々あるわけですが、右手を上手く使えずにスライスが出てしまっている人は、テンフィンガーグリップを試してみる価値はあるかも知れません。
2つ目の理由、これは理由というより、テンフィンガーグリップのメリット・特徴になりますが、テンフィンガーグリップは、左右のグリップの握り方の自由度が高いグリップです。
どういうことかと言うと、例えば、左手だけフックグリップ、右手だけフックグリップといったことが他のグリップに比べると、比較的簡単にできるグリップなんですね。
オーバーラッピングやインターロッキンググリップの場合も、そういったことはできますが、どちらのグリップもちょうど両手がぴったりとフィットするポイントというものがあったりして、だから、人によっては、例えば、どちらかの手だけをフックグリップで握る・・・ということが案外難しいというか。
勿論、テンフィンガーグリップも左手の親指の上に右手の平を重ねてゆくわけですが、ただ、右手の小指を左にからめてゆく他のグリップに比べると、例えば、右手を少しだけフックグリップで握るといったことをしやすいグリップだと思います。
もっとも、スクエアグリップで握る場合は、左手も右手もどちらもスクエアグリップ、フックグリップで握る場合は、左手も右手もどちらもフックグリップで握ることが基本にはなります。
ただ、プロでも左手だけフックグリップとか右手だけフックグリップ気味とか、そういった握り方をしている人もいます。
ですので、もし、そういった形で(一般的なスクエアグリップやフックグリップで)握ってみて、それでもスライスが直らない場合は、右手を左手よりも少し強めのフックグリップで握ってみたり、左手のフックグリップの度合いを右手よりも少し強くしたり・・といった形も試していただくといいかも知れません。
フックグリップの握り方についてはフックグリップの握り方にて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。
ということで、今回はテンフィンガーグリップで飛距離が伸びる、スライスが直る理由について見てきました。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
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