ゴルフの調子が悪い時にできること。ドライバー・アイアンの不調について
ゴルフの調子が良い時と悪い時の違いは何なのでしょうか?
調子といっても、ドライバーであったり、アイアン、パターの調子など様々ですが、今回はショット全般(ドライバー&アイアン)の調子が悪い時について考えてみたいと思います。
また、スイングの感覚を取り戻す方法についても見てゆきたいと思います。
目次
ゴルフスイングそのものは実はあまり変わらない
これはプロであってもそうですが、ショットの調子が悪い時というのは、誰にでもやってくるものだと思います。
調子が良い時もあれば、悪い時もあるのがゴルフなのかも知れません。
調子が悪いのは、コースの場合は、メンタル面が原因になっていることもありますが、今回は技術的な点に絞ってご紹介してゆきたいと思います。
尚、メンタル面に関してはメンタル編にて色々とご紹介しておりますので、よかったらそちらを参照ください。
さて、ショットの調子、スイングの調子が悪い時ですが、実はスイングそのものが原因であることは少ないようです。
これはアマチュアに限らず、プロであってもそうなのですが、調子の良い時と悪い時の違いは、スイングそのものよりも、実はもっと違う部分にあることが多いです。
それは何かと言うと、「アドレス」になります。
ボールを打つ前の部分、 つまり、ボールの位置や姿勢、グリップ、アライメント(体の向き)などです。
特に多いのが、ボールの位置とアライメント(体の向き)です。
スイングそのものに何か狂いが出てくるケースも勿論あります。(これについては後述します)
しかし、それよりも、アドレスの部分に調子が悪くなってしまった原因があることの方が多いようです。
そのため、プロはアドレスに気を使います。
スイングをチェックすることも勿論ありますが、アドレスの部分をチェックすることに時間をかけることが多いですし、トッププロになるほど、アドレスを大事にしています。
アマチュアなら、アドレスはそんなに影響しないのではないか・・と思われるかも知れませんが、昨日(調子が良い時)と今日(調子が悪い時)でスイングが大きく変わってしまうケースは少ないようです。
ただ、スイングが崩れているように見えることはあります。
じゃあ、やっぱりスイングが狂っているのではないかと思われるかも知れません。
ただ、面白いことに例えば、アドレスのどこかが1つが狂うと、他もそれに合せるようにして変わって(狂って)きます。
例えば、ボールの位置がその日、いつもよりも若干左足寄りになっていたとします。
すると、体の向きもほんの少しだけ左を向くかも知れません。例えば、右肩が少しだけ、前に出たりするかも知れません。
するとスイングもアウトサイド・インのスイングになったりすることもあります。
すると、引っ掛けが出る。引っ掛けを防ごうとして、アウトサイド・インの軌道を体を左に向けたまま修正しようとすると、フェースが開きます。
こうなると、スライスが出たりする。
きっかけはほんの少しボールの位置が左過ぎただけだったのに、それが結果的にスライスにつながったり・・・そんなこともあります。
ゴルフでは、毎回同じように構えるのが一番難しい・・・そんな風に言われることがありますが、それは本当にそうなのかも知れません。
ゴルフスイングはそう簡単には変わらない。だけど、ボールの位置は、微妙に変わってしまったりします。気づかぬうちに。
体の向きも日によって微妙に変わってきたりすることもあります。
よくルーティンが大事だと言われることがありますが、これは同じタイミングで構えることで集中力を高めることだけが目的ではないと思います。
ルーティン通りにアドレスに入ることで、毎回同じように構えることができる。それもルーティンの大きな利点の一つだと思います。
また、調子が悪い時に早く調子を戻すためには、調子が良い時の自分のアドレスを把握しておく必要があるかと思います。
ボールの位置もできれば、左足かかとから何センチとか、スタンス幅も何センチ・・・といった風に記録できるものは記録しておくのも良い方法です。
また、調子が悪い時は、スイングをいじるより先に、ボールの位置、体の向き(スタンス、両肩のライン、特に両肩を結んだラインが重要です)、それからグリップの位置を確認してみてください。
その後にグリップの握り方そのものであったり、ポスチャー(姿勢)、スタンス幅という点を確認してみます。
調子が悪い時の原因の多くはそういったポイントにあると思いますので。
調子が悪い時は、ボールを思い切り右や左に置いてみる
以前、図解!ボールの位置。ドライバーからサンドウェッジまででボールの位置とその基準についてご紹介しました。
ボールの位置というのは、ここが正しい位置・・・というのは恐らくなくて、プロであっても全員が同じ位置にボールを置いているわけではありません。
打ちたいショットであったり、自分のスイングなどによっても適したボールの位置というのは変わってくるものだと思います。
ただ、その自分に適したボールの位置というのを見つけるのが難しいし、また、一度ここが適正な位置だと思っても、ボールの位置というのはある意味癖のようになっていて、気づいたら前と同じ位置にボールを置いていた・・・なんてこともあります。
さて、少し話がそれましたが、調子が悪い時は先程ご紹介したように、アドレスをまず確認してみます。
それでも改善されない場合ですが、練習場で、ボールを思い切り右や左に置いてみるのも調子を取り戻すための一つの方法です。
その際は、思い切って、極端にやりたいので、例えば、右足の前に置いてみたり、左足の前に置いてみて、そのボールを実際にミドルアイアンで軽く打ってみます。
こんなショットを打とうとか、真っ直ぐに打とうとする必要はありません。
どんなショットでもいいのですが、ただ、フェースの芯でボールをとらえることを目標にして、打ってみます。
ここまで極端にボールの位置を変えると、なかなか打つのも難しいかと思います。
左足の前(左利きの方は右足の前)にボールを置けば、引っ掛けが出やすいと思いますし、右足の前に置けば、プッシュアウトが出やすいかと思います。
ただ、ボールが飛び出す方向は修正する必要はありません。ただただ、ボールをフェースの芯で打つことだけを目標に打ってみます。
例えば、左足の前(左利きの方は右足の前)にボールを置いて打って、引っ掛けが出たとします。
そしたら、次はボール1個分、右にボールの位置を変えて打ってみます。
また、引っ掛けが出たとします。
そしたら、引っ掛けを直そうとせず、次のショットでは(またフェースの芯でボールに打つことだけを考えて)ボールをまた1個分(最初の位置からはボール2個分)、右に置いて打ってみます。
こうやって、少しづつボールの位置を変えて打っていきます。
反対側(この場合は右足の前(左利きの方は左足の前))からも同じようなことをやってみます。
例えばこんな風にして、ボールの飛び出す方向をスイングで修正せずに、ボールの位置で修正することをやってゆくと、自分が打ち出したい方向に自然と打てるボールの位置というものが見つかることがあります。
もっとも、ショットの結果を左右するのはボールの位置だけではありませんが、ただ、ボールの位置はその結果を左右する大きな要素であることは間違いありません。
打ちたい方向に打とうとするより、自然とその方向に打てるボールの位置を見つけることで、スイングもどんどん安定してくると思いますし、ヘッドスピードも場合によっては驚くほどに上がってゆくこともあります。
ボールの位置についてはゴルフ基礎編のボールの位置にて色々とご紹介しておりますので、よろしかったらそちらも参考になさってください。
ゴルフスイングの感覚を取り戻すには
調子が悪い時は、スイングの感覚がズレてしまっているというか、どこかしっくりこなかったりします。
そんな時、スイングの感覚を取り戻すためにできる練習があります。
1)テンポを変える
この練習では、ゴルフスイングのスピードを速くしたり、遅くしたりします。
最初は100%のスピードでスイングします。
次は90%、80%、70%、60%・・・という風に10%づつヘッドスピードを落として打ってゆきます。
最終的には・・落とせるところまでスピードを落としてみてください。
何%というのは大体で結構です。
この時、スピードを落としても、バックスイング、トップ、インパクト、フィニッシュまできちんと振ることがポイントになります。
落とせるところまでヘッドスピードを落としたら、今度はそこから10%づつ、ヘッドスピードを上げて打ってゆきます。
こんな風にしてスピードを変えて打ってゆくことで、自分が一番調子よく打てるスピードが見つかることがあります。
その一番いいスピードはその時々で変わってくるものかも知れません。
例えば、その時々の体のコンディションであったり、気温もそうですし、またはその時々の自分のレベルによっても、一番いいスピードは変わってくるもので、ある時は60%が一番だったのに、ある時は80%が一番いい・・・ということもあります。
ですので、その時々でベストなスイングスピードというものを見つけようとしてみるのも良い方法かなと思います。
その方が、調子が良い時と悪い時の差が少なくなってゆくのではないかなと、思います。
2)10ヤード刻み
この練習も先ほどのスイングスピードを変えてゆく練習に通じるものがあると思いますが、この練習ではスピードではなく、距離に注目してボールを打ってゆきます。
まず、ピッチングウェッジで10ヤード刻みにショットを打ってゆきます。
例えば、フルスイングの時に100ヤード飛ぶなら、90、80、70ヤードという風に何球かずつ打ち分けてみます。
次はミドルアイアンで同じようにして10ヤード刻みでショットを打ち分けてゆきます。
こうやってヤーデージを変えて打ち分けてゆく練習は、女子プロの中でも実践している人もいて、おすすめの練習方法だと思います。
3)3本のクラブで同じ距離を打つ
今度は違う番手で同じ距離を打ってゆきます。
例えば、9番、8番、7番アイアンで同じ距離を打ちます。
例えば、9番アイアンのいつもの距離が110ヤードだとします。そうしたら8番と7番アイアンでも110ヤードを打ってみます。
ゴルフスイングの感覚を取り戻したい時にはこんな風にして、スピードを変える、距離を変える、番手を変えながら同じ距離を打つ・・・ということをしてみると感覚が戻ってくることがあります。
* * *
さて、ここまでゴルフ(ショット)の調子が悪い時にできることについて見てきました。
調子が悪い時はどうしても、スイングそのものをいじりたくなるものだと思います。
実際にスイングをいじることで調子が戻ってくることもあります。
ただ、アドレスの部分、スイングをはじめる前までの部分をチェックすることを習慣にしてみると、そんなに大きく調子が崩れなくなるのではないかなと、思います。
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