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ゴルフクラブの選び方

ショートウッド(7番、9番ウッド)とユーティリティのどっちを選ぶ?

以前はロングアイアンをバックにいれておくのが当たり前の時代でしたが、今ではアイアンのセットに3番アイアンや4番アイアンが含まれないのが当たり前になってきました。

3番や4番アイアンといったロフトの少ないアイアンは打つのが非常に難しいクラブ。そこでそのロングアイアンの距離を出せてより簡単に打てるものとして登場したのが、ユーティリティやショートウッド(7番ウッドや9番ウッド)と呼ばれるフェアウェイウッドです。

しかし、このショートウッドの距離というのは、ユーティリティとかぶることがあります。

7番ウッドを入れるか、21度のユーティリティを入れるか?とか、4番アイアンの代わりは9番ウッドか24度のユーティリティか?という風に。

今回はそれをどのようにして選ぶべきかをご紹介したいと思います。

目次

ユーティリティのメリット、デメリット

まず、ユーティリティについてですが、その特徴はロングアイアンに比べて重心が低くできることと重心深度(下の図参照)を深くできることです。

これによりボールが上がりやすく、尚且つフェースの縦方向の慣性モーメントが大きくできますから、フェース上下のミスにも強くなります。

また、アイアン型にしてもウッド型にしてもフェアウェイウッドよりも構えやすいという利点、ロングアイアンに近い形で構えられる、フェースをターゲットに合わせられるという利点もあります。

だからといって、3番ウッドをユーティリティにしましょう・・・という風にはなりません。

例えばロフト角15度のフェアウェイウッドと同じロフトのユーティリティで比べた場合、フェース上下の慣性モーメントがフェアウェイウッドの方が大きく、フェアウェイウッドの方が優しいクラブになります。

これは5番ウッドにも同じことが言えると思います。

逆に例えば、7番アイアンと同じロフト角のユーティリティを比べた場合、どちらも十分なロフト角がありますから、ほとんどの方が7番アイアンの方がやさしいというはず・・・です。

そういう風に考えると、ユーティリティのロフトは少なすぎてもダメ、多すぎてもダメということになります。じゃあ、ロフト角何度位がいいのか・・・ということになります。

これについてはクラブメーカーの設立者であり、クラブデザイナーでもある竹林隆光氏は自身の著書「ゴルフクラブの真実」の中で「21度から26度くらい」がユーティリティがその力を一番発揮できるロフト角・・・と答えています。

21度から26度だと、アイアンで言えば3番アイアンから5番アイアン程度ということになります。(ストロングロフトのアイアンであれば、3、4番アイアンから6番アイアン程度)

ですから、基本的な考え方としては3番アイアンから5番、もしくは6番アイアンまでをユーティリティに交換するもしくはショートウッドを検討する・・・と考えていただいてもいいかも知れません。

ショートウッドのメリット、デメリット

ショートウッドと呼ばれる7番ウッドや9番ウッドなどのメリットはとにかくやさしいクラブ・・・ということです。

打ちやすさ、やさしさだけ考えたら、ユーティリティよりもショートウッドの方がやさしいはずです。

ショートウッドはユーティリティに比べて重心深度も深くできますから、ボールもユーティリティよりも上がりやすいという特徴があります。

ですから、ボールを楽に上げてグリーンで止めたい・・・という場合はユーティリティよりもショートウッドの方が良いかも知れません。

ただ、ショートウッドはティーショットで使うとボールが上がりすぎる・・・というデメリットもあります。

フェアウェイからの打ちやすさという意味ではショートウッドが良いですが、ターゲットに対して正確に構えにくいというデメリットを指摘する人もいます。

どちらを選ぶ?4つのポイント

さぁ、ここまで両者のメリット・デメリットを見てきましたが、最終的にはどうやって選べばいいのでしょう。

その1つの方法が、どのような場面で一番多く使うのか?という視点で考えることかも知れません。

 

1)ティーショットで多用したいという場合

ティーショットでユーティリティもしくはショートウッドを多用したいという場合は、ロフト角が21度から26度の範囲であれば、ユーティリティを選ぶ方がよいかも知れません。

特にティーショットはボールの弾道を抑えてラインを出してゆきたい人、ターゲットに対して構えやすいクラブが好きだという方、ロングアイアンのような感覚で構えられるのを好む人はユーティリティを選ばれた方がいいと思います。

また、ユーティリティにもアイアン型とウッド型があります。

詳しくはユーティリティの選び方。種類についてもでも記載していますが、アイアン型は重心深度がウッド型に比べて浅い代わりに、ボールを低く抑えてラインが出しやすいメリットがあります。

ですから、ティーショットを正確に打てる武器を探している方の場合はアイアン型のユーティリティを検討してみてもいいかも知れません。

勿論、ウッド型はアイアン型よりもボールは高く上がりますが、ショートウッドほどではありませんので、中間のクラブを探しているのであれば、ウッド型のユーティリティがいいかも知れません。

 

2)芝の上から多用する、グリーンを狙うクラブを探している場合

芝の上から多用することを考えると、

・ショートウッド
・ウッド型のユーティリティ

・・・の2つを検討されてみてもいいと思います。

どちらも重心深度が深いため、芝の上からでもボールが比較的上がりやすいと思います。

ある程度ヘッドスピードがあって、ボールが上がる人はウッド型のユーティリティもしくはアイアン型のユーティリティでもいいかも知れません。

平均的なヘッドスピードの方であれば、やはりショートウッドにした方がやさしく打てると思います。

 

3)ヘッドスピードの違い

ヘッドスピードで見た場合、

・遅い、もしくは平均的なヘッドスピード・・・ショートウッド、ウッド型ユーティリティ
・ヘッドスピードが速い場合・・・ユーティリティ

・・・ということになりますが、これも好みの問題もありますし、持ち球にもよると思います。

ただ、基本的にはヘッドスピードが遅い方、もしくは平均的な方は楽にボールが上がるショートウッドもしくは、ウッド型のユーティリティ、ヘッドスピードがあって、正確性も重視したい方はユーティリティという形になるでしょうか。

 

4)2本持つという選択肢も

究極のところ、コースやコースコンディションに合わせて使い分ける・・・というのがベストなのかも知れません。

フェアウェイが狭かったりして正確性を求められるような場面が多いなら、ユーティリティを、ボールを上げてグリーンを狙いたいようなコースではショートウッドをいれておく、フェアウェイが狭くドライバーよりも正確なショットでラインを出したいという時はアイアン型のユーティリティを選ぶ・・・という方法もあります。

そうやって使い方を考えてみるのも楽しいものですね。

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