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ゴルフ基礎編

【スタンス幅の基準】広すぎるスタンス、狭すぎるスタンス幅についても

スタンス幅とは、アドレスで両足を広げる度合いのことを言っているのですが、今回は、そんなスタンス幅の基準についてご紹介したいと思います。

また、スタンスが広すぎるケースや狭すぎるケースとその見分け方、自分に合ったスタンス幅を見つける際に大事になってくるポイントなどもご紹介したいと思います。

尚、スタンス幅については、【スタンス幅】ワイドスタンスとナロースタンス(広いスタンスと狭いスタンス)のメリット・デメリットドライバーはスタンス幅が広い方がいいか?狭い方がいいか?でもご紹介していますので、よかったらそちらも参照ください。

目次

1)ドライバーのスタンス幅を基準にする

さて、スタンス幅の基準ですが、これはレッスンプロによっても考え方が違っていることがあって、これが正解ですというものはないのかも知れません。

ただ、1つの考え方として、ドライバーで肩幅の広さを基準にする・・という考え方が一般的です。

当サイトでも、ドライバーで「肩幅の広さ」を基準にしています。

では、ドライバーで肩幅の広さとは具体的にはどの程度の広さでしょうか?

これは、(ドライバーを構える際)両肩の一番端(外側)の部分が両足(靴)の内側の部分に来るようにするということになります。

つまり、両肩の端から垂直に線を引くと、両足の靴の内側に来る・・・ということになります。

イラストにするとこんな感じです。

このドライバーのスタンス幅を基準にして、クラブが短くなるに従ってスタンスを狭くしてゆきます。

どれだけ狭くするかは、下記のスタンスの役割が果たせる範囲で・・ということになります。

2)スタンスの役割。番手別にある最適なスタンス幅

スタンスの役割は大きく分けて3つあります。

①バランスをよくする
②体を回転させやすくする
③体重移動をしやすくする

この3つの役割を果たせる範囲内で、クラブが短くなるにつれて、スタンス幅を狭くしてゆきます。

究極のところ、両足を揃えて立つことが一番狭いスタンス幅ということになりますが、両足を揃えるような極端に狭いスタンス幅ですと、上記の①から③の役割が果たせなくなります。

実際に両足を揃えてショットを打ってみるとわかりますが、バランスが悪くなりますし、体がぐらぐらして回転し難くなります。体重移動もスムーズにはできなくなります。

少し話がそれましたが、クラブが短くなるにつれてスタンス幅を狭くしてゆく際、どれだけ狭くしてゆくか・・という明確なルールはありませんが、上記の3つの役割が果たせる範囲内で・・狭くしてゆくようにします。

番手別に最適なスタンス幅というものがあるものだと思います。

例えば、ドライバーのような長いクラブだと、スイングは必然的に大きくなります。

このような長いクラブで、スタンス幅をウェッジの時のような狭いスタンスにするとスイング中に大きくバランスを崩したりします。

サンドウェッジのような短いクラブだと、スイングは必然的に小さくなります。

このような短いクラブで、ドライバーのように広いスタンス幅にすると、かえってバランスが悪くなったり、体の回転が抑制されたり、体重移動がうまくできなかったりします。

つまり、それぞれのクラブ(番手)に合ったスタンス幅があるということだと思います。

そして、その番手に合ったスタンス幅を見つけるポイントが、先程の3つになると思います。

①バランスよく振れること
②体を回転させやすいこと
③体重移動がしやすいこと

3)スタンスが広すぎる場合と狭すぎる場合

さて、次にもし、スタンスが広すぎるとどうなるか?狭すぎるとどうなるか?ということについて考えてみたいと思います。

ここで言う広すぎる、狭すぎる・・というのは、自分にとって・・という意味になります。

先程はスタンス幅の基準について書かせていただきましたが、それはあくまでも基準であって、人によってはそれよりも広くした方がいいかも知れませんし、狭くした方がいいかも知れません。

基準よりも広くした方がいいか、狭くした方がいいかを見分けるために、スタンス幅が自分にとって、広すぎる場合と狭すぎる場合とで考えてみたいと思います。

広すぎる場合

スタンス幅が自分にとって広すぎると、体や肩の回転(ショルダーターン)、腰の回転を抑制してしまうことがあります。

そのため、スイングが小さくなったり、肩の回転が浅くなったりすることがあります。

スタンス幅をいつもよりも数センチ~5センチ程度狭くしてショットを打ってみて、そちらの方がバランスよく振れて、体をより深く回転できたり、飛距離が出ると感じた場合は、スタンス幅は狭くしてみてもいいかも知れません。

ちなみにアマチュアゴルファーを対象にした実験では、スタンス幅をいつもより5センチ狭くすると飛距離もヘッドスピードもアップするという結果になっています。

(下記はドライバーを使った実験になります)

スタンス幅 ヘッドスピード 飛距離
いつも通り
5センチ広く 落ちる 落ちる
5センチ狭く 上がる 伸びる

狭すぎる場合

スタンス幅が狭すぎる場合は、肩や腰はよく回るのですが安定感がなく、スイング中にバランスを崩しやすくなります。

特に下半身を積極的に使ってスイングするタイプの方や、ヘッドスピードが速い方、大きなスイングをする方の場合は、狭くするよりも、一般的な広さか、またはそれよりも若干広めのスタンス幅にしてみてもいいかも知れません。

4)自分に合ったスタンス幅の探し方

ここまでスタンス幅の基準について、広すぎる場合、狭すぎる場合についてご紹介してきました。

大切なことは、自分に合ったスタンス幅を探すということだと思います。

自分に合ったスタンス幅は、先程もご紹介しましたが、①バランスよく振れていること、②体を回転させやすいこと、③体重移動がしやすいこと・・・この3つを満たしているかどうかで判断するとよいと思います。

その上で、下記のようなことが言えるかと思います。

一般的なスタンス幅かワイドスタンス(広めスタンス)がおすすめ

1)下半身を積極的に使ってスイングする方
2)体重移動を積極的にする方
3)体がやわらかい方
4)大きなスイングをする方
5)ヘッドスピードが速い方(43m/s以上 ※ドライバーのヘッドスピード)

一般的なスタンス幅かナロースタンス(狭めスタンス)がおすすめ

1)下半身をあまり使わない方
2)ベタ足でスイングする方(ヒールアップしない方)
3)体が硬い方
4)コンパクトなスイングをする方
5)ヘッドスピードが一般的か、それよりも少し遅い方(43m/s未満 ※ドライバーのヘッドスピード)

先程もご紹介しましたが、特にアマチュアの方の場合は広すぎるよりも狭めのスタンスの方が飛距離もヘッドスピードも伸びるケースが多いようです。

また、恰幅のよい方(少し太めの体型の方)の場合はスタンスを狭くした方が体が回転しやすくなるケースもあります。

シニアの方で体が硬くなったと感じる方、バックスイングで十分に体を回転させられないと感じている方の場合も、広いスタンス幅よりもやや狭めのスタンス幅の方がバックスイングがスムーズになることもあるかも知れません。

いずれにしても、自分に合ったスタンス幅というのはショットの結果を左右する大事な要素の1つだと思います。

5)番手別にスタンス幅を変える時に注意したい両手の位置

少し話は変わりますが、ドライバーからクラブが短くなるにつれて、スタンスの幅を狭くしてゆきますが、その際に1つ、注意点があります。

それが両手(グリップ)の位置になります。

ゴルフの帝王と呼ばれたジャック・ニクラウスがアドレスやスイングについて、注意していたことがいくつかありますが、その1つが両手の位置でした。

ジャック・ニクラウスの名言集。ゴルフの帝王が語った珠玉の言葉

ニクラウスは番手によってスタンス幅を変えていたのですが、両手の位置だけは変わりませんでした。

両手の位置ですが、何を基準にしていたか・・・というと、左足です。左足に対して、両手の位置がどこにあるのか・・・ということをコーチに毎回のようにチェックしてもらっていたようです。

ニクラウスは、具体的には左足の太ももの内側の前に両手が来るように構えていたようです。

それは番手が変わっても同じ。ドライバーからサンドウェッジまでニクラウスは左足太ももの内側の前に両手が来るように構えていたのです。

このアドレスでの両手の位置は、ショットの行方にも大きく左右します。

当サイトでも両手の位置は左足の太ももの内側の前に両手が来るように構えることを1つの基本としてご紹介させていただいておりますが、この位置よりも両手が前にくるとフックボールが出やすく、この位置よりも後ろ(右足寄り)に来るとフェースがスイング中に開いてスライスが出やすくなります。

ですので、この両手の位置というのはとても重要になってきます。

特に、番手ごとにスタンス幅を変えてゆく際に、この両手の位置がずれてしまうケースもありますので、注意してみてください。

アドレス時のグリップ(両手)の正しい位置。ドライバーからアイアンまで

6)同じアイアンでもスタンス幅を変えるテクニック

少し特殊なケースで、これは上級者向けかも知れませんが、同じ番手でもショットによってスタンス幅を変える・・というテクニックもあります。

プロの中にはこのテクニックというか方法を使っている人もいますが、同じ番手でも、強めにスイングして飛距離を伸ばしたい時はスタンス幅を広げて打ちます。

同じ番手でも、例えば、残りの距離がちょうど番手と番手の間の距離だったりした時は、少しスタンス幅を狭くして飛距離を落とします(調節します)。

このやり方は合っている方とそうでない方がいらっしゃると思うので、練習場などで試してみてから、実践で使ってみてもいいかと思います。

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