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ゴルフスイング編

ゴルフスイングとループ(8の字のスイング)、逆ループ軌道について

ゴルフスイング編では、バックスイング、インパクト、ダウンスイングについて色々とご紹介してきました。

今回は、ゴルフスイングとループについてご紹介したいと思います。

ゴルフスイングで言うところのループとは、ヘッドが8の字、または、弧を描くような動きをすることを指します。

具体的には、例えば、バックスイングでアウトサイドにヘッドを上げて、ダウンスイングではそれよりもインサイドからヘッドを振り下ろすと、ヘッドは後ろ(ボールの後方)から見ると、弧を描くような形、もしくは、8の字を描くような形になります。

ここで言う、アウトサイドとか、インサイドというのは、ボールと目標を結んだ飛球線の外側(アウトサイド)、内側(インサイド)という意味になります。

今回はそんなループ軌道について、また、逆ループ軌道についてもご紹介してゆきたいと思います。

ループとは?

ループとは、冒頭でもご紹介したようにヘッドが8の字を描くような動きをすることですが、このループを使ったスイングというと、ジム・フューリクという選手を思い出します。

ジム・フューリクは全米オープンチャンピオンであり、世界ランキング2位にもなった実力者でした。

フューリクのスイングは、バックスイングでクラブをアップライト※に上げ、切り返しからダウンスイングではクラブヘッドが8の字を描きながら、今度はインサイドから下りてくる非常に特徴的なループのあるスイングで有名でした。

※アップライトとは縦振りのこと。ちなみにフラットとは横振りのことになります

彼の場合は、ボールに近づいて構えることで、バックスイングが自然とアップライトになるようにしていたと言います。

ダウンスイングに入ると、ヘッドをループさせて、インサイドから振り下ろしていたのですが、普通はこれをやってしまうと、特にドロー打ちの方の場合、ひどいフックボールが出たり、ドローボールが曲がり過ぎてしまうこともあります。

ただ、フューリクの場合は、フックボールを防ぐために、グリップをダブルオーバーラッピンググリップ(=右手の小指だけではなく、薬指も左手にかける握り方)にしていました。

後ほどご紹介しますが、フューリクほど極端ではなくても、スイングする際にループを意識してみることで、スライスが改善するケースもあります。

ヘッドをループさせて打つ方法ですが、バックスイングでクラブをアップライトに上げて、ダウンスイングでフラットに振るのも一つの方法です。

具体的には、バックスイングでクラブをややアウトサイドに上げて、ダウンスイングではいつもよりもインサイドから振ります。(そうすると、バックスイングでクラブをアップライトに上げて、ダウンスイングでフラットに振る形になりやすいです)

この方法については少し後により詳しくご紹介します。

ループ(8の字)は意識するべき?

さて、このループ(ヘッドが8の字を描くような動き)ですが、意識した方がいいのでしょうか?それとも意識しなくてもいいのでしょうか?

ゴルフスイングの場合、ヘッドを適度にインサイドに引いて、インサイドから振り下ろし、ボールに当たって、インサイドにヘッドが抜けてゆく・・という形が基本になります。

この形でも、例えば、バックスイング、それからダウンスイングで左腕が地面と平行になる位置で比べてみると、シャフトはバックスイインの時よりも、ダウンスイングの時の方が寝るような形になります。(バックスイングよりもダウンスイングの方がよりフラット、横振りになるということ)

すると、意識しなくても、ヘッドは、ボールの後方から見ると、軽いループを描く形になると思います。

ですので、ループは基本的には意識するものというよりも、自然とそうなるもの・・と言えるかも知れません。

ですので、基本的にはループは意識しなくてもいいのですが、ただ、あえて、強め(大きめ)のループになるようにスイングすることで、スライスを改善する、または、ドローボールを打ってゆく・・・という方法もあります。

ループを使って、ドローボールを打つ

あえて、強め(大きめ)のループになるようにスイングすることでスライスを改善する、または、ドローボールを打つ・・という方法について少しご紹介したいと思います。

1)テークバック

あえて、いつもよりもややアウトサイドにクラブヘッドを引くように意識してみます。

といっても、大げさに外側にヘッドを引かなくても結構です。

じゃあ、どの程度アウトサイドに引けばいいか?ということですが、目標とボールを結ぶ飛球線がありますが、その飛球線がボールの後ろにも真っすぐに伸びているとイメージします。

その線に沿って、20センチから30センチ程度、ヘッドを真っすぐに引くようにします。

ヘッドを真っすぐに引いているわけですが、本来、ヘッドはその線よりも内側に引く形になりますので、真っすぐに引いてはいるのですが、本来のヘッドの軌道よりはアウトサイドに引いているような形になります。

この際、クラブフェースのど真ん中に目がついているとイメージしてみます。

こんな感じでしょうか・・

この目がクラブを真っすぐに引いている間、ボールを見続けているようにします

そのようにクラブを引くと、フェースを若干閉じながら、ヘッドをアウトサイド(真っすぐに)に引く形になります。

このような形でスイングをスタートさせると、ループさせやすくなります。

また、このようにループさせると、ダウンスイングでは、インサイドから振りやすくなることが多いのですが、その際、特にスライサーの方の場合だと、フェースが余計開きやすくなることがあります。

それを防ぐためにも、フェースをボールに向けながらテークバックする・・・ということをします。

2)切り返し、ダウンスイング

次に切り返し、ダウンスイングですが、ヘッドをアウトサイドに上げると、切り返しでは、反対にインサイドからヘッドが下りてきやすくなります。

ヘッドをアウトサイドに上げてゆくと、トップ付近で内側にスペースが空きやすく、そのため、インサイドから振り下ろしやすくなります。

後ほどご紹介しますが、この反対だと、つまり、インサイドに引きすぎると、トップ付近でクラブを上げるスペースがなくなってしまい、ダウンスイングではヘッドが外側から下りてきやすくなります。(逆ループ軌道)

少し話がそれましたが、バックスイングでややアウトサイド(真っすぐ)にヘッドを引くことが(今回のように大きなループを作る場合は)大事でそれができると、インサイドから振り下ろしやすくなります。

ですので、切り返し、ダウンスイングでは、いつもよりややインサイドから振る・・・位の意識でもいいかと思います。

ただ、ヘッドがループ軌道を描いて、インサイドから入ってくる際に、フェースが開きやすくなりますので、ダウンスイングでは右手の平、もしくは左手の甲がやや地面を向きながら下りてくる意識でスイングしていただいてもいいかも知れません。

その意識だと、目標よりもやや右に飛び出して、左に戻ってくるドローボールになりやすいと思います。

逆ループ軌道はスライスや引っ掛けの原因に

さて、ここまでループ(軌道)について、また、ループを使ってスライスを改善する、ドローボールを打つ方法について簡単に見てきました。

ところで、ループには、逆ループもあります。

これは、簡単にご説明すると、クラブをいつもより(または本来の軌道より)インサイドに引いて、ダウンスイングでは反対にヘッドがアウトサイドから下りてくるような形、ヘッドの軌道になります。

言い方を変えると、バックスイングではシャフトが寝て(極端に言うと、水平に近くなり)、ダウンスイングでは反対にシャフトが立つ(極端に言うと、垂直に近くなる)形になります。

この形でスイングをすると、スライスや引っ掛けが多くなります。また、飛距離もかなりロスしてしまうことが多いです。

この原因ですが、1つは、バックスイングでヘッドをインサイドに引きすぎてしまっていることが考えられます。

ゴルフではよく、インサイドから振り下ろすのが正解といったことが言われます。

それは間違ってはいないのですが、インサイドから振ろうとして、テークバック(バックスイング)でもクラブをインサイドに振ろうとする方もいらっしゃいます。

ただ、先ほども書かせていただきましたが、これをしてしまうと、バックスイングのトップ付近でクラブを上げるスペースがなくなってしまい、ダウンスイングでは、むしろ、ヘッドが外側から下りてきやすくなります。

つまり、ヘッドが本来とは逆の、逆ループ軌道を描いてしまいやすくなります。

この場合は、先ほどもご紹介させていただいたように、テークバックではクラブをあえて、少しアウトサイドに上げる意識にすると、ダウンスイングでヘッドが内側から下りてきやすくなると思います。

バックスイングでシャフトが寝て(極端に言うと、水平に近くなり)、ダウンスイングでは反対にシャフトが立つ(極端に言うと、垂直に近くなる)・・・ということの2つ目の原因は、グリップの握り方になります。

具体的に言うと、グリップが自分にとってウィークグリップだと、バックスイングのちょうど、左腕が地面と平行になる位置で、クラブが寝て(極端に言うと、水平に近くなって)しまいやすくなります

「自分にとって」と書かせていただいたのですが、グリップには個人差があって、スクエアグリップでストレートボールが打てる人もいますし、そのスクエアグリップだとスイング中にフェースが開いてしまって、スライスする方もいます。

自分にとってウィークグリップでクラブを握っていた場合、バックスイングをはじめてすぐに、左腕が(もしくは右腕)が少しですが、右方向(時計回り)にロール(回転)しやすくなります。

そうやって、バックスイングで左腕(もしくは右腕)が右方向にロールすると、バックスイングのちょうど、左腕が地面と平行になる位置で、クラブが寝て(極端に言うと、水平に近くなって)しまいやすくなります。

その位置でクラブ(シャフト)が寝てしまうと、インサイドにクラブを引きすぎた時と似ていて、スイングのトップ付近で腕を内側に振るスペースがなくなってしまい、仕方なく、クラブを外側から振り下ろしてしまう・・・ということが起こる場合が多いです。

この動きは「オーバー・ザ・トップ」などと言われることもありますが、スイングはカットスイングのような形になり、引っ掛けやスライスが頻繁に出るようになります。

この場合、クラブが寝てしまわないように、クラブをバックスイングで立てるようにしてみてもいいのですが、根本的な原因は、ウィークグリップで握っているために、左腕(もしくは右腕)が右方向にロールしてしまうことになります。

ですので、スイングそのものをいじる前にまず、グリップを見直してみてもいいかも知れません。

それまでスクエアグリップで握っていた方が、フックグリップに変えてみたところ、バックスイングでシャフトが寝てしまう問題が自然と解消された・・・というケースも多いですので。

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