【ゴルフ】体重移動のタイミング、練習方法について。体重移動とスエーの違いも
今回は体重移動のタイミングについてです。
体重移動のタイミングですが、「このタイミングで行うのがいい」という基準のようなものはなく、バックスイングをスタートしてすぐのタイミングで体重移動をしていってもいいですし、もう少し遅く、ゆっくりとしたタイミングで体重移動をしていただいても構いません。
ただ、プロの場合は恐らくかなり早いタイミングで体重を移動している人が多いと思います。
今回はそんな体重移動について、
- どのタイミングで体重を移動したらいいか?
- トップでは右足に体重の何パーセントを移動したらいいか?
- 体重移動でよくある間違い
- 正しい体重移動とスエーの違い
- 体重移動とタイミングがつかめない時にできること
といったことについて見てゆきたいと思います。
目次
- 体重移動はどのタイミングで行うのがいいか?
- トップでは体重の何パーセントを右足に乗せるのがいいか?
- 体重移動でよくある間違い
- 正しい体重移動とスエーの違いは何か?
- 体重移動のタイミングがつかめない時は?簡単にできる練習方法
- 体重移動のタイミングは意識した方がいいか?
体重移動はどのタイミングで行うのがいいか?
体重移動のタイミングですが、冒頭でも書かせていただいた通り、ルールや基準のようなものはありませんので、早めのタイミングで体重を移動していただいてもいいですし、遅めのタイミングで体重移動をしても構いません。
ただ、プロの多くは恐らくかなり早いタイミングで右足に体重を乗せていっていると思います。
恐らく多くのプロは、バックスイングをスタートして、両手が右腰の横に来る位置、もしくはシャフトが地面と平行になる位置では、体重の6割以上が右足に乗っているのではないかなと思います。
体重移動をすると、若干ですが、体も右に移動します。これが体重が移動した証拠なのですが、プロの多くはその位置で体が若干ですが、右に移動しています。これは体重の多くが右足に移っている証拠だと思います。
体重移動の具体的なタイミングですが、当サイトとしてはテークバック(バックスイング)をスタートするのと同時に体重を右足に乗せてゆくことをおすすめしています。
つまり、
体重移動をスタートするタイミング = テークバックをスタートするタイミング
・・になります。
あくまでも目安ですが、テークバックスタートと同時に体重移動を開始して、ちょうど両手が右足の真上に来る位置では体重の6割程度が右足に乗るようなそんな感じです。
残りの体重は体の回転と共に徐々に右足に乗せていきます。
勿論、体重移動のタイミングはもっと遅くても構いませんが、どちらかというと、このように早いタイミングで体重を移動させた方がスイングがシンプルになるように思います。
トップでは体重の何パーセントを右足に乗せるのがいいか?
バックスイングのスタートと同時に体重を右足に移動させてゆくわけですが、最終的に、バックスイングのトップの位置では右足に体重の90%を乗せるようにします。
体重移動、プロとアマの違いとはでもご紹介しましたが、以前、米ピッツバーグ大学医療センターがプロとアマチュアがスイング中にどれだけ体重を移動させているか・・といったことを調査しています。
その結果はこんな形になりました。
()内は 体重がかかっている場所 | プロ | アマチュア |
バックスイングのトップ (右足) | 90% | 50% |
ダウンスイングのスタート直後 (左足) | 110% | 65% |
インパクト(両足) | 25% | 50% |
[ 参考:米ピッツバーグ大学医療センター]
上の結果をご覧いただいてもわかると思いますが、プロの場合はバックスイングのトップで右足に体重の90%が乗っているのに対して、アマチュアは50%しか体重が移動できていませんでした。
この40%の違いは大きな飛距離の違いになると思います。
言い方を変えるとアマチュアは大きく飛距離を伸ばせる可能性があるということだと思います。
体重移動でよくある間違い
先ほど、体重移動は早いタイミングで行うと書かせていただきました。
この時、よくやってしまう間違いがあります。
それが「スエー」(もしくはスウェー)になります。
スエーとは、体がバックスイングで右に流れることを言いますが、体重を右足に移動させようとして、間違ってスエーしてしまっている人が多いです。
スエーをしてしまうと、いくら一生懸命振ってもヘッドスピードが上がらず、飛距離をむしろ失ってしまうことが多いので、注意する必要があります。
正しい体重移動とスエーの違いは何か?
では、正しい体重移動とスエーの違いは何なのでしょうか?
両者とも、右足に体重を乗せてゆくことに違いはないのですが、正しい体重移動とスエーにはこんな違いがあります。
正しい体重移動:体が回転している
スエー:体が回転していない。体が右に流れている
正しい体重移動の場合は、体の回転が伴っています。
体を回転させながら、右足に体重を乗せてゆくのが正しい形になりますが、スエーの場合は、体の回転が伴っておらず、体、もしくは腰が右に流れてしまっている状態です。
正しい体重移動:トップで右足に体重がしっかり乗っている
スエー:トップ付近で体重が左足に移動してしまうことが多い
正しい体重移動の場合は、トップで体重の多くがしっかり右足に移動しているのに対して、スエーの場合は、バックスイングの途中までは右足に体重が乗っているのですが、トップ付近に来ると、体重が左足に戻ってしまうことが多いです。
スエーをすると、トップ付近で体が伸び上がってしまうことが多く、すると体がターゲット方向に傾いてしまうことがあるのですが、そうなると、体重はバックスイングの途中で左足に戻ってしまいやすくなります。
先ほどのプロとアマチュアの体重移動の違いですが、アマチュアの場合はスエーをしているために、右足に体重を十分に移動できていないのかも知れません。
正しい体重移動:飛距離が出る
スエー:飛距離を失う
体重を正しく移動させると飛距離は伸びますが、スエーの場合はやればやるほど飛距離を失うことが多いです。
もし、一生懸命振っているのに飛ばない場合は、スエーをしてしまっているのかも、知れません。
正しい体重移動:スイングの軌道がインサイド・インになりやすい
スエー:スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすい
正しい体重移動の場合は、体の回転が伴っているわけですがバックスイングでしっかりと体を回転させると、ダウンスイングで飛球線(=ボールと目標を結んだライン)の内側からクラブヘッドが入ってきやすくなります。
一方、スエーの場合は、バックスイングで体が十分に回転していないため、トップでの両手の位置が高くなりやすく、結果的にアウトサイド・インのスイング(下の図)につながってしまうことがあります。
スエーせずに体重移動をするには?
では、スエーせずに体重移動をするにはどうしたらいいか?
ということですが、スエーしないためには、体を回転させる必要があります。
以前、ゴルフスイングはある種の「回転運動」という風に書かせていただいたことがありますが、回転せずに右足に体重を移動させようとすると、ほぼスエーになります。
ですので、回転しながら体重を右足に乗せてゆく・・ということが大切なポイントになります。
その際のコツですが、体重を右足に移す・・でもいいのですが、それでスエーしてしまう場合は、体重を右足の股関節に移す、もしくは体重を右ひざに移す・・という意識でスイングしていただくといいかも知れません。
また、プロや上級者の中には、体重を右足の内側で受け止めるような意識でスイングしている人もいますが、そのようなイメージでもいいと思います。
その他、スエーしないための方法や体重移動のコツについては、ゴルフスイング編、もしくは、ドライバーは体重移動を意識する?しない?体重移動のコツについてもにてご紹介していますので、よかったらそちらも参照ください。
体重移動のタイミングがつかめない時は?簡単にできる練習方法
体重移動のタイミングの話に戻りますが、体重移動のタイミングがどうしてもつかめない時はどうしたらいいでしょうか・・?
この場合ですが、簡単にできる練習がありますので、ご紹介したいと思います。
まず、クラブはショートアイアン(9番アイアンなど)かウェッジを持ちます。ボールは打ちません。素振りをしてゆきます。
①いつも通りアドレスをとったら、バックスイングをしてゆきますが、この時、左足は完全に地面から浮かせてしまいます。(左足ですが、バックスイングスタートと同時に浮かせていきます)
テークバックをしながら、左足を浮かせてゆくような形、ちょうど、野球の一本足打法のような形です。
そのままゆっくりトップまでスイングします。浮かせた左足ですが(上の写真の野球選手の左足のように)右足の方に寄せてゆくような形にします。
②切り返して、ダウンスイングに入りますが、浮かせた左足を元の位置に戻すようにして、ダウンスイングに入ります。
左足を踏み込むような、そんな意識にします。
③後は、いつものようにフィニッシュまで振っていってください。
この素振りを何度かした後、いつものように素振りをしてみます。
何度かこの練習を繰り返しているうちに、体重移動のタイミングがつかめてくると思います。
また、バックスイングをする際ですが、
①ベタ足・・・左足のかかとを浮かせずにバックスイングする
②ヒールアップ・・・バックスイングの際、左足のかかとを少し浮かせる※1
という2つの方法があります。
※1 どの程度左足かかとを浮かせるかという基準はありませんが、目安としては数センチから5センチ程度、左足かかとを地面から浮かせるようにしてみるといいと思います。
もし、ベタ足のスイングで体重移動のタイミングがつかめないと感じる場合は、ヒールアップを試していただいてもいいかも知れません。
ヒールアップをした方がスムーズに体重移動ができるという人も多いですので。
プロは何故ヒールアップをしないのか?
左足を浮かすヒールアップとベタ足はどっちがいいか?【比較します】
体重移動のタイミングは意識した方がいいか?
さて、ここまで体重移動のタイミングについてや正しい体重移動とスエーの違い、スエーしないためのコツや体重移動のタイミングをつかむための練習方法について見てきました。
最後に体重移動のタイミングは意識した方がいいのかどうか・・ということですが、練習で意識してみるのはいいことだと思います。
本番では、理想を言えば、意識しないで打てた方がいいのかなと思います。
ただ、この辺は個人差があると思いますので、タイミングを意識した方がいい結果になる人もいらっしゃるかも知れません。
また、体重移動や体重移動のタイミングを意識すると、どうしてもボールが曲がったり、スイングのテンポが崩れてしまうと感じる人も中にはいます。
その場合は、ドライバーは体重移動を意識する?しない?体重移動のコツについてもでもご紹介した、体重移動を意識しないで軸回転で打つという方法もあります。
中には、その方がスエーしなくていいと考えるプロもいますので、体重移動のことを考えるとどうしてもスエーしてしまったり、体重移動を意識しても飛距離が出ない場合は、軸回転を意識してみてもいいかも知れません。
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↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。