ゴルフスイングと体の回転についてのQ&Aのまとめ
今回はゴルフスイングと体の回転について、よくある疑問とそれに対する当サイトなりの答えをまとめてゆきたいと思います。
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目次
- Q1 体の回転と腕の振り、どちらが重要ですか?
- Q2 回転する時は何を軸にしたらいいですか?また、軸は何本ですか?
- Q3 体を回転させることと肩を回転させることは一緒ですか?
- Q4 どの位体を回転させるといいですか?
- Q5 体が硬くてうまく回転できない時はどうしたらいいですか?
- Q6 回転しても、体重が右足に乗りません
- Q7 右ひざが伸びるとダメなのは何故ですか?
- Q8 体の回転を意識するための練習はありますか?
Q1 体の回転と腕の振り、どちらが重要ですか?
どちらも重要だと思います。
ただ、どちらかというと、体の回転の方がゴルフスイングの場合は重要で、体が正しく回転できていれば、腕も振りやすくなります。
また、体の回転が正しくできていれば、腕をしっかり振るスペースができるので、スイングスピードそのものも上がりやすくなります。
ゴルフスイングは「ある意味、回転運動」という風に以前書かせていただいたことがありますが、腕を速く振ろうとするよりも、より深く回転した方が飛距離は伸びると思います。
プロでも飛ばし屋と言われる人達はほぼ例外なく、より深く(大きく)回転していますが、飛距離アップという意味でも、腕を振ることよりも体を回転させることを意識した方がよい結果につながることが多いかも知れません。
ただ、中には腕、特に利き腕をうまく使えていない人もいて、それがヘッドスピードのロスにつながっているケースもありますが、特にそういう人には腕を振る意識が必要かも知れません。
Q2 回転する時は何を軸にしたらいいですか?また、軸は何本ですか?
体を回転させる際の軸(回転軸)ですが、背骨を軸にします。
背骨が軸になりますので、軸は1本ということになります。
ただ、この背骨(軸)は、体重移動をする際に、体重が動く方向に少し移動するような形になります。ですので、バックスイングでは右に、ダウンスイングでは左に動きます。
また、この背骨という軸ですが、アドレスの段階で若干ですが、右に傾けておきます。そして、その右への傾きを保ったまま、その右にやや傾いた背骨を軸に体を回転させてゆきます。
背骨は右に傾けておくと書きましたが、正確には、自然とやや右に傾く形になります。
これは何故かということですが、ゴルフの場合は、グリップを握る際、右手が左手よりも下にきます。
すると、右肩も左肩よりも下がる形になりますが、このように構えると、若干ですが背骨が右に傾きます。
その傾きを保ったまま、右に回転するような形になります。
ただ、ゴルフスイングには様々な理論があって、軸は2本という考え方もありますし、背骨を軸にしない考え方もあります。
これは、どれが正解ということではないと思います。ご自分に合う考え方が一番ということになると思いますが、当サイトとしては、背骨を軸をする考え方をご紹介しています。
軸についてはゴルフスイングの軸についてにてより詳しくご紹介しています。
Q3 体を回転させることと肩を回転させることは一緒ですか?
基本的には一緒だと思いますし、どちらを意識していただいてもいいと思います。
もし、肩を回転させるイメージでスイングする場合ですが、単純に肩を回転させると考えてもいいかも知れませんし、または、あごの下に左肩を入れてゆくような意識でもいいかも知れません。
また、肩を回転させるという言葉は、腰をあまり回転させないように・・という意味も含んでいる場合もあるかも知れません。
ゴルフスイングでは捻転差が大事だと言われることがあります。
この場合の捻転差とは、肩と腰の回転差を言っているわけですが、腰を回し過ぎてしまうと捻転差ができないのでよくない・・という考え方もあるので、そういう意味でも、体を回転させる・・ではなく、肩を回転させる・・という風に表現する人もいるかも知れません。
(腰はあまり回転させない方がいいという考え方もある)
ただし、ゴルフスイングと捻転差でも書かせていただきましたが、僕は捻転差というのは作るものではなく、自然とできるものだと考えています。
Q4 どの位体を回転させるといいですか?
バックスイングのトップで肩を90度回すということが1つの目安になります。
もしくは、バックスイングのトップで背中をターゲットに向ける・・でもいいです。
(肩を90度回す、もしくは、背中がターゲットを向く形が一つの目安)
ただ、それはあくまでも目安ですので、体が硬い人は無理をして90度まで回転しなくてもいいですし、反対に体が柔らかい人はそれ以上回転してもOKです。
バックスイングはどこまで上げるのがいいか?目安は「肩を90度回す」こと
Q5 体が硬くてうまく回転できない時はどうしたらいいですか?
体が硬くて、思うように回転できない時ですが、3つほど対策があります。
1つは、ヒールアップをすること。
ヒールアップとはバックスイングの際に左足のかかとを浮かすことを言いますが、ヒールアップした方が体を回転させやすくなると思います。
左足を浮かすヒールアップとベタ足はどっちがいいか?【比較します】
2つ目は、右足のつま先を少し外側に向けて構えること。
例えば、右足が飛球線に対して直角になるように構えるホーガン・スタンス※で構えている人の場合は、右足を外側に20~30度程度開くようにすると、より深く回転できるようになると思います。
※ホーガンスタンスについては、スタンスと左足、右足のつま先の向き【つま先はどの位開くのがいい?】にて詳しくご紹介していますが、当サイトでは基本的にはおすすめしていません。
左足だけでなく、右足のつま先も20~30度ほど外側に向けて構えるようにします。
3つ目は、ややクローズスタンスで構えてみることです。
クローズスタンスで構えることで、バックスイングで回転しやすくなることがあります。
クローズスタンスとはスクエアスタンスに比べて、両足を結んだラインが右を向いていることを言います。
スクエアスタンスは、ボールとターゲットを結んだ飛球線に対して、両足を結んだラインが平行になることを言いますが、クローズスタンスは、そのスクエアスタンスから、右足を後ろに引くような形になります。(右利きの人の場合)
右足をどの位後ろに引くか・・ということにルールのようなものはありませんが、1つの目安として、右足を5センチから10センチほど後ろに引いてみるといいかと思います。
スタンスはスクエアに構えるのが基本ですが、クローズスタンスで構えるプロもいます。
ベン・ホーガン、サム・スニード、ボビー・ジョーンズ・・・というゴルフの歴史の中で必ず登場する名手達もクローズスタンスで構えていました。
クローズスタンスやその構え方、注意点などについては【クローズスタンスとは?】構え方、メリット・デメリットについてにてより詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。
Q6 回転しても、体重が右足に乗りません
バックスイングで十分に回転しているのに、右足(右利きの場合)に体重が思うように乗らないこともあるかも知れません。
この原因はいくつかあるのですが、その1つは回転しているつもりが、スライドしてしまっていること・・になります。
バックスイングで体が右にスライドしてしまう、もしくは右に流れてしまうことをスエー(スウェー)と言いますが、スエーしてしまうと、バックスイングのトップ付近で体重が左足に戻ってしまうことが多く、飛距離不足の原因になることがあります。
回転しているのに体重が右足に乗らないもう1つの原因は、アドレスでの構え方が関係しています。
先ほど、背骨を少し右に傾けて構えるということについて書かせていただきました。
ゴルフでは、右手が左手よりも下に来る分だけ右肩も左肩よりも下がります。このように構えると、背骨が若干右に傾きます。
この若干右に傾いた背骨の角度を保ちながら、その背骨を軸にして回転すると、案外簡単に右足に体重が乗ります。
ただ、構えた際に右肩の位置が高く、背骨が垂直になっている人も中にはいらっしゃいます。
このように構えると、回転しても思ったように体重が右足に乗りません。
真っすぐに立ち(背骨を垂直にして立ち)、両足の位置を動かさずにその場で右にくるっと回転していただくとわかると思いますが、回転しても右足に体重が十分に乗らないと思います。
ただ、大げさですが、真っすぐに立った後で、少し背骨を右に傾けていただいて、その右に傾いた背骨の角度を保ったままくるっと右に回転していただくと・・・体重は案外簡単に右足に乗ると思います。
もし、十分に回転しているのに思うように体重が右足に乗らない場合は、そんな風にして、アドレスで背骨が地面と垂直になっていること(右肩の位置が高すぎること)が原因かも知れません。
その場合は、グリップを握る際に、まず、右肩を少し下げた状態にして、その状態でクラブを握る・・という順番にしていただくといいかも知れません。
そのようにグリップを握ると自然と背骨が若干ですが、右に傾くと思います。その傾きを保ったまま、右に回転するようにしてみてください。
Q7 右ひざが伸びるとダメなのは何故ですか?
アドレスで構える際、両膝を軽く曲げます。
バックスイングの際は、その(右)膝の曲がり具合をある程度保ちながら回転するといいとよく言われます。
これは何故かというと、右ひざが伸びてしまうと、体も伸び上がってしまい、回転が浅くなるためです。
回転するのではなく、伸び上がってバックスイングをするような形になり、この形だとヘッドスピードがでなかったり、一生懸命スイングしているのに全然飛ばない・・ということが起こったりします。
右ひざは完全に固定する必要はなく、多少は動いてもいいのですが、バックスイングで右ひざが例えば、伸びきっているような場合は、回転ができていない証拠だと思います。
この場合は、右ひざが伸びないように意識していただいてもいいかも知れません。
ただ、右ひざが伸びるのは、他の何かが原因となっていることもあります。
例えば、バックスイングでクラブフェースが開いていて、その開いたフェースを閉じようとして、無意識の間に伸び上がっている(右ひざが伸びてしまっている)ケースもあります。
この場合は、本当の問題は右ひざではなくて、バックスイング中にクラブフェースが開いてしまっていることなので、右ひざを伸ばさないように意識してもうまくいかないかも知れません。
また、先ほども書かせていただいたように、アドレスで背骨が垂直になってしまっていることも、右ひざが伸びてしまっている間接的な原因になることもあります。
ただ、いずれにしても、右ひざが伸びると体の回転が浅くなってしまうので・・右ひざは伸ばさない方がいい・・というわけです。
Q8 体の回転を意識するための練習はありますか?
体の回転を意識するための練習ですが、ゴルフクラブを担ぐような形で体をバックスイングで右に、ダウンスイングで左に回転する練習もおすすめです。
やり方は簡単で、ミドルアイアンなどを使います。クラブを水平にしたら、そのクラブを肩の後ろに持ってきて、担ぐような形にします。
この状態で体を回転させてゆきます。
バックスイングでは右に、ダウンスイングからフォロースルーでは左に回転させていってください。
この際ですが、通常のスイングをする時のように、しっかり前傾姿勢を作って回転するというのが大事なポイントになります。
また、回転する際はその前傾姿勢を崩さないようにバックスイングでは右、ダウンスイングからフォロースルーでは反対に左に回転してゆきます。
2つ目のポイントは、先ほどもご紹介したように右肩を左肩よりも下げて、背骨が若干右に傾いた状態にしてから、体を回転させるということになります。
また、バックスイングで体を回転させる際は、その若干右に傾いた背骨を軸にして回転してゆきます。
▼スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。