超ロングティーじゃないとドライバーが打てない
僕がアメリカにいた頃に出会ったあるゴルファーがいます。
彼はアイアンがとにかく飛ぶゴルファーでした。
ショートアイアンはPGAツアーのプロ並み。ミドルアイアンもその辺のプロと同じような距離が出ていました。
フェアウェイウッドも飛びました。
彼の3番ウッドで打ったショットは周りの人のドライバーを軽くキャリーで超えてゆくのです。
しかし、そんな彼にも悩みがありました。
ドライバーです。
彼はドライバーを打つのに、超ロングティーを使っていました。
高いティーアップから打った彼のドライバーショットは飛距離の出るドローボールでしたが、ミスも頻繁に出ていました。
3番ウッドに比べると、フックやスライスが出やすく、ナイスショットの割合も低かったのです。
そして何より、ロングティーを使わないと打てないドライバーに彼は悩んでいたようです。
5番アイアン並に飛んでいた7番アイアン
彼のアイアンショットを見ていたのですが、非常に力強く、いい球を打つなあという印象でした。
僕はてっきり5番アイアンを打っていると思っていたのですが、それは7番アイアンでした。
それを聞いた僕は、「ドライバーの調子はどう?」と尋ねました。
すると彼は使っているティーをバックから取り出して見せてくれました。
それは通常のティーよりも長いロングティーでした。このティーを使わないと打てないと言うのです・・。
彼のようにロングティーもしくは超ロングティーを使わないとドライバーが打てないという方もいらっしゃると思うんです。
彼の場合はその原因は明らかにグリップにありました。彼のグリップは超フックグリップだったんです。
構えた時に左手のこぶしが4つ見えるほどのフックグリップ。
フックグリップで真っ直ぐのボールを打とうとすると、どうしても両手の位置が前に出ます。
つまり、インパクトで必要以上にハンドファーストにならないと真っ直ぐのボールが打てないのです。
ですから、彼の場合、7番アイアンで打つ際は、インパクトで両手がかなり前に出ることで(ハンドファーストになることで)、ロフトが5番アイアン並に立ってしまっていたのです。
だから、アイアンがプロ並みに飛んでいた。
ところが、ドライバーはロフトがもともと少ないクラブですから、ハンドファーストになり過ぎると、ロフトが殆どなくなってしまい、ボールに十分なバックスピンがかからず、また打ち出し角も極端に小さくなってしまい、ボールが高く上がりません。
だから、打ち出し角を大きくするために、超ロングティーにして、下から上にあおるようにしてドライバーを打つ必要があった。
ところが、このあおるような打ち方だと、フェースがインパクトで開きやすく、無理に閉じようとするとフェースが返り過ぎてフックが出ます。だから、彼のドライバーは安定していなかったんです・・。
これを直すにはどうしたらいいかと言うと、グリップを変えることだと思うんです。
彼は、最終的にグリップを左手のこぶしが3個から2個半見えるように修正しました。最初はスライスしか出ませんでしたが、慣れてくるとストレート系のドローボールが打てるようになりました。
アイアンの飛距離は落ちました。ハンドファーストの度合いが少なくなったためです。
しかし、ドライバーの飛距離は伸びました。前のようなスライスやフックのオンパレードはなくなったのです。
それから、彼は超ロングティーがなくてもドライバーが打てるようになりました。
それが一番嬉しかったと後になって話してくれました。
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