アイアンはフック、ドライバーはプッシュアウト・スライス
アイアンはドローボールを打っているのに、ドライバーになると突然のようにプッシュアウト・スライスが出る・・・今回はそんなことがあった時のためにその治し方について書かせていただきたいと思います。
アイアンやまたはフェアウェイウッドもドローボールを打っていて、ミスする時はフックボールなのに、ドライバーになった途端にプッシュアウトが出始めたり、プッシュアウト・スライスが出て飛ばない・・・
そんなこともあるかも知れません。
原因は色々あると思うんです。
ティーアップの仕方
アイアンやフェアウェイウッドでドローボールが打てているということは、スイングはそれほどおかしなところはないのかも・・・知れません。
じゃあ、何故ドライバーだけ・・?ということになるのですが、「ドライバーだけ」やっているようなことがあればそれが何かの原因になっているのかも知れません。
「ドライバーだけ」やっていることは、例えば、ティーアップでしょうか?
勿論、アイアンもフェアウェイウッドもティーアップはするのですが、低いティーアップです。
ドライバーの場合は、ボールの3分の1がヘッドから出るように、とか、ボールの半分がヘッドから出るように、とか・・・言われますが、ティーアップはアイアンなどに比べるとかなり高めです。
特にドローボールを打っている方の場合は、インパクトエリアでフェースを返してゆきますので、その際にフェースが若干閉じます。
フェースが閉じるということはロフト角が少なくなりますので、その分、打ち出し角も低くなります。
そのため、ドローボールを持ち球にしている方は高めのティーアップにして、打ち出し角を高めにすることで飛距離を出す、もしくは、飛距離を伸ばそうとされている方も多いかも知れません。
この時、アドレスでボールの半分以上、例えば、ボールの3分の2以上がヘッドから出るような高さのティーアップにする方もいらっしゃると思います。
ドライバーのティーアップの高さと飛距離の関係でもご紹介しましたが、ボール全体がドライバーの上部よりも若干出ている位、高いティーアップが一番飛距離が出る・・・そんな実験結果もあります。
飛ぶといっても曲がるのでは?
・・・と思われるかも知れませんが、実はティーアップはこの位高い方が方向性もよくなるという実験結果もあります。
ただ、例えば、ボールの3分の2以上がヘッドから出るような高さのティーアップにして、ヘッドを地面に置いて構えたとします。
この形だと、スイングして、アドレスの位置にヘッドがもし戻ってきたとしたら・・・テンプラになります・・
そうならないためには、アドレスの位置よりもヘッドを浮かせた形でインパクトしなければなりません。
この過程でフェースが開くことがあります。
ドローヒッターの方はややインサイド・アウトに振ることが多いと思いますが、インサイドから振ると、上記の形ではさらにフェースが開きやすくなります。
それが原因でプッシュアウト・スライスが出る・・・そんなこともあります。
インサイド・アウトになり過ぎているのに気付かない
今度はまた違った原因について見てみたいと思います。
アイアンからフェアウェイウッドまでドローボールを打っているのに、ドライバーになると突然のようにプッシュアウト・スライスが出ることがある・・・
ということを経験すると怖くてドライバーがコースで打てなくなることもあります。
何せ、ドローボールで攻めようとしているのに(右を向いて左にボールを曲げようとしているのに)、ボールが右に曲がるのですから・・・これは命取りになります。
そうなると、ドライバーも確実に左に曲げたくなるかも・・知れません。
確実に曲げるには大きく曲げる必要がある・・・もしそう思って、大きく曲がるフックボールを打ってみようとすると、ドライバーではそれがとても難しいことに気づきます。(練習で大きく曲げようとしてみるのはとてもよい方法だと思います)
大きく曲げることはできるのですが、大きく曲げながら飛距離を出すのが・・・とても難しいです。
確実に曲げながら、飛距離を出そうとした時に出てしまうミスがチーピンです。
チーピンが嫌になると今度は無意識のうちにインサイド・アウトで振って、チーピンを避けようとしてしまうことがあります。
ところが、適度なインサイド・アウトなら問題ないのですが、チーピンを避けるために過度なインサイド・アウトと言いましょうか、そのような形になると、フェースは若干開きやすくなります(閉じにくくなります)ので、プッシュアウトが出ることがあります。
これはほんのちょっとの差というか、ほんのちょっとインサイドから入り過ぎているだけでも、プッシュアウトになることがあります。
そして、そのインサイドから入り過ぎていることに気づかないでいると(最初はいいボールが出たりしますので)、プッシュアウト系のボールが増えてゆくので、さらにフェースを閉じてゆく必要が出てきます。
そうなると、また、チーピンに似たフックボールが増えてしまって、さらにインサイドから振る必要が出てきます・・・
ただ、ある程度までいってしまうと、フェースは閉じきれなくなってしまって、そこで出るのがプッシュアウト・スライス・・・そんなこともあります。
順番はこのような形ではないケースもありますし、他のことが原因となっているケースもありますが、インサイド・アウトになり過ぎているのに気付かずに他を修正しようとしてしまって、プッシュアウト・スライスにつながっているケースもあるかも知れません。
このようなケースではまず、スイングの軌道を元に戻してみる、チーピンが出ても、インサイド・インに戻してみることからスタートしてもいいかも知れません。
チーピンは上記のようなプッシュアウト・スライスを直す過程では、むしろ、よいミスだと僕は思います。
チーピンはよしとして、インサイド・アウトになり過ぎるのをまず直してゆく方が結果的にはプッシュアウト・スライスを直すためにはよい方法だと思います。
そうやって、チーピンはいくら出ても、プッシュアウト系のボールが出なくなった時点で今度は、右手、左手のグリップやグリップの位置、両肩の向き、ボールの位置であったり、アドレスの姿勢といった、根本的な問題となっていることが多い部分から見直してみるのは僕としてはおすすめです。
これらについてはゴルフ基礎編のグリップ、スタンス、ボールの位置、姿勢・・・などで詳しくご紹介しておりますので、よかったらそちらも参照なさってください。
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