ドライバー・アイアンを短く持つメリット【実はデメリットもあります】
以前、左手のグリップはギリギリまで握ってもいいの?という記事を書かせていただきました。
その中で、左手のグリップはグリップエンドのどの辺まで握ってたらいいのか?ということについてご紹介しました。
その記事の中で、レッスンプロの宮里優氏は、グリップエンドから左手の小指まで1.5センチあけることを推奨されていること、
また、アメリカのツアープレーヤーを対象にしたある調査では、一番グリップを短く持っていたのは、タイガー・ウッズだったことなどもご紹介しました。
今回は、それよりもさらに短く、またはいつもの自分の握り方よりも短く、ドライバーやアイアンを持つこと、握ることで生まれるメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。
目次
短く持つとは?どの位短く持つの?
クラブを短く持つことは、海外などではチョークダウン(choke down)やグリップダウン(grip down)などと言われることがありますが、有名なところだと、よくタイガー・ウッズがクラブを短く持って打っていたことがありました。
日本のプロでも、場面に応じて短く持つプロもいますし、女子プロなどもクラブを短めに持って打つショットを多用する選手もいます。
じゃあ、どの位短く持つことを「短く持つ」・・と言うのか、ということですが、これには決まりはありません。
ただ、短く持ってみようと思われた場合は、最初はいつもよりも、1センチか、1.5センチ程度短く持ってみるといいかも知れません。
それでショットを打ってみて、下記でご紹介するメリットを感じた場合は、コースでも積極的に使ってみてもいいかも知れません。
ただ、プロの中には、もっと短く持つ人もいます。
いつもよりも4、5センチ短く持ってみたり、中には、ウェッジですが、右手がシャフトにかかるかかからないか程度まで極端に短く持つウェッジの名手もいます。
ですので、まずは1センチから始めてみて、少しづつ短く持ちながら、ショットを打ってみる・・・という風に試行錯誤してみてもいいかも知れません。
次に、短く持つことで生まれるメリットについて少し見てゆきたいと思います。
短く持つことで生まれる5つのメリット
さて、ドライバー・またはアイアンを短く持つことで生まれるメリットですが、
1.ボールが曲がり難くなる
2.ボールをコントロールしやすくなる
3.ミート率が上がる
4.ストレートボールが打ちやすくなる
5.手首を返しやすくなる
といったことになります。
全ての方に当てはまるとは限りませんが、もし、こういったメリットを実際に感じたら、短く持つということがご自分に合っているということだと思います。
後程ご紹介しますが、短く持つことが逆効果になってしまうタイプの方もいらっしゃいますので。
尚、このページでは、先程ご紹介した、いつもよりも、1センチか、1.5センチ程度クラブを短く持つことを前提に話を進めてゆきたいと思います。
さて、先程のメリットを少し詳しく見てゆきたいと思います。
1.ボールが曲がり難くなる
2.ボールをコントロールしやすくなる
最初の2つですが、クラブを短く持つと、必然的にヘッドスピードが少し落ちます。
ヘッドスピードが落ちることで、いつもよりも、1)ボールが低く飛ぶ、2)サイドスピンが減る・・・ということが起きます。
すると、ボールはいつもよりも、曲がり難くなり、ショットをコントロールしやすくなるケースがあります。
ボールは、基本的には、バックスピン量を多くして高く上げるよりも、スピンを減らして低く打った方がコントロールしやすくなります。
特に左右に曲げたくないようなシチュエーションでは、短く持って打ってゆくのも1つの方法かも知れません。(ただし、その方法が逆効果になることもあります。それについては後程ご紹介します)
3.ミート率が上がる
クラブを短く持つことで、クラブをシャープに振れるようになりますし、また、スイングも必然的に少し小さくなりますので、それに伴ってミート率が上がるケースもあります。
男性のアマチュアゴルファーの場合、ヘッドスピードは女子プロと同等か、それよりも少し速い傾向にあるのですが、ドライバーを打った際のボール初速で男性のアマチュアゴルファーは女子プロに負けている・・・そんな調査結果もあります。
これはミート率が関係していると思います。
同じようなヘッドスピードでも250ヤード飛ばす女子プロとアマの差
【ボール初速を上げる方法】何故、男子アマは女子プロにボール初速で負けるのか?
クラブを短く持ってシャープに振ってゆくことで、ミート率が上がって、結果的に飛距離が(クラブを短く持っても)伸びるというケースもあるかと思います。
4.ストレートボールが打ちやすくなる
このストレートボールが打ちやすくなるというのはタイガー・ウッズが言っていたことになります。
ドロー打ちの方、または普段ミスをする際はフックボールが多い方の場合は、これに当てはまることもあるかも知れません。
また、フックボールがクラブを短く(1センチ程度)持つことで改善されることもあるかも、知れません。
これにはクラブのライ角が関係していますが、これについては後程ご紹介します。
5.手首を返しやすくなる
グリップを短く握るということはいつもよりもグリップの細い部分を握ることになりますから、手首をダウンスイングで少しだけ返しやすくなる・・・ということも場合によってはあるかも、知れません。
ゴルフのグリップの太さ。太いグリップと細いグリップの違いについて
クラブを短く持つことの1つのデメリット
当サイトでは基本的には・・・特にドライバーやアイアンのフルショットの場合、クラブを短く持つことはこれまであまりおすすめしてきませんでした。
それはクラブを短く持つことで生まれるデメリットが関係しています。
クラブを短く持つということは、例えば、アイアンであれば、いつもよりもライ角がフラットなアイアンに持ち替えることに似ています。
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極端な例でご説明しますが、ドライバー、またはアイアンを右手が全部シャフトにかかるほど、短く持ってみます。
極端にクラブを短く持っている形です。
この形で構えてみると、クラブのヒール側が地面から浮く、または浮きやすくなるかと思います。
もし、この形で実際にスイングすると、トゥダウン現象によって、インパクトではヒール側がさらに浮きやすくなります。
そうなると、例えば、アイアンではインパクトで、トゥ側だけが地面に最初についてしまって、ブレーキをかけるような形になります。
すると、ブレーキがかかっていないヒール側が前に出てきて、フェースが開く・・・ということが起こりやすくなります。
ドライバーは特殊なケース以外は地面からは打ちませんが、フラットなライ角のドライバーはスライスが出やすくなります。
もっとも、クラブを短く持つといっても、ここまで極端に短く持つケースはないわけですが、ただ、わずかに短く持ったとしても・・・いつもよりも、フェースが開きやすくなったり、少なくとも感覚的に、何だかフェースが開きそうな予感がする・・ということもあるかも、知れません。
その辺はその人のスイングであったり、グリップの握り方、体型、などなど、色々な要素が関係してきますから、一概に短く持たない方がいい・・・ということにはならないと思います。
ただ、もし、クラブを短く持ってみて、先程ご紹介したデメリットを感じた場合は、クラブを短く持つという方法が合っていないのかも、知れません。
ただし、冒頭でご紹介したように、メリットも沢山ありますので、いずれにしても、実際に練習場などで、まずは1センチ程度短く持つことから、試してみる価値はあるかも知れません。
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