ゴルフスイング編

【ゴルフスイング】頭が動く（上下左右に動く）ことについて。頭を動かさないようにする必要はない

今回は、ゴルフスイングの最中に頭を動かしてもいいか？また、その場合はどの程度なら動かしてもいいのか？ということについて解説していきたいと思います。

国内外のトッププロ50人を分析してわかったこと

昔はよく、ゴルフスイングの最中は頭は動かさない方が良いと言われていました。

頭の位置はアドレスの位置で固定してしまい、ゴルフスイング中は頭を動かさない。そういう考え方（ゴルフ理論）です。

ですが、実際には頭を動かさないでスイングしているプロはまずいません。

また、他のスポーツを見ても、例えば、野球のバッター、ピッチャーの投球、テニスのフォアハンド、バドミントンのスマッシュ、卓球のフォアハンド・・どの動きをとってみても、頭を動かさずにゴルフスイングで言うところのバックスイングをしているものはないことに気付きます。

先ほど、頭を動かさない形でスイングしているプロはいないとお伝えしましたが、以前に、国内外のトッププロ、50人以上のスイングを分析してみたところ、頭を動かさないでスイングをしていたプロは一人もいませんでした。

ちなみに、あのタイガー・ウッズをジュニアの頃から指導してきた世界的に有名なレッスンプロ、ブッチ・ハーモンは頭の動きについて、こんな風に語っています。

「ゴルフスイングの最中に頭を動かさないようにすることは最悪である。」

ブッチ・ハーモン

冒頭でスイング中に頭を動かしてもいいか？という風に書きましたが、頭は動かしても大丈夫です。バックスイングの際に頭が右に動くのはごく自然なことです。

むしろ、頭を動かさないようにすると、バックスイングでうまく右に回転できなくなったり、体重移動が不十分になりますので、頭は固定しないようにしてください。

また、これは少し後でご紹介しますが、頭が上下に動くことについても、基本的にはわずかな動きであれば問題ありません。

プロでもわずかですが、頭が上下に動く人もいます。

では、頭はスイング中にどの程度動かしてもいいか？

・・ということですが、多くのプロを育てた江連忠氏によると、プロの場合、殆どの人がバックスイングの際、頭を右に頭半分の範囲で動かしているそうです。（ちなみに、頭を右に1個以上動かすプロは殆どいないそうです）

では、ダウンスイングの場合はどうか？

・・ということですが、江連忠氏によると、ドライバーは頭が右に頭半分の範囲、アイアンの場合は左に頭半分の範囲が許容範囲・・とのこと。

ドライバーは右に、アイアンは左と真逆の方向になってますが、これはドライバーの場合はアッパー気味にボールをとらえることがあるのに対して、アイアンはどちらかというと、ダウンブローでボールをとらえるためです。

では、上下にはどの程度までなら動かしてもいいか？ということですが、プロの中でも数センチ程度の範囲ですが、頭を上下させている人もいます。

ですので、その程度の範囲であれば、全く問題はないと思います。

先ほど、バックスイングの際に頭を右に動かしてもいいと言いましたが、正確には、①頭は右に回転させながら、②わずかに右に動く・・という形になります。

①頭を右に回転させる、ということですが、バックスイングでは体を右へと回転させます。

この時、当然ですが、体と頭はつながっていますから、体が右へ回転するのに、頭は正面を向いたまま・・なんてことは不自然で、頭は体と同じく、右に回転するのが自然な形になります。

そして、その方が、つまり、頭、もしくは顔を右に回転させるようにしてバックスイングをした方がスイングも大きくなります。

試しにこんなことをしてみたいと思います。

真っ直ぐに立ちます。そしたら、頭は正面を向けたまま動かさずに体を右に回転させてください。

次に今度は頭も体と一緒に右へと回転させながら、体を右に回転させてください。

どうでしょう？

頭も体と一緒に回転させた方がより大きく右に回転できたのではないでしょうか？

こんな風にして、頭は右に回転するのが自然で※、その方がスイングも大きくなります。

※ただし、頭を右に回転させる際、ボールから目を離さないように注意してください

②の頭がわずかに右に動くということですが、バックスイングでは頭は回転しながら、わずかですが右へと移動します。

これは体重移動ができている証拠でもあるんですね。

アドレスの際は、基本的には両足に均等に体重がかかっていると思いますが、バックスイングでは右足に体重の殆どを動かします。（プロの場合は9割程度右足に体重を移します）

この時、右足に体重が移動することで、頭の位置も自然と右に移動します。

そして、それが体重移動ができている証拠なのですが、言い換えると、頭の位置が変わらないのは体重が右足に移動できていない証拠でもあるかも知れません。

ここまでお伝えしてきたことを少し簡単にまとめると、

といった形になります。

頭を動かさないようにした方が安定してボールに当たるようになると思う人もいるかも知れませんが、自然に動くものを無理に固定しようとすると体の動きやスイングが不自然になり、むしろ、スイングの軌道が不安定になります。

また、頭を固定しようとすると、スイングが小さくなって飛距離不足の原因にもなりますから、頭を無理に固定しないようにしてください。

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