ゴルフと左手首の痛みの原因、治し方について
今回はゴルフスイングと左手首(左利きの方は右手首)の痛みについて、その原因や治し方について考えてみたいと思います。
僕自身、左手首を痛めた経験があります
実は僕自身、以前に左手首を痛めた経験があります。
もう20年も前の話です。
練習を続けていたところ、突然、左手首が痛むようになりました。
バックスイングまではできるのですが、ボールを打った瞬間(インパクトで)左手首に激痛が走ります・・
医師に診てもらうと、すぐに練習は休むように言われ、やむを得ず休むことになりました。
どの位休んだでしょうか、ゴルフをしていなければそれほど強い痛みは感じなかったので、日常生活には支障はありませんでしたが・・
ただ、痛みを感じずにボールが打てるようになるまでには、1か月程度かかったと記憶しています。
休んでいる間、何が原因だったのだろうと考えていました。
1つだけ、思い当たる点があったのです。
そして、その点を改善してから今日まで20年以上が経ちました。あれ以来、一度も手首の痛みを感じたことはありません。
原因はこれだった
その1つだけ思い当たる点・・・というのは、ディボット跡※の深さでした。
※ディボット跡とは、ボールを打った際に芝がはがれてできた穴(凹み)のことを言います
当時の自分はどちらかというと、強めのダウンブローと言いますか、少々打ち込むような形のスイングをしていました。
ダウンブローで打つことは悪いことではないと思うのですが、少しその度合いが強すぎてしまうと、深いディボット跡が残ります。
当然、ディボット跡が深ければ深いほど、手や手首、腕などにはより大きな衝撃が加わります。
それを繰り返していれば、いずれ・・・手首に痛みが出るようになるかも、知れません。
特に左手首には大きな力が加わりやすいです。
少なくとも僕の場合は、その深いディボット跡を残してしまうようなスイングに左手首の痛みの原因がありました。
これは、たとえ、ゴルフ練習場(打ちっぱなし)で打っているだけであっても起こる場合があります。
練習熱心な方で左手首、または左肘を痛めてしまう方も多いです・・
マットの上からではディボット跡はできませんが、例えば、上から打ち込むような形でスイングをしていると、当然、インパクトでは手首により大きな衝撃が加わります。
上から打ち込んでしまう原因は?
さて、ここからは具体的な左手首の痛みの直し方について見てゆきたいと思います。
上から打ち込んでしまうようなスイングが左手首の痛みの原因だった場合、まず、そのスイングをやめる必要があります。
つまり、ダウンスイングでの鋭角なヘッドの入射角度を少し緩やかにする。
もしくは、深いディボット跡ではなく、薄くて長いターフをとるようなスイングに変える。
ということを実践することで手首に加わる衝撃を小さくすることができます。
ヘッドの入射角度を緩やかにする・・・ということは、ボールを上から打つようなスイングから、ボールを横から払い打つようなスイングに変えるということになります。
下記のように上からヘッドを打ちこむようなスイングから(※図は説明のために、大袈裟に作っています)・・
下記のような緩やかなヘッドの入射角に。
さて、
じゃあ、ボールを払い打とう・・・と思ってみても、それができないこともあります。
スライスが出たり、ボールが右に行ってしまうから、です。
ボールを上から打ち込んでいたのは、ボールを真っ直ぐに飛ばすために、そうする必要があったから、なのかも知れません。
そういうケース、そういう方は案外多くいらっしゃいます。
20年前の僕もその一人でした。
ボールを上から打ち込まなくてはならない一つの理由は、ダウンスイングでフェースが開いてしまうからです。
スライサーの方は、バックスイングの早い段階でフェースが開いているケースが多いです。
その開いたフェースをスイング中に何とか閉じなければ、ボールはスライスしてしまいます。
スライスしないために、スイング中にできることがあります。
それが、ボールをアウトサイド・インのスイングで打つことです。(カットスイング)
ダウンスイングで、クラブヘッドを飛球線(ボールとターゲットを結んだ線)の外側から入れて、内側に向かって振ります。
すると、フェースが閉じます。
ボールもスライスしなくなります。ただ、ボールは左に真っ直ぐに飛んでゆきます。つまり、引っ掛けになります。
このままではボールが左に真っ直ぐに飛んでゆくので、多くの方は無意識の間に右を向くようになります。
右を向いて、引っ掛けを打てばボールは真っ直ぐに飛んでくれます。
ただ、これは真っ直ぐに見えて、引っ掛けです。
クラブを実際には、体に対して、アウトサイド・インの軌道で振り降ろしているわけなので、反対にダウンスイングでもっとインサイドからアウトサイドに向かって振ってください・・・
と言われて打とうとすると、フェースが開きやすくなります。
アウトサイド・インで振ることでフェースを閉じていたのに、その軌道を変えてしまったからです。
もっとも、他にもいろいろなケースがありますが、ゴルファーの多くがスライサーで、多くの方が右を向いて構えている理由はもしかしたら、つながっているのかも・・知れません。
少し話がそれましたが・・・
こんな理由から、上から打ち込むスイングをやめるのは困難なこともあります。
じゃあ、どうしたらいいのか?
というと、そもそもフェースがバックスイングで開いてしまうことを防ぐ必要があると思います。
そのためには、グリップを変えてゆく必要があるかと思います。
具体的にはフックグリップ(ストロンググリップ)に変えてみます。
グリップについてはグリップの握り方のコーナーで詳しくご紹介していますので、今回は簡単に書かせていただきますが、
アドレスで構えた際に、左手のこぶしの山が3つ見えるように変えてみます。
グリップの握り方:両手の平は平行にでご紹介したように、左手に合せるようにして、(それまでウィークグリップで握っていた方は)右手も右へと回転させて握り直します。
グリップの位置も非常に重要になってきます。
さて、握り方とグリップの位置を変えた後で、ボールを真横から払い打つ練習をしてゆきます。
この時、クラブは7番アイアンなどを使います。
手首の痛みがあるうちはボールは打たないようにしてください。
治ってからもまた痛みが出ることがあるので、最初のうちは、ボールはティーアップするといいと思います。
ティーアップしたボールを真横から払い打ちます。
この時、もし、それまで右を向いていたと思う方は、アドレスの方向も同時に直してゆく必要があるかと思います。
右を向いたままだと、スイングが複雑になっていって、ミスショットが出ても、何が原因かを突き止めるのも難しくなってゆきます。
また、右を向いたまま真っ直ぐにボールが飛んでも、それは引っ掛けですので、そのスイングはちょっとしたことでスライスが出やすいスイングだと思います。
ゴルフスイングでどこかに痛みが出た時は、スイングを見直す必要があるよというサインなのかも、知れません。
ただ、グリップを変え、グリップの位置を変え、アドレスの向きを修正して・・・
ボールを真横から払い打つような打ち方、もしくは、ゆるやかなダウンブローへと変えてゆくことで、手首の痛みというのは感じないようになってゆくのではないかなと、思います。
少なくとも僕自身は、あの激痛から20年以上経ちましたが、あれ以来一度も手首の痛みを感じていません。
※ボールを打っていて手首に強い痛みを感じた時は、放置せずに医師に診てもらってください。無理をしてボールを打ち続けることのないようにお願いします。
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