【シャンクが治らない原因】何をやっても治らないシャンクを治す方法
こんにちは。ゴルフ総研の森です。
今回は、シャンクが治らない原因と頑固なシャンクの治し方について解説していきたいと思います。
目次
高速カメラが捉えた「シャンクが起こる仕組み」
まず最初にシャンクが起こる仕組みについて見ていきましょう。
シャンクは打った後すぐに、ボールが鋭く右に飛び出すミスショットです。
何故、こんなショットが出てしまうのか?
ということですが、シャンクはボールが右斜め45度など、鋭く右に飛び出してゆくので、クラブヘッドのトゥに当たっているのではと思ってしまいます。
実際にそのケース、トゥに当たって、右に飛び出すケースもあるのですが、それは稀なケースで、殆どの場合はボールがクラブのネック、クラブの付け根部分に当たっていることがシャンクの直接的な原因になります。
クラブアナリストのマーク金井さんは、自身のブログで、高速カメラでシャンクのインパクトの瞬間を撮影した映像を公開されているのですが、この映像を拝見すると、確かにボールはクラブのネック部分に当たって、その後、右に飛び出しています。
また、その後の映像ですが、ネックにボールが当たった後、フェースは急激に閉じていました。
マーク金井さんはシャンクを打つと手に嫌な感覚が伝わるが、この感覚が生じるのはネックでボールを打ったことに加えて、ヘッドが急激に回転していることも影響しているのではとおっしゃっています。
少し話を戻しますが、シャンクを治すためには、この、ボールがネック(ホーゼル)に当たる理由や原因を理解することが重要になってきます。
では何故、ボールがフェースのスイートスポットではなく、ネック、クラブの付け根に当たってしまうのか?
ということですが、5つの原因が考えられます。
【徹底解説!】シャンクの5つの原因と治し方
さて、次にその5つの原因について見てきたいと思いますが、その前に、このページにたどり着かれた方は、これまで恐らく何らかの方法でシャンクを治そうとされてきて、それでも治らなかったために、今、ここに来てくださった方が多いのではないかなと思います。
ですので、今回はそういったことも踏まえた上で、より詳しく、より具体的に、シャンクの原因、そして、治し方についてお伝えしていきたいと思います。
①グリップの握り方
まず1つ目の原因が、「グリップの握り方」です。
具体的には、ウィークグリップで握っているとシャンクが出やすくなります。
何故、ウィークグリップで握るとシャンクが出やすくなるのか?
ということですが、特にミスする時はスライスが多い方で、尚且つ、ウィークグリップで握っている方の場合ですが、ウィークグリップで握ると、テークバック(バックスイング)でクラブヘッドをインサイドに引き過ぎてしまうんですね。
これは何故かと言うと、ウィークグリップで握っていると、テークバックのスタート直後に両手、もしくは両腕が時計方向に回転しやすくなります。
すると、フェースが開くのですが、このように腕が右に(時計方向に)回転すると、クラブヘッドがインサイドに入りすぎてしまうんですね。
こんな形でインサイドにクラブを引きすぎてしまうと、トップから切り返しにかけて、クラブは8の字を描くような形になって、切り返し直後に両手が体から必要以上に離れてしまいます。
すると、インパクトでも両手が体から離れた状態でボールに当たってしまい、ボールはフェースのヒール寄りやクラブのネック(ホーゼル)に当たってしまうわけです。
ですので、シャンクが治らない場合、特にスライスがよく出ている方の場合は、まずはフックグリップで握ってみてください。
フックグリップの握り方についてはフックグリップの握り方にて詳しくご紹介しています。
また、フックグリップだとフックボールが出てしまう方の場合はスクエアグリップで握っていただくといいかと思います。
②両手の位置
2つ目の原因が、「両手の位置」です。
例えば、アドレスの際、両手がズボンのジッパーの前に来ていると、ハンドレイト※の形になりやすく、ハンドレイトだとシャンクが出やすくなります。
※ハンドレイトとは、アドレスをした際に、両手がクラブヘッドよりも後ろ(ターゲットと反対方向)にあることを言います
何故、ハンドレイトだとシャンクが出やすいのか?というと、ハンドレイトだとスイングの軌道がアウトサイド・インになりやすいんですね。
そして、アウトサイド・インの軌道で振ると、インパクトでボールがフェースのヒール寄りに当たりやすく、また、引っ掛けが出やすくなります。
シャンクが出る人は、引っ掛けを打つことが多かったり、フェースのヒール寄りの当たりが多かったりするのですが、原因はこのアウトサイド・インの軌道になります。
では、アウトサイド・インの軌道を修正するにはどうしたらいいか?
ということですが、まずは、両手をズボンのジッパーの前ではなく、左足太もも内側の前に来るように構えることです。
この位置で両手を構えると、ハンドファースト※の形になりやすく、ハンドファーストだと、インサイド・インの軌道になりやすいです。(結果的にシャンクが治りやすくなります)
※ハンドファーストとは、アドレスをした際、両手(グリップ)がクラブヘッドよりも前(ターゲット寄り)にあることを言います。
また、②のグリップの握り方ですが、フックグリップにしたのにシャンクが治らない場合は、この両手の位置が間違っているケースもあります。
その場合は、両手を左足太もも内側の前に持ってきてから、グリップを握る(フックグリップで握る)ということを実践してみてください。
③ボールの位置
3つ目の原因が、「ボールの位置」です。
先ほど、アウトサイド・インのスイングだと、シャンクが出やすいとお伝えしましたが、ボールを左寄りに置けば置くほど、スイングの軌道はアウトサイド・インになりやすくなります。
反対にボールを右に置けば置くほど、スイングの軌道はインサイド・アウトになりやすくなります。
ですので、もし、ボールを左に置き過ぎている方は、ボールをもう少し右に置いていただくといいと思います。
具体的なボールの位置の基準については、下記にてご紹介していますので、よかったらそちらも参考になさってください。
④アドレスの向き(アライメント)
4つ目が、「アドレスの向き(アライメント)」です。
「何をやっても、シャンクが治りません」
という方の中には、ご本人も知らぬ間に、右を向いて構えてしまっている方もいます。
ゴルフでは、ボールと目標を結んだ目標ラインに対して、体や両足、両肩のラインが平行になるように構えるのが基本です。
ただ、アマチュアゴルファーの場合は、これよりも右を向いて構えている人が多いと言われています。
右を向いて構えるとどうなるかというと、本来であれば、ボールは目標の右に真っすぐ飛んで行くショットになると思うんですね。
ただ、右を向いていることが原因でシャンクが出ている方の多くは、ボールを目標方向に打てていたりします。
これはどういうことかと言うと、右を向いて、クラブを左に振り抜くことでボールを目標方向に打っているわけですね。
つまり、本当は引っ掛けを打っているわけです。
右を向いているのに、ボールは目標方向に飛んでいっているわけですから。
右を向いて、左に振り抜いているということは、言い換えると、アウトサイド・インのスイングをしているということでもあるのですが、そうすると、結果的にシャンクが出やすくなるんですね。
ですので、この場合は目標とボールを結んだ目標ラインに対して、両足、両肩を結んだラインが平行になるように構える必要があります。
⑤ハンドアップ
5つ目が、「ハンドアップ」です。
ハンドアップとは、アドレスで構えた際、両手が自分にとって最適な位置よりも高い位置に来ている状態のことを言いますが、ハンドアップで構えていることが原因で、前傾姿勢が浅くなり、結果的にボールに近づき過ぎてしまうことがあります。
このような形で構えるとどうなるかと言うと、インパクトが窮屈な形になりやすく、場合によっては両手が前(ボール方向)に出て、ボールがフェースのヒール寄りに当たったり、ネックに当たってシャンクが出る・・といったことが起こる場合もあります。
ところで、トゥダウン現象とは? グリップの握り方とクラブの選び方もでもご紹介しましたが、スイング中にはトゥダウン現象といって、遠心力によって、クラブのトゥ側が下がるという現象が起きます。
そのため、アドレスの段階ではトゥダウン現象に備えるため、予め、クラブのトゥ側を浮かせて構えるのが正解になります。
ただ、もし、トゥ側を浮かせずに、ソール全体を地面にピッタリくっつけて構えると、両手の位置が高くなり、結果的にハンドアップの形になりやすいんですね。
こんな形で構えていることがハンドアップにつながり、それがボールに近づき過ぎる原因となり・・最終的にシャンクが出やすくなる・・ということもあります。
ハンドアップについてはハンドダウン、ハンドアップとは?メリット・デメリット、インパクトへの影響もにて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらをご覧ください。
シャンクを矯正する練習方法
さて、ここまで何をやっても治らないシャンクの原因と治し方について見てきました。
最後にシャンクを矯正する練習方法をご紹介したいと思います。
やり方は簡単でヘッドカバーを用意します。
そしたら、こんな感じで、ボールの少し外側に置きます。
クラブはミドルアイアンを使います。ボールはティーアップしていただいてもいいですし、マットの上から打っていただいても結構です。
打つ際は、6割程度の力でボールを打ってゆきます。
ヘッドカバーは、ボールをフェースのヒール側で打ってしまうと、クラブヘッドのトゥが当たってしまう位の位置に置いてみてください。
こうすると、もし、シャンクが出るような軌道、もしくは、アウトサイド・インの軌道で振るとヘッドがヘッドカバーに当たってしまうので、自然とインサイド・インの軌道で振るようになります。
アウトサイド・インの軌道が癖になっている場合や、シャンクを矯正する際にも効果的な練習方法だと思いますので、よかったら実践してみてください。
ということで、今回は何をやっても治らない頑固なシャンクを治す方法について見てきました。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
▼スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。