アイアン(ロング/ミドル/ショートアイアン)のシャンクの原因と直し方【原因はこれです】
こんにちは。ゴルフ総研の森です。
アイアンの打ち方のコーナーでは、アイアンが飛ばない原因やスライスの直し方、フックの直し方、トップの直し方、ボールが上がらない原因、ボールがつかまらない原因などについてご紹介してきました。
今回は、アイアン(ロング/ミドル/ショートアイアン)のシャンクについて、具体的には、
- シャンクの原因。なぜシャンクが出るのか?
- シャンクを直す5つのコツと方法
について詳しく解説していきたいと思います。
目次
シャンクの原因。シャンクが出る仕組みとは?
まず最初に、シャンクの原因とシャンクが出る仕組みについて見ていきましょう。
シャンクは、インパクトでボールがクラブのネック(ホーゼル)に当たり、ボールが右に飛び出してしまうミスショットです。
ちなみに、これは(ネックに当たってボールが右に飛ぶのは)ロングアイアン、ミドルアイアン、ショートアイアン、どのクラブであっても一緒です。
右に鋭く飛び出してゆくので、クラブのトゥに当たっているのではと思ってしまいますが、そのケースは実は稀で、殆どの場合はクラブのネック(ホーゼル)部分にボールが当たっています。
では、何故、フェースの中央ではなく、ネック(ホーゼル)に当たってしまうのでしょうか・・?
シャンクは、一度出始めると続いて出る傾向がありますが、これは何故かというと、ボールがネック(ホーゼル)に当たってしまうようなスイングをしてしまっているから・・なんですね。
じゃあ、ネック(ホーゼル)に当たりやすいスイングってどんなスイングかと言ったら、それは「アウトサイド・インのスイング」です。
アウトサイド・インのスイングとは、上のイラストのように、クラブヘッドがボールと目標を結んだ目標ラインの外側から降りてきて、ボールに当たり、目標ラインの外側に抜けてゆくスイングのことを言います。
この形でスイングすると、つまり、アウトサイド・インの軌道でスイングすると、ボールはフェースのヒール側に当たりやすくなります。
アウトサイド・インのスイングはダウンスイングに入る際、切り返しで両手が体から離れるような形になります。
すると、インパクトでも両手がアドレスの時点よりもボールに近づいてしまい、結果的にフェースのヒール寄りに当たりやすくなります。
このアウトサイド・インの度合いが強くなると、ボールはフェースではなく、ネック(ホーゼル)に当たってしまい、シャンクが出ます。
これがシャンクの最も多い原因になります。
右を向いているとシャンクが出やすくなる
先ほど、アウトサイド・インの軌道でスイングすると、シャンクが出やすいとお伝えしました。
もし、下のイラストのようにアウトサイド・インの軌道で振った場合ですが、ボールは目標の左に真っすぐ飛ぶ引っ掛けか、または、フェースが開けばスライスが出やすくなります。
ただ、シャンクが出てしまっている人の中には、ボールは目標に向かって真っすぐに飛んでいる人も実は多いんですね。
その場合、もし、ボールが目標に真っすぐに飛んでいるなら、スイングはアウトサイド・インではないのでは?
と思ってしまうのですが、実はそういう方は右を向いているケースが多いです。
ゴルフの場合、ボールと目標を結んだ目標ラインに対して、体が平行になるように構えるのが基本です。
右を向いているとは、これよりも右を向いている、ということになりますが、そのように構えると、ボールは目標よりも右に飛ぶはず・・なんですね。
ただ、もし、右を向いていながら、ボールが目標に真っすぐ飛んでいる場合、これはストレートショットではなく、引っ掛けを打っていることになります。
右を向いているのに、ボールが真っすぐに飛んでいるのですから。
つまり、右を向いて、アウトサイド・インの軌道で引っ掛けを打っているわけですね。
この形も、やはりアウトサイド・インのスイングになっているわけですが、このような形で打っていると、何かの瞬間にシャンクが出たり、突然シャンクが止まらなくなる・・といったことが起こったりします。
この場合は、まず、目標に対してスクエアに構えることが大切になってきます。
次にシャンクを直す方法について見ていきたいと思いますが、もし、普段から右を向いて構えている方の場合は、まずは目標に対してスクエアに構える必要があります。
右を向いて構えていると、目標に向かってボールを打つために、どうしてアウトサイド・インで振るしかなくなるからです。
シャンクを直す5つのコツと方法
さて、ここからはシャンクを直す方法について、具体的に見ていきたいと思います。
シャンクを直すためには、先ほどご紹介したシャンクの原因、アウトサイド・インのスイングを直す必要があります。
では、どうやってアウトサイド・インのスイングを直したらいいか?
ということですが、5つのコツ、ポイントがあります。
①グリップの握り方
1つ目のポイントが、「グリップの握り方」です。
具体的には、もし、ウィークグリップやスクエアグリップで握っている場合は、まず、フックグリップで握ってみることがおすすめです。
何故、フックグリップがおすすめかと言うと、フックグリップの方がダウンスイングでクラブヘッドをインサイドから振り下ろしやすくなるからです。
これは何故かと言うと、フックグリップで握る場合、左手を少し右に回転させるような形でグリップを握る形になりますが、そのように握るとアドレスで構えた時に左手(結果的に両手)が左(目標方向)に少し移動します。
そのように構えるとハンドファースト※になりやすくなります。
※ハンドファーストとは、アドレスをした際、両手(グリップ)がクラブヘッドよりも前(ターゲット寄り)にあることを言います。
ハンドファーストとは?構え方とインパクト、ドライバーについても
そして、ハンドファーストで構えると、インサイド・インのスイングの軌道になりやすくなります。(アウトサイド・インのスイングが直ります)
これがシャンクを直すために、フックグリップをおすすめする1つ目の理由です。
2つ目の理由が、シャンクが出る人の多くはスライスを打っていることが多いことです。
スライスを直す上でもフックグリップで握ってみることは効果があります。
フックグリップの握り方についてはフックグリップの握り方にて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらをご覧ください。
何故ウィークグリップだとシャンクが出るのか?【これがその理由です】
②両手の位置
2つ目のポイントが、「両手の位置」です。
両手は、左足太もも内側の前に来るように構えてください。
このように構えるとハンドファーストになりやすく、先ほどお伝えしたようにハンドファーストで構えると、スイングの軌道がインサイド・インになりやすくなります。(結果的にシャンクが直ります)
「シャンクが止まりません」
そんな方のアドレスを見させていただくと、多くの方は、両手がズボンのジッパーの前に来てしまっているんですね。
これだと、ハンドファーストではなく、ハンドレイト※になりやすいです。
※ハンドレイトとは、アドレスをした際に、両手がクラブヘッドよりも後ろ(ターゲットと反対方向)にあることを言います。
ハンドレイトだと、スイングの軌道はアウトサイド・インになりやすいので、ハンドレイトで構えていることもシャンクの大きな原因になります。
ですので、ハンドレイトではなく、ハンドファーストで構えることが大事です。
③ボールの位置
3つ目のポイントが、「ボールの位置」です。
先ほど、ハンドファーストとは、アドレスをした際、両手がクラブヘッドよりも前(ターゲット寄り)にあることを言いますとお伝えしました。
両手がクラブヘッドよりも前に来るためには、ボールの位置も重要になってきます。
もし、ボールを左(ターゲット寄り)に置き過ぎると、ヘッドも左に置く形になり、これだと両手がクラブヘッドよりも後ろに来てしまい、ハンドレイトになってしまいます。
ですので、ボールは左に置き過ぎないようにすることが重要です。
では、アイアンの場合はどこにボールを置けばいいか?ということですが、以下がアイアンのボールの位置の基準になります。
サンドウェッジから9番アイアン
スタンスの真ん中
ミドルアイアン
スタンス中央からボール1個程度左
ロングアイアン
ミドルアイアンとドライバーのボールの位置の間
ロングアイアンのボールの位置ですが、上記でご紹介した範囲で右寄りに置いた方がシャンクは直りやすくなります。
いずれにしても、この位置よりも左にボールを置き過ぎてしまうと、ハンドレイトの形になりやすく、また、スイングの軌道もアウトサイド・インになりやすいです。
ですので、そうならないように注意してみてください。
④フェースを閉じる
4つ目のポイントが、「フェースを閉じる」ということです。
具体的には、ダウンスイングでフェースを閉じる意識で振ることがポイントになります。
ここまでご紹介した①~③を実践していただくと、自然とフェースは閉じやすくなります。
ただ、これまでアウトサイド・インで振っていた人であったり、スライスがよく出ていた人の場合は、フェースを開いてしまう癖がついていることがあり、この①~③を実践すると、右にボールが出たり、振り遅れてしまうような形になってしまうことがあります。
ですので、最初のうちは、ダウンスイングで意識的にフェースを閉じていただくといいかと思います。
でも、どうやってフェースを閉じたらいいか?
ということですが、ダウンスイングで両手が右腰の高さに来たところで、左手の甲が地面を向くような意識でスイングをしてみてください。
または、ダウンスイングで両手が右腰の高さに来たところで、右手の平が地面の方向を向くような意識でもいいです。
このような意識で振っていただくと、フェースが閉じやすいと思いますので、どちらか意識しやすい方を実践してみてください。
①~③がしっかりとできていれば、いずれは意識しなくてもフェースは自然と閉じるようになってゆくと思いますが、それまではフェースを閉じる意識でスイングしていただくといいと思います。
⑤フェースのトゥ側で打つ
5つ目のポイントが、「フェースのトゥ側で打つ」練習をすることです。
シャンクの仕組みのところで、シャンクはクラブのネック(ホーゼル)にボールが当たっていることが直接的な原因とお伝えしました。
ですので、シャンクを直すためには、その逆、反対側のフェースのトゥ側で打つ練習がとても効果的です。
この練習ですが、やり方は簡単で7番アイアンなどを使って、ボールをできるだけフェースのトゥ寄りで打ってみます。
力は入れず、5割位のスピードで打ってみてください。
1つ注意点ですが、トゥ側で打つと言っても、構える際はボールがフェースの真ん中に来るように構えてください。
そのように構えたら、できるだけフェースのトゥ寄りで打つ意識でボールを打ってゆきます。
もし、ボールがトゥ寄りに当たっているかわからない場合は下のようなフェースに貼るだけでどこに当たっているかを教えてくれるグッズがありますので、こういったものを活用していただくといいかも知れません。
下はTabataの製品。ソールの部分にもシールを貼ることができ、スイングの軌道やライ角が合っているかをチェックできる。
ここで1つ、フェースのトゥ側で打つコツについてご紹介したいと思います。
フェースのトゥ寄りで打つには、ボールをこんな風に4つのエリアにわけて、④の部分を狙って打ってみるといいです。
こうすると、スイングの軌道がインサイド・アウトになりやすく、ボールはフェースのトゥ寄りに当たりやすくなります。
このような形でインサイド・アウトで打つことも、シャンクを直すよい練習になります。
ということで、今回はアイアンのシャンクの原因と直し方について色々と見てきました。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
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