フェアウェイウッドがヒールに当たる原因と直し方とは?
フェアウェイウッドの打ち方についてはこれまで、フェアウェイウッドの構え方と打ち方のまとめや、フェアウェイウッドのダフリ、フェアウェイウッドのトップについてもその原因と直し方についてご紹介してきました。
今回はフェアウェイウッドで打つと、ボールがフェアウェイウッドのフェースのヒール寄りに当たってしまう原因と、その直し方についてご紹介してゆきます。
では早速見てゆきましょう。
ヒールに当たる4つの原因とは?
フェアウェイウッドで打つと、時々ヒール寄りに当たる・・ということはあるかも知れません。
ただ、毎回のようにヒール寄りに当たってしまう・・という場合は何か原因があるかも知れません。
フェアウェイウッドで打つとヒール寄りに当たってしまう原因ですが、その原因として多いのが下記の4つになります。
1)アウトサイド・インのスイング軌道
2)右を向いている
3)ボールの位置が左過ぎる
4)アップライトなスイング
少し詳しく見てゆきたいと思います。
1)アウトサイド・インのスイング軌道
フェアウェイウッドで打つとヒール寄りに当たってしまう原因ですが、アウトサイド・インのスイング軌道がその原因になっていることも多いです。
ここでいうアウトサイド・インのスイング軌道とは、ダウンスイングでのヘッドの動きを言っているのですが、クラブヘッドがボールとターゲットを結んだ飛球線よりも外側から入ってきて、ボールに当たり、今度は飛球線の内側に抜けてゆく(ヘッドの)軌道のことになります。
理想的な軌道としては、インサイド・インになります。
ただ、これが何かしらの理由でアウトサイド・インになってしまった場合、ダウンスイングで右手や右肩が必要以上に前に出てきて、ボールはクラブフェースのヒール寄りに当たりやすくなります。
このアウトサイド・インのスイング軌道になってしまう理由(原因)ですが、アウトサイド・インの軌道と8つの原因でもご紹介させていただいた通り・・・
①グリップがウィークグリップ
②アドレスで両肩のラインがオープンになっている
③スライスをカバーするために左、または、右を向いている
④アドレスで右肩が左肩よりも下がっていない
⑤ボールの位置が左過ぎる
⑥バックスイングでの体重移動ができていない(リバースピボット)
⑦手首のコックの使い方が間違っている
⑧グリップの位置が間違っている
⑨切り返しでミスをしている
・・といったことが考えられます。
これらについてはアウトサイド・インの軌道と8つの原因やカット打ち(カットスイング)の8つの原因と直し方 についてにて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。
ただ、アウトサイド・インの最も多い原因としては、ウィークグリップが考えられます。
グリップをウィークグリップからフックグリップ(ストロンググリップ)に変えただけで、スイングの軌道が自然と直った・・というケースもありますので、まずは、グリップの握り方を疑ってみてもいいかも知れません。
アウトサイド・インの軌道が修正されると、ヒール寄りに当たってしまうミスも自然と改善するケースが多いです。
2)右を向いている
ゴルフでは、ターゲットに対してスクエアに構えるのが基本になります。
スクエアに構えるとは、ボールとターゲットを結んだ飛球線(ターゲットライン)に対して、両肩、両足を結んだラインがそれぞれ平行になるように構えることを言います。
スクエアに構えることが基本ではあるのですが、実際に、スクエアに構えることは難しく、プロであっても、少し右を向いてしまっていたり、少し左に向いてしまって、それが不調の原因になっているということも多々あります。
また、アマチュアゴルファーについては、右を向いている人が多いと言われています。
この右を向いているということも、実はヒール寄りに当たってしまう原因になってくることがあります。
どういうことかというと・・右を向いているということは、両足や両肩を結んだラインが先ほどの平行の位置よりも右を向いているということですが、このまま打つと、基本的にはショットは右に飛び出すはず・・です。
もし、スタンスのラインに沿ってスイングした場合は。
この場合、ターゲットに向けてボールを打ち出すためには、先ほどの、アウトサイド・インの形で打たなくてはならないことになります。
右を向いているわけですので。
これは、グリップの握り方が間違っていて、フェースが開くから、スライスを避けるために、右を向いてしまうケースもありますし・・
または、右を向いて構えてしまったために、スイングの軌道がアウトサイド・インになってしまうというケースもあります。
体をターゲットに向けて構えている方も多いですが、それだと、右を向いていることになります。
フェースをターゲットに向けて、体は、ターゲットラインに対して平行に構えますから、ターゲットよりは左を向いている形になります。
構える際のポイントですが、線路をイメージしてみます。
外側のレールはボールとターゲットを結ぶ線です。
内側のレールが体の向き、ラインになります。
このように構えると、若干、ターゲットよりも左を向いている感覚になるかも知れません。特にこれまで右を向いて構えていた方の場合は。
このようにターゲットに対してスクエアに構えることで、スイングの軌道が自然と修正されて、ヒール寄りのショットが改善されてゆくこともあります。
3)ボールの位置が左過ぎる
ボールの位置もフェアウェイウッドのショットがヒール寄りに当たってしまう原因になることがあります。
これは、フェアウェイウッドのボールの位置とその基準でもご紹介しましたが、フェアウェイウッドの場合は、下記の範囲内にボールを置くことが一つの目安になります。
下記の2つの中間に置く。
①左足かかと線上よりも右。
②ミドルアイアンのボールの位置(スタンス中央からボール1個程度左)よりも左。
この範囲内にボールを置くわけですが、もし、ヒール寄りに当たっているという方は、この範囲内で少し右寄りにボールを置いてみるのも、一つの方法だと思います。
ボールは、左に置くほどにヒール寄りに当たりやすくなり、右に置くほどにトゥ寄りに当たりやすくなります。
ボールを左に置きすぎると、スイングの軌道もここまでご紹介してきたアウトサイド・インになりやすくなります。
つまり、ヒール寄りに当たりやすくなります。
ですので、もし、ボールを左に置きすぎているなと思われた場合は、その位置からボールをボール半個づつ右に移動させながら、ボールを打ってみる実験をしてみるのもおすすめです。
ボールをどんどん右に移動させながら、フェースのヒール寄りに当たっていたショットが改善されるかどうか、実際にボールを打ちながら確認してゆきます。
また、これは先ほども書かせていただいたウィークグリップにも関係しているのですが、フェースがスイング中に開いてしまうから、その開いたフェースを閉じるための時間を稼ぐためにボールを左に置きたくなる・・ということもあります。
その場合は、単純にボールを右に置いてしまうと、スライスが悪化してしまうこともあります。
もし、ボールを右に置くことでスライスが悪化するような場合は、ボールの位置と同時にグリップの握り方も見直してゆく必要があるかも知れません。
グリップの握り方については、ゴルフ基礎編のグリップの握り方のコーナーにて色々とご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。
ウィークグリップやフックグリップ、スクエアグリップについてもそちらでご紹介しています。
4)アップライトなスイング
フェアウェイウッドのショットがフェースのヒール寄りに当たってしまう4つ目の原因ですが、アップライトなスイングが関係していることもあります。
ここで言うアップライトとは、簡単に表現すると、「縦振り」ということになります。
その反対がフラットなスイング、横振りになります。
例えば、つま先下がりのライでスイングをすると、足よりも低い位置にあるボールを打つために、スイングは自然とアップライト(縦振り)になると思います。
反対に、つま先上がりのライでスイングすると、足よりも高い位置にあるボールを打つために、スイングは自然とフラット(横振り)になります。
平らなライ(=ボールが置かれた状況)でショットを打つ場合、アップライト(縦振り)のスイングだと、ボールはフェースのヒール寄りに当たりやすく、フラット(横振り)のスイングだと、反対にボールはトゥ寄りに当たりやすくなります。
では、アップライトなスイングをフラットなスイングに変えるためには何をしたらいいか?
・・ということですが、つま先上がりのライで素振りを繰り返してみるのもおすすめです。
そして、平らなライからショットを打つ時もその時の感覚でスイングしてみます。
つま先上がりのライが見つからない・・という場合は、両足のつま先の下にボールなどを挟んで、(ボールが足の位置よりも高いところに置いてあると思って)ヘッドを浮かせて構えて、素振りをしてみるのもおすすめです。
この素振りを繰り返してゆくと、自然とスイングの軌道はフラットになってゆくかと思います。
その感覚で、まずはミドルアイアンなどを使って、6割程度の力でボールを打ってみてもいいかも知れません。
フェースの中央か、または若干トゥ寄りに当たるようであれば、スイングの軌道が変わった証拠だと思います。
毎回、そのような形でアイアンが打てるようになった後で、フェアウェイウッドをそのアイアンを打った時と全く一緒の感覚、力で打ってみてください。
さて、ここまでフェアウェイウッドがヒールに当たる原因と直し方について見てきました。
基本的には、スイングの軌道(アウトサイド・インの軌道)が関係してくるわけですが、ここまでご紹介してきたように、何かがアウトサイド・インのスイングの原因になっているケースも多いです。
そのため、スイング軌道を無理やりインサイド・インやインサイド・アウトにするだけでは、ヒール寄りのショットは改善しても他が悪化してしまうことも多いかも知れません。
ゴルフでは、原因だと思っていたものが結果だった・・ということもよくあります。
ただ、これは他の記事でも何度も書かせていただいていることになりますが、原因ということで考えてゆくと、その多くは、スイングをはじめる前の段階(構え方、ボールの位置、グリップなどなど)にあることが非常に多いです。
ですので、何か、ミスショットなどを修正してゆく際も、まずは、スイングする前の段階に何か問題がないか?と考えてゆく必要があるように思います。
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