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トラブル解決編

男女別の9番アイアンの飛距離の目安【9番アイアンが飛ばない3つの理由】

こんにちは。ゴルフ総研の森です。

前回、アイアン(5/6/7/8/9番アイアン)の飛距離の目安【一覧表】ではアイアンの飛距離の目安についてお伝えしました。

その中でも少し触れましたが、今回は男女別の9番アイアンの飛距離の目安についてお伝えしていきたいと思います。

また、記事の後半では

についても解説していきたいと思います。

尚、9番アイアン以外の飛距離の目安についてはゴルフクラブの飛距離の目安【一覧表】ドライバー、フェアウェイウッド、アイアン他にてドライバーからサンドウェッジまでの飛距離の目安をご紹介しています。

女性の方は女性ゴルファーのドライバー、アイアンの平均飛距離。ヘッドスピードの平均と目安も【一覧表】という記事も書いていますので、よかったらそちらを参照ください。

目次

男女別の9番アイアンの飛距離の目安

早速ですが、以下が男女別の9番アイアンの飛距離の目安になります。

飛距離は最大飛距離ではなく、平均飛距離になります。

表の見方ですが、数値が1つの項目に3つ並んでいます。例えば、男性の9番アイアンの項目を見てみると「90-110-130」(数値はヤード)となっています。

この数値は、「あまり飛ばない-平均的-飛ぶ」の順になります。

ですので、平均的な数値は3つの中の真ん中になります。

ちなみに数値はキャリーです。ランは含みません。

キャリー・・・打ったボールが地面に到達するまでの距離
ラン・・・ボールが地面に落ちてから止まるまでの距離

補足:

数値は、ゴルフクラブの飛距離の目安【一覧表】でご紹介したデータから、ロングアイアンの項目を抜粋してご紹介しています。(数値は必要に応じて随時更新します)

参考文献や詳しい数値の解説についてはゴルフクラブの飛距離の目安【一覧表】をご覧ください。

このデータをブログ等で紹介していただく際は、このページにリンクを貼ってください。

9番アイアンが飛ばない3つの理由

さて、ここまで、9番アイアンの飛距離の目安を見てきましたが、ここで少し9番アイアン、もしくはショートアイアンが思うように飛ばない理由について見ていきたいと思います。

先ほどのデータでは男性は110ヤード、女性は70ヤードが9番アイアンの飛距離の目安になります。この位の飛距離が出ていれば十分飛んでいると思います。

ただ、そこまで飛んでいない場合は何か理由があるかも知れません。

9番アイアンが飛ばない原因ですが、主に3つあります。

①スイングの最下点が間違っている

1つ目が、スイングの最下点が間違っているからです。

以下は以前アメリカで行われた調査になりますが、アマチュアとPGAツアープレーヤーのゴルフスイング(アイアン)の最下点の違いになります。

ゴルファーのレベル ゴルフスイングの最下点(アイアン)
アマチュア ボールの2~3センチ手前
中級者 ボールの位置
シングル 中級者とプロの中間
PGAツアープレーヤー ボールの先10センチ

これを見ていただくと、プロのスイングの最下点、つまり、ヘッドが一番下に来る地点はボールよりも(目標方向に)10センチも先にあることがわかります。

一方、アマチュアの場合はボールの2、3センチ手前なんですね。

これはどういうことかと言うと、プロはこの図のようにスイングの最下点がボールよりも先にある、つまり、プロはダウンブローで打っているんですね。

このような打ち方をするとどうなるかと言うと、インパクトでロフトが立ちます

プロ(先ほどの表では上級者もそうです)は、ロフトを立てて打っているわけです。ロフトを立てて打つとは、上の図のように打つということ。

このように打つと、例えば、9番アイアンのロフトがインパクトでは8番アイアンとか、7番アイアンのロフトになるということ。

だから、プロは飛ぶわけですね。

そして、それをやっていないアマチュアは飛ばないわけです。

ですので、この場合はスイングの最下点をボールよりも先にすると、もっと言うと、緩やかなダウンブローで打つと9番アイアンやショートアイアンの飛距離はぐっと伸びる可能性があります。

ダウンブローの打ち方とそのコツについては以下でご紹介しています。

ダウンブローとは?ダウンブローの打ち方と3つのコツ。プロがやっている打ち方も

②すくい打ち

9番アイアンが飛ばない2つ目の理由が、すくい打ちです。

先ほどの表ではアマチュアのスイングの最下点がボールの2、3センチ手前になっていました。

これはどういうことかと言うと、アマチュアはすくい打ちをしているということです。

9番アイアンはボールが高く上がるクラブですが、ボールが高く上がるという意識があるために、つい自分でもボールを上げようとしてしまう、そんな心理が働きます。

するとボールをすくい上げたくなるんですね。

それがすくい打ちの原因になったりします。

ただ、すくい打ちをしてしまうと、インパクトではロフトが寝て(増えて)しまい、ボールは高く上がっても飛ばなくなってしまいます。

この場合は、ボールをむしろ低く打ち出す意識で打っていただくとロフト通りのショット、もしくはロフトを立てる打ち方になり、飛距離は伸びると思います。

すくい打ちの原因と直し方、矯正するための5つの練習方法

③フェースが開いている

9番アイアンが飛ばない3つ目の理由が、フェースが開いているからです。

もっと言うと、インパクトでフェースが開いてしまうとボールにバックスピンがかかり過ぎて飛ばなくなります。

9番アイアンのようにロフト角が大きいクラブはバックスピンがかかりやすく、そのバックスピンがサイドスピンを相殺してくれるのでスライスは出にくいのですが、バックスピンがかかり過ぎるとボールが高く上がりすぎて飛距離が出なくなります。

では、そもそも何故インパクトでフェースが開いてしまっているのかと言うと、フェースが開きやすいようにクラブを握っているからです

もっと言うと、ウィークグリップで握っているとフェースが開きやすく、それが飛距離不足の原因になります。

ウィークグリップとは?

その場合は、スクウェアグリップかフックグリップで握ってみるとフェースが閉じやすくなり、飛距離が伸びることがよくあります。

スクウェアグリップとは?
フックグリップとは?

もし長いクラブ、ドライバーやフェアウェイウッドだとスライスが出る方の場合は、まずはフックグリップで握っていただくといいと思います。

フックグリップの握り方はフックグリップの握り方にて写真付きで解説していますので、よかったら参考になさってください。

グリップを変えただけでゴルフが劇的に変わることはよくありますので、もし何をやっても飛距離が出ないとか、何をやっても上達しない方はグリップの握り方を疑っていただくといいと思います。

9番アイアンは飛ぶのにドライバーが飛ばない理由

さて、ここで少し話が変わりますが、9番アイアンは飛ぶのにドライバーは飛ばない・・ということがよくあります。

これは何故でしょうか?

9番アイアンは飛んでいるのに、何故ドライバーは飛ばないのか?

これは実はヘッドの入射角が関係しているんですね

入射角とは、インパクトでヘッドがボールに対して、どの程度の角度で入ってきたかを示す数値、角度のことを言います。

この入射角がどのように関係しているか?ということですが、9番アイアンが飛ぶ方の場合は先ほどのプロと同じように、ダウンブローで打っているケースが多いです。

つまり、ヘッドをボールのやや上から入れて、ロフトを立てて打っているわけですね。

このように打つとアイアンのようにロフト角がある程度あるクラブは飛びます。そして、その打ち方でいいんですね。

ただ、ロフト角が小さいドライバーの場合は、この打ち方、つまり、ダウンブローで打とうとするとむしろ飛ばなくなるケースが多いです。

米国のツアープロの場合は十分に飛距離が出るために、あえて飛距離を落としてショットをコントロールするためにドライバーをダウンブローで打つケースが多いのですが、ダウンブローで打つとスピン量が増えて飛距離は落ちます。

ドライバーの場合は、ダウンブローで打つよりも、若干アッパーブローで打った方がスピン量が減り、打ち出し角も高くなることでボールは飛ぶようになります。

女子プロは3度のアッパーブローで打っているというデータがありますが、その位のアッパーブローはアマチュアにとっても理想的で飛距離が出ます。

ドライバー、アイアンの入射角のデータ。プロの入射角はどの位か?

ただ、3度ですから、本当に若干のアッパーブローですね。殆どボールを横から払い打つような形ですが、そのような意識で打つとドライバーは飛ぶようになります。

ということで、今回は9番アイアンの飛距離の目安について、また、9番アイアンが飛ばない理由、9番アイアンは飛ぶのにドライバーが飛ばない理由について、それぞれ見てきました。

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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